金生山(正式名称:かなぶやま。通称:きんしょうざん)は、岐阜県大垣市赤坂町にある伊吹山地の南東端に位置する標高217 mの山である。数多くの化石が発掘されることで知られていて、「日本の古生物学発祥の地」と呼ばれることがある。地質学的価値も高いという。その一方で山全体が石灰岩の日本有数のその産出地であり、石灰岩、大理石の採掘が盛んに行われており、山容が変わり景観は損なわれつつある。1967年(昭和42年)3月17日に山域は、岐阜県の「伊吹県立自然公園」に指定された。山域の固有種のアメイロヒルゲンドルフマイマイ()などが生息し、「金生山の陸貝と生息地」が1980年(昭和55年)11月11日に岐阜県の天然記念物に指定された。また、「金生山のヒメボタル」が大垣市指定天然記念物となっている。岐阜県山岳連盟により、続ぎふ百山のひとつに選定されている。約2億5,000万年前の古生代ペルム紀、海底の地殻変動が逆断層し、隆起して古生物が堆積物となり、この金生山の原型ができたと推測されている。そのため、この時期の生物の化石が多数採取されている。19世紀の終わりにドイツの古生物学者ギュンベル()が金生山の化石を紹介したことから、化石の山として世界的に知られるようになったという。採取される化石は主に巻貝、二枚貝であるが、ウミユリ、サンゴ、フズリナ、石灰藻、オウムガイのほか、三葉虫もある。貝は大型のが多いという。なお、金生山は「きんしょうざん」として通称認知されているが、「かなぶやま」と呼ぶのが正しい。金生山周辺には以下の陸生貝類の特産種が生息している。良質な石灰岩、大理石があることから、江戸時代より採掘が行われている。1919年(大正8年)開業の東海道本線の支線(大垣駅 - 美濃赤坂駅 通称:美濃赤坂線)や1928年(昭和3年)開業の西濃鉄道は、この金生山から採掘される石灰を運搬するために開業した鉄道である。南東山麓に西濃鉄道市橋線乙女坂駅がある。南山麓にあった西濃鉄道昼飯線は2007年に廃止された。周辺に「愛宕鉱山」、「河合石灰鉱山」、「清水鉱山」、「昼飯鉱山」などの石灰岩の採掘場があり、関連する以下の事業所がある。北西の池田山から続く山域の南東端に位置する。西には同様に石灰岩鉱山(伊吹鉱山)がある伊吹山があり、東山麓を揖斐川の支流である杭瀬川が流れる。南西には垂井町の市街地を挟んで南宮山が対峙している。東山麓を国道417号が通る。南山麓を「金生山産業道路」が通り、その南側には岐阜県道216号赤坂垂井線が通る。金生山の中腹の金生山神社の東隣には、この山から出土した化石など約300点を展示した金生山化石館がある。この化石館は、金生山の化石研究に生涯を捧げた故熊野敏夫の業績と化石の展示保存をするため、1964年(昭和39年)3月21日に開館した。その後大垣市より資金援助を受けた赤坂商工会が1985年(昭和60年)に現在の建物を建設し、1996年(平成8年)に市に寄贈・移管されている。なお、管理運営は指定管理者の公益財団法人大垣市文化事業団が行っている。金生山の山頂の明星輪寺境内の上部に、2008年(平成20年)3月31日に「岩巣公園」(面積1.1 ha)が開設された。周辺からは東に濃尾平野を見渡すことができる。
出典:wikipedia
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