エド・マクベイン(Ed McBain、1926年10月15日 - 2005年7月6日)は、アメリカの推理小説作家。エヴァン・ハンター(Evan Hunter)など別ペンネームが多数ある。代表作に「87分署シリーズ」「ホープ弁護士シリーズ」がある。1986年にアメリカ探偵作家クラブ・巨匠賞、1998年に英国推理作家協会・ダイヤモンド・ダガー賞を受賞している。ニューヨークのイースト・ハーレムに、イタリア系アメリカ人として生まれる。生まれたときの名前はサルヴァトーレ・ロンビーノ(Salvatore Lombino)だった。若い頃はジャズ・ミュージシャンにもあこがれたが、やがて画家を志し、奨学金を得て1943年に美術系の学校クーパー・ユニオンに進学する。だが、自身の才能のなさに気がつき、1944年に海軍に入隊する。太平洋戦争終結後は、日本にも滞在した。兵役の間に読書に目覚め、自身でも小説を書いて雑誌に投稿し始める。1946年、ハンター・カレッジ・ブロンクス校に入学し、創作を学ぶ。1950年に卒業し、9月にブロンクス職業訓練校の教師となったが、12月に退職する。作家のエージェント会社で働きながら、リチャード・マーステン、カート・キャノン、ハント・コリンズ、エズラ・ハウン等のペンネームでパルプ・マガジンに短編を発表する。1953年にエージェント会社から独立する。1954年に、職業訓練校時代の経験をもとに、エヴァン・ハンター名義で『暴力教室』を発表する。この作品は翌年には映画化もされ、一躍人気作家になった。アメリカ社会ではイタリア系は差別されている時代であり、この際に本名も「エヴァン・ハンター」に変えた(なお、マクベイン本人には「イタリア系」という意識はほとんどないという)。1956年、エド・マクベイン名義で「87分署シリーズ」の第1作『警官嫌い』を発表する。ニューヨークをモデルとした架空の都市アイソラを舞台に、中心人物のスティーヴ・キャレラ刑事以外にも多くの警察関係者たちが登場して活躍する物語で、「警察小説」というジャンルの代表的なシリーズとなる。以降の、小説やテレビドラマ、映画などに大きな影響を与えた。第10作『キングの身代金』は黒澤明監督によって映画化され、『天国と地獄』となった。『クレアが死んでいる』は市川崑監督の『幸福』の原作である。マクベインは生涯、「87分署シリーズ」を書き続け、第56作『最後の旋律』(2004年)が遺作となった。2005年7月6日、喉頭ガンのため死亡した。その他の作品に、童話・童謡をモチーフとし、家庭内の悲劇に対面する弁護士を描く「ホープ弁護士シリーズ」13冊、カート・キャノン名義で発表した、同名の酔いどれ探偵が登場するシリーズ2冊などがある。1958年にはクレイグ・ライスの未完の長編『エイプリル・ロビン殺人事件』に補筆して完成させている。また、エヴァン・ハンター名義では、映画化された作品『逢う時はいつも他人』『去年の夏』等があり、アルフレッド・ヒッチコック監督の映画『鳥』の脚本も担当している。
出典:wikipedia
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