アルミニウム合金製の鉄道車両(アルミニウムごうきんせいのてつどうしゃりょう)は、車体外板、内部構体をほぼ全てアルミニウム合金で製造した鉄道車両。日本では、戦後間もない1946年に、国鉄の63系電車やオロ40形客車の車体材料としてアルミニウム合金の一種であるジュラルミンを使用した例がある。これは第二次世界大戦の終戦後、GHQにより航空機の開発・製造を禁止されたため、余った航空機用のジュラルミンを使用したものであった。しかし、耐食性が低いため車体の腐食が進行し、1953年から翌年にかけてすべて普通鋼製車体に改造された。その後、1953年に南海電気鉄道鋼索線用のケーブルカー車両コ1形でアルミニウム合金製車体が採用された。一般鉄道用では、1960年に川崎車輛と日本軽金属が共同開発したアルミナ専用貨車タキ8400形が最初で、1962年には同じく川崎車輛が西ドイツのWMD社のライセンスにより山陽電気鉄道2000系電車を製造している。1966年、中央緩行線と帝都高速度交通営団(現・東京地下鉄)東西線の相互乗り入れが開始されるのにあわせ、国鉄・営団ともアルミ車体の電車を新製した。国鉄では301系を7連×8編成56両、営団では5000系を7連×3編成21両製造している。1968年には大阪市交通局が御堂筋線用として30系電車を144両製造し、これ以後、アルミ車両の導入が拡大していった。また、モノレールや新交通システムでもアルミ車両を採用した例が多い。日立製作所は、標準設計型通勤電車としてA-trainを開発し、私鉄向けに量産している。構体構造や組立方法で下記のとおり世代区分される。まだアルミ合金製車両の構造、溶接方法・品質が確立されておらず、部分的にリベット接合が採用されるなど、試行錯誤が見受けられる。など。※いずれも廃系列アルミ合金板材を切断・プレス曲げした外板と骨格で構成され、MIG溶接およびスポット溶接を全面的に用いており、構造、組立方法は鋼鉄製電車とほぼ同じである。など多数。構体の一部分にアルミ押出型材(中空材を含む)を採用し、コスト削減と見栄え向上を図っている。など多数。台枠や側構体軒桁に大形中空押出型材が、他の部位にも大形押出型材が全般的に採用された。大形押出型材を用いて外板と骨格の一部、外板補強を一体化し、スポット溶接適用部位が大幅に削減されている。など多数。台枠、側構体、屋根構体全般にわたって大形中空押出型材が用いられる(「ダブルスキン構造」と呼ばれる)。精度向上やコストダウンに寄与する反面、重量は重くなる傾向にある。車両メーカーによっては型材どうしの溶接に「摩擦攪拌接合」もしくは「レーザー・MIGハイブリッド溶接」を用い、溶接ひずみを減らす努力をしている。日立A-trainはこの世代にあたる。など多数。構造が特殊であり、上記のいずれに該当するか不明確なもの。アルミ素材メーカーが、材料としての優位性をPRする意図もあり、タンク体だけでなく台枠まで全アルミ製とした40t積みアルミナ専用車が開発された。など多数。次世代を担うアルミ車両(一般社団法人日本アルミニウム協会)
出典:wikipedia
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