『全国高等学校クイズ選手権』(ぜんこくこうとうがっこうクイズせんしゅけん)は、日本テレビ(NTV)主催で毎年夏季に開催し、日本テレビ系列(NNS)で放送されているクイズ大会・クイズ番組である。正式名称には冠スポンサーのライオングループの名が入り『ライオンスペシャル 第○回全国高等学校クイズ選手権』となる。英語表記は「"ALL JAPAN HIGH SCHOOL QUIZ CHAMPIONSHIP"」(オール・ジャパン・ハイスクール・クイズ・チャンピオンシップ)。通称は『高校生クイズ』(こうこうせいクイズ)で、その年の西暦が末尾につく(1999年までは『高校生クイズ'○○』、2000年以降は『高校生クイズ20○○』)。第17回大会以降は番組名としてもこの通称が主に用いられている(ただし、優勝校の表彰の際には正式名が使用される)。同じ学校に通う高校生・高専生・中等教育学校生(後期課程)・特別支援学校(高等部)が2人1組のチーム(第33回までは3人1組)を組んで様々なクイズに挑戦、各地で行われる予選および全国大会を戦い抜いて優勝を目指す模様を放送する。「知力、体力、チームワーク」をキャッチフレーズに、独自の演出と壮大な規模で開催され、「クイズの甲子園」として定着。ギネス・ワールド・レコーズ(旧:ギネスブック)には「世界一参加人数の多いクイズ番組」として記録されている。最多優勝は開成高校と県立浦和高校の3回。1982年12月31日、日本テレビ開局30年記念特別番組として同局の看板番組『アメリカ横断ウルトラクイズ(以下、ウルトラクイズ)』(1977年 - 1992年、1998年)の特別版『ウルトラクイズ 史上最大の敗者復活戦』が放送された。これが好評だったことに加え、規定により『ウルトラクイズ』に出場できない高校生から参加への強い要望があったため、『史上最大の敗者復活戦』のノウハウを生かした高校生対象の大型クイズ番組が企画される。そして『ウルトラクイズ』の弟番組という位置付けで、1983年12月31日に第1回の『ウルトラスペシャル 全国高等学校クイズ選手権』が放送(第21回ギャラクシー賞月間賞受賞)。以降、1984年と1985年は夏と冬の年2回開催となり、1986年の第6回からは夏に年1回の開催となった。初代総合司会は本家・ウルトラクイズの顔であった福留功男が担当、『ウルトラクイズ』の人気も相まって第6回には約23万人の参加者を数えるなど、開始後まもなくして規模としては『ウルトラクイズ』を凌ぐ番組となった。開始当初は、兄弟番組であった『ウルトラクイズ』の「クイズ形式の人間ドキュメンタリー」や「知力・体力・時の運」といったコンセプトを引き継ぎ、「ドロンコクイズ」や「バラマキクイズ」といった『ウルトラクイズ』名物の企画も数多く行われた。しかし、回を重ねるごとに内容も変化し、3人1組のチームをそれぞれ「知力」「体力」「運」の各担当に振り分けて競わせる形式など、高校生たちの「チームワーク」が、個人戦である『ウルトラクイズ』と異なる『高校生クイズ』独自のキーワードとなってゆく。第11回(1991年)より当時の日本テレビの看板アナウンサー・福澤朗が総合司会となる。150人近い高校生たちによる一斉早押しクイズ、複数の勝ち抜け条件を満たす必要のあるクイズ、深い知識だけでなくライバルとの駆け引きが求められるなど趣向を凝らしたクイズから、架空の事件を推理してトリックを解く形式、プレゼンテーション力や冠婚葬祭マナーが試されものなどクイズと呼べないようなものまで、本家・『ウルトラクイズ』にはなかった独自のクイズが多数導入されていった。スポーツ大会などと違って定まった形式がなく、数年ごとにスタッフが総合演出やプロデューサーレベルで入れ替わるため、番組の方針やクイズ形式、演出スタイルなども同様に変更される。このため、知力が重視された回もあれば体力や運に強く影響された回もある。90年代末期以降には高校生たちの人間性を旅などを通じて描き出す演出がなされ、第17回(1997年)には決勝戦を香港で、第22回(2002年)には3回戦以降をオーストラリアで行ったほか、行先不明の列車に乗りながら各地を転戦していった回(第20回、2000年)や、世界遺産五箇山を訪れた回(第21回、2001年)もあった。また、第23回(2003年)と第24回(2004年)には多くの芸能人や著名人が関わるバラエティ的な演出が行われた。一方、この頃から往年の人気に陰りが見え始め、視聴率は低下し地方大会への出場校も減少していった。第28回(2008年)からは「知力の甲子園」と銘打っておよそ一般的でない超難問を集めた知力重視のクイズ大会が繰り広げられ、全て日本テレビでのスタジオ収録となっていた。知力重視路線について、視聴者の間では本格的なクイズ番組を歓迎する声がある一方で、「難問ばかりで視聴者が一緒に楽しめない」といった否定的な意見もあり評価が分かれている(後述)。結果として視聴率は回復基調となったものの、地方大会への出場校の減少に拍車をかけることとなった。結局、知力重視路線は5年間続いた後、「類似番組も増えてきて一定の役目を終えた」ことを理由に第32回(2012年)をもって終了した。なお、この時代の番組内容や演出等のノウハウは、2011年より開始された『最強の頭脳 日本一決定戦! 頭脳王』へ引き継がれており、司会を当番組の2代目の総合司会者であった福澤朗が務めるなど、共通の出演者・スタッフが参加しているほか、当番組の歴代優勝者も本戦へ出場している。第33回(2013年)には原点回帰する形で、知力・体力・時の運・チームワークの総合力で勝負するスタイルへとモデルチェンジし、第22回(2002年)以来11年ぶりの海外決戦(準々決勝はタイ、準決勝・決勝はフランス)が行われた。第34回(2014年)以降は、2回戦以降をアメリカ合衆国を横断する形で行われ、「○×ドロンコクイズ」や「バラマキクイズ」といった形式、ニューヨークでの決勝戦など、かつての『ウルトラクイズ』を彷彿とさせる内容となっている。元々は原則的に地区大会も含め全ての司会を担当していたが、2000年代後半以降は地区大会に代理の司会を立てることが多くなった。クイズの問題文の読み上げも基本的には総合司会が行っていたが、第28回(2008年)から第32回(2012年)までの全国大会ではほとんどの問題で読み上げ担当者が別であったほか、第33回(2013年)以降は国内で行われるクイズはナレーターが問題を読み上げ、海外で行われるクイズは総合司会が読み上げている。各回における代理司会などについては後述。同じ学校に通う高校生・高専生・中等教育学校生で3人1組(第34回以降は2人1組)のチームを組み、全国各地で行われる予選に参加。そこで数千 - 数万におよぶ参加者の中から全国大会へ出場する代表校を決定。すべての予選が終了した後、勝ち抜いてきた高校生が一堂に会し高校生のクイズの頂点を決める。「クイズ」という性格上、非常に幅広い知識が求められるため、出場チームは全国屈指の進学校に通っている生徒で構成されていることが大半である。主な常連出場校は、東大寺学園、開成、県立浦和、ラ・サール、灘など。参加資格は、「高校生・高専生(回によって参加できる学年の制限がある場合がある)・中等教育学校生(後期課程)・特別支援学校高等部在籍生であること、同じ学校に通う2人1組のチームであること」である(第33回以前は3人1組)。同じ学校であれば、定時制や通信制などの異なる課程・異なる学科同士、異なる学年同士であってもよく、資格さえ満たせば出場者の年齢や国籍も一切問われないが、事前の申込みが必須であり、大会当日の飛び入り参加は認められない。また1つの学校から何チームでも出場することができる。全国大会に出場するためには事前に行われる「予選」を勝ち抜かなければならない。予選は、毎年必ず行われる「地区大会」と、参加条件や開催そのものの有無が年によって異なる特別な予選がある。地区大会と別に行われる予選は「特別大会」などと呼ばれることが多く、本稿では地区大会以外の予選を総称して便宜的に「特別大会」または「特別枠」と表記する。形式は一定ではなく、回によっては行われない場合もある。各回の過去の全国大会出場枠の変遷を参照のこと。全国をいくつかのブロックにわけ、それぞれのブロックごとに参加者を1会場に集めて行われる。どの地区大会に参加するかは参加者の住所ではなく、参加者が通っている学校がどの都道府県に所在しているかによる。参加のための交通費・宿泊費は原則参加者の自己負担。おおむね午前中~昼頃の指定時間までに会場で受付を行い参加する。地区大会1回戦では全員参加で移動を伴うクイズが行われることが多い。そして午後の決勝戦までに各都道府県2~6チーム程度に絞られ、その日のうちに各都道府県代表が決定する(現行の「都道府県代表制」。「地域代表制」で行われた回については後述)。第36回(2016年)は史上初めて全11地区の会場で同日(7月27日)同時刻に予選が行われた。またクイズの解答にはスマートフォンにインストールしたアプリを使用した。「地区大会」では日本テレビ系列局によっては系列局最寄駅から地区大会会場までのシャトルバスを運行する局もある。地区大会を勝ち抜いたチームによって、全国大会が行われる。全国大会はおおむね1回戦は東京で、お盆で都内があまり混まない時期に行われることが多い。原則的に、敗退した時点で帰郷・帰国となる。予選・全国大会を問わず行われてきた典型的なクイズの例。実際にはこれにアレンジが施されたり組み合されたりしたクイズが行われる。優勝チームには日本テレビから優勝旗、スポンサーのライオンから賞金(世界旅行研修費として一人につき1000ドル)とライオンカップ(第22回より)、読売旅行から副賞(世界研修旅行など)が贈られ、優勝校には富士山が描かれた優勝レリーフが授与される(第7回より)。第1回 - 第15回には番組の最後に優勝チームが母校の校歌を斉唱していた。第23、24回の「■■ / ▲▲」という表記については、「■■大会と▲▲大会のどちらか一方を選択して参加」をあらわす。※第20回の和歌山(単独県大会)と第27回の大分(台風により後日開催)はそれぞれの地区大会に参加せず。都道府県代表制で地区大会が行われる場合、同じ会場で異なる都府県のチームが一斉にクイズに参加することがあるため、参加者の識別用に各都府県に特定の色が割り振られた。○×(YES・NO)クイズなどで参加者を整理するために使われる各都府県の名の入ったのぼり旗や横断幕にその色が使われた他、勝ち抜けチームに配布されていたゼッケン(第17回以降はビブス)も、その色で所属都府県を識別できるようになっていた。色は初めて都道府県県代表制が行われた第6回において(単独道県で開催した北海道・沖縄を除く)8の地区大会で参加者の少ない都府県から順に緑→赤→黄→青→橙→桃→白→紫と決められた。現在ではビブスの色で都府県を識別することは行われておらず、のぼりの使用もごく限られた場面となっている。各回で行われた全国大会の形式、実施場所、勝ち残りチーム数の一覧。一部の回については全国高等学校クイズ選手権のクイズ形式も参照。なお、第1回の全国大会1回戦(第2次予選)までと第20回は、放送ライブラリーに所蔵されており、無料で視聴することができる。※日本テレビでの全国大会の放送日。先述の総合司会、ならびに参加高校生以外の出演者。第23回より採用(第25回は除く)。※上記2曲は、その年のエンディングテーマにも使用された。第23回では、優勝校の栄光学園で行ったロードオブメジャーのスペシャルライブの模様をエンディングに使用した。また第24回の番組内では、大塚愛の他の楽曲も使用された。※ 上記2曲は連続して繋げられて使用され、さらにメインテーマの『Hollywood』へと繋げられた。このような一体化した構成で、オープニングの冒頭部分で使われた。なお、『A Dream of Victory』は第27回で再びオープニングに使用された。第8回・第12回・第14回・第15回は「イメージソング」第22回・第25回以降は「応援ソング」エンディングだけで使用された曲を記述する。ウルトラクイズで協力していたテレビマンユニオンは、この番組には初回から一切携わっていない。第20回(2000年)から第35回(2015年)まで、番組の公式ホームページで行われていた企画で、各地区大会および全国大会の模様を写真で公開するもの(すべての場面が公開されているわけではない)。地区大会は番組放送前からアルバムが公開され、大会の様子をいち早く見ることができる。一方で全国大会は、全国大会放送(日本テレビでの放送日)終了後に公開される。過去の大会分は、第20回から見ることができる。なお、参加者募集や大会自体が実施されていない時期でも高Qアルバムは年中公開されている。第27回(2007年)は第2日本テレビにおいて地区大会の動画(各系列局が制作した、各地区ローカル向けの番組)が無料公開された。また第35回(2015年)は動画サイトHulu(フールー)で、全10地区大会の模様が無料で、全国大会(本放送と同内容)が有料で公開された。夏の大会は、第2回から現在までライオングループ(ライオンおよび同社グループ各社。以下「ライオンG」)が冠スポンサーを務めており、番組名に「ライオンスペシャル」の冠がつく。冬の大会は、第1回は「ウルトラスペシャル」と題され、レギュラー放送枠のスポンサーが中心(この時は、ライオンも複数社のうちの一社として提供)であった。第3回では日産自動車とレギュラー放送枠のスポンサーの一部、第5回も日産グループを中心とする提供であった。日本テレビ本社(日本テレビタワー)で夏季に行われるイベント『汐博』→『超 汐留パラダイス!』では、当番組の早押しクイズ体験ブースが催されている。番組で実際に使用されている機材・効果音を用いて、クイズに解答できる。参加者には体験後、番組筆頭スポンサーであるライオン(後述)の景品がプレゼントされる。また、番組での地区大会の期間以後には決定した各都道府県代表校がブースにて公開されている。近年では、日本テレビの他番組やライオン以外の企業とのコラボレーションが盛んになっている。結果発表の際に勝者(敗者)をあたかも敗者(勝者)のように発表し、挑戦者を喜怒哀楽の混乱に陥れる「どんでん返し」はこの番組の恒例・名物となっている。第28回(2008年)から第32回(2012年)まで続いた「知力の甲子園」路線に対する視聴者の反応は、以下のように賛否両論となっている。
出典:wikipedia
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