『火の国、風の国物語』(ひのくにかぜのくにものがたり)は、師走トオルによる日本のライトノベル。イラストは光崎瑠衣が担当している。富士見ファンタジア文庫(富士見書房)より、全13巻が刊行されている。また、同出版社の『月刊ドラゴンマガジン』(現『ドラゴンマガジン』)にて、2007年9月号から不定期で短編が連載されている。師走トオルの3作目となるライトノベル。前2作品の執筆を富士見ミステリー文庫で行っていた師走トオルにとって、初の富士見ファンタジア文庫での刊行作品となる。ドワーフやエルフ、魔法などが存在するいわゆる「剣と魔法のファンタジー」の世界を下地にした架空の戦記で、架空の大陸「グリア大陸」の南西に位置するベールセール王国を主な舞台とし、王国軍と王国に反旗を翻した反乱軍との戦いを描く。生まれ持った剣の腕と精霊から与えられた力により一騎当千の実力を持つ王国軍の騎士アレスと、優れた智略を駆使する反乱軍の指導者ジェレイドの、対照的な特徴を持つ2人の主人公の視点で物語が進行する。文庫本で書き下ろされる長編と、ドラゴンマガジン上で連載された短編が存在する。長編は主にアレスの視点で物語が進行する。対して、短編は長編から見ると過去の物語であり、文庫本には短編集としてではなく長編中の回想として収録されている。短編第1部(3巻に収録)には反乱軍の創設から文庫本1巻の時点に至るまでの経緯が描かれるジェレイド視点の物語が、短編第2部(5巻に収録)は少年時代のアレスがヒロインのクラウディア王女の護衛を務めていた頃の物語である。短編第3部(8巻に収録)では、短編第1部以降の反乱軍の変遷と、反乱軍と王国軍との戦いが反乱軍側の視点で描かれている。短編第4部(10巻に収録)は、2009年11月号から毎回ドラゴンマガジン誌上でキャラクターの人気投票を行い、投票で1位となったキャラクターの過去が連載された。第1巻から第4巻では、ファンタジア文庫20周年を機にカバーデザインが刷新されている。王国歴82年、ベールセール王国の北部に位置するボルネリア領では、領主の圧政と地震や飢饉などの災害により農民の生活は貧窮を極めていた。領内の僻地オーセル村に住む青年ジェレイドは生き延びる唯一の道として、領主の横暴と圧政に耐えかねた村民たちを率いて反乱を決起する。ジェレイドの卓越した計略と、風を操る黒魔術師ミーアの力により、反乱軍は徐々に勢力を増し、やがて「ベールセール解放軍」と名乗る。王国歴83年、ボルネリア領で始まった小さな反乱は、王国北部一帯にまでその規模を拡大していた。ファノヴァール家の4代目当主であるアレス・ファノヴァールは、農民の反乱によって自身の領地レストニアを侵略される。アレスは領地を侵略された責任と、領地を侵略した反乱軍に対する復讐の念から伯爵位を返上、近衛騎士の一員となりベールセール解放軍との戦いに身を投じる。グリア大陸では「五彩神」と呼ばれる5柱の神が信仰されており、各々を信仰の対象とする5つの宗教が存在する。具体的には以下の5柱である。この世界に存在するあらゆるものは「精霊」によって構成されており、あらゆる自然物には精霊が宿るとされる。火には火の精霊サラマンドラが、風には風の精霊シルフが、大地には大地の精霊ノームが宿る。また、風の女王シルフィードのように同属の精霊を従える高位の精霊も存在し、それらの精霊は五彩神の直接の臣として世界の理の一端を形作る存在ともなっている。人々は神々や精霊と交信することでその力を借り、何らかの奇跡を起こす「魔術」を行使することができる。神々と交信する力は白神フォードに、精霊と交信する力は黒神ハルモニアに与えられたものとされ、神々に助力を請う魔術を「白魔術」、精霊の力を借りる魔術を「黒魔術」と呼び区別する。神々や精霊と交信するには強い意志の力が必要で、誰にでも扱えるわけでは無い。また、強い意志によって魔術の力をある程度退けることもできる。特に胎児(他の生命他に宿るもう1つの意志)は極めて精霊に近い存在であり、妊婦にはあらゆる魔術が効果をおよぼし難い。年齢は王国歴83年の時点のもの。火の国、風の国物語
出典:wikipedia
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