分流の法則（ぶんりゅうのほうそく、英: Current divider rule）とは、あるインピーダンスや電気回路が他のインピーダンスと並列に接続されているときに、それを流れる電流を求める方法である。2つ以上のインピーダンスが並列に接続されているとき、その回路に入ってくる電流は抵抗値に反比例する（オームの法則）。このとき、各インピーダンスを流れる電流は消費電力が最小となるように分かれる。よって、2つのインピーダンスが同じ値であれば、電流は半分ずつに分割される。抵抗 formula_1 からなる並列回路において、その中の1つの抵抗 formula_2 を流れる電流 formula_3 は次の通り。formula_5 は並列回路に入ってくる全電流、formula_6 は並列回路全体の合成抵抗である。formula_6 は次のように表される。また、formula_5 は次のようになる。分流の法則は交流回路においても成り立つので、抵抗formula_9をインピーダンスformula_10に置き換えることで次のように一般化することができる。前式をアドミタンスformula_11を用いて表記すると次のようになる。これは分圧の法則のインピーダンスをアドミタンスにし、電流と電圧を入れ替えたものに等しい。すなわち双対の関係にある。2つの抵抗器 formula_12 と formula_13 を並列接続した回路を想定する。この並列回路にかかる電圧を formula_14 としたとき、並列に接続された各抵抗器には電圧 formula_14 が印加される。formula_12 に流れる電流を formula_17、formula_13 に流れる電流を formula_19 とする。全電流を formula_20 とすると、キルヒホッフの法則から、次が成り立つ。各抵抗器にかかる電圧は formula_14 であるから、オームの法則から各電流は次のようになる。これらの式から、formula_17 および formula_19 を抵抗値と formula_20 だけで表すと次のようになる。並列回路としての全体抵抗は次のようになる。ここでであるからとなる。

出典:wikipedia