自己鍛造弾(じこたんぞうだん、)または爆発成形侵徹体(ばくはつせいけいしんてつたい、)は、成形炸薬弾の一種である。しかし、基本的な原理はモンロー/ノイマン効果による従来の成形炸薬弾とは全く異なり、爆薬レンズによる平面爆轟波とマイゼン・シュレーディン効果による爆轟波の集中による圧力で、爆発成形侵徹体が形成される。有効射程は直径の一千倍程度と言われている。1943年にハンガリー軍の技術将校のマイゼン(Misznay)大佐とドイツ陸軍のシュレーディン(Schardin)技師が爆発成形侵徹体の形成プロセスを解明した、このため爆発成形侵徹体の生成現象をマイゼン・シュレーディン効果と呼ぶようになった。この研究結果は長く埋もれていたが、1980年代になってから見直され、自己鍛造弾として実用化されるようになった。爆轟の圧力によってライナーのユゴニオ弾性限界を超える二万メガパスカルの圧力が生じると、金属ライナーが爆轟波の進行方向に沿って絞り込まれるように変形していき、圧力から解放されたライナーは弾丸状の形状のまま目標に激突する。自己鍛造が完了するまでの時間はわずか400μ秒ほどであり、弾頭は秒速2500~3000メートルで飛び出す。この速度は一般的な砲弾の3~4倍にもなり運動エネルギーは9~16倍となるため、砲弾よりも強力な貫通力を発揮する。射出されたライナーは冷間鍛造によって変形しているのであって、金属が融解していないので硬い弾丸となっている。重量体積あたりの威力では自己鍛造弾の方が優れているが、20センチの貫通力を持たせるためには直径が20センチ以上必要である。現代の戦車砲弾やミサイルの弾頭としては直径が過大となるため、装甲の薄い上面を狙ったり、元々の直径が大きい兵器に搭載される。
出典:wikipedia
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