親子酒(おやこざけ)は、古典落語の演目の一つ。原話は上方の初代露の五郎兵衛が宝永4年(1707年)に出版した笑話本「露休置土産」の一遍である「親子共に大上戸」。主な演者として、5代目古今亭志ん生や5代目柳家小さん、8代目三笑亭可楽、10代目金原亭馬生、5代目鈴々舎馬風などがいる。ある商家に、共に酒好きな大旦那と若旦那の親子がいた。父親である大旦那は、息子の酒癖が非常に悪いことを心配し、「お前だけに酒を止めろとは言わない。共に禁酒をしよう」と話をする。息子も承知し、しばらくは何事もなかったが、2週間ほど経つと、他に楽しみのない大旦那は、酒が恋しくて仕方がなくなる。息子が出かけていたある晩、女房に頼み込み、遂に酒に手を出してしまう。したたかに酔い、気分も良くなっているところへ、息子が帰ってくる。慌てて場を取り繕い、父親は「酔っている姿など見せない」と、息子を迎えるが、帰ってきた息子も同様にしたたかに酔い上機嫌であった。呆れた父親が「なぜ酔っているんだ」と問うと、出入り先の旦那に相手をさせられたと言い、「酒は止められませんね」などと言う。父親は怒り、女房に向かって「婆さん、こいつの顔はさっきからいくつにも見える。こんな化け物に身代は渡せない」と言った。すると息子もこう返す。「俺だって、こんなぐるぐる回る家は要りません」もともと短い噺なので、かつては一席噺として演じられることは少なく、酒の噺のマクラや、オムニバスの一編として使われていた。上方の演出では息子が酔っ払ってうどん屋などに絡んだ挙句、帰宅して父親のやり取りになる(前半部は「うどん屋」で演じる)。
出典:wikipedia
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