シーローンチ (Sea Launch) は、海上からゼニット3SLロケットを使って、人工衛星を打ち上げる商用サービス会社である。1995年に米露など多国籍の企業による共同事業として開始されたが、2009年の経営破綻を経て、2016年現在はロシアのS7グループに所属する。海上発射システムを採用することにより、従来の地上発射の場合のような地理的、物理的制約を受ける事が少なく、海洋上のあらゆる場所から打ち上げが可能となり、地上発射型に比べ経費を減らす事ができる。特に赤道直下まで移動して打ち上げることにより、より効率的に人工衛星を軌道に投入することができ、静止トランスファ軌道に6.1tを投入できる。打ち上げシステムは司令船「シーローンチ・コマンダー」と打ち上げプラットホーム「オーシャン・オデッセイ」 の2隻で構成されている。母港はカリフォルニア州ロングビーチ。司令船「シーローンチ・コマンダー」も同所で建造された。通信設備・発射管制設備のほか、ロケット整備用格納庫を有する。プラットホーム「オーシャン・オデッセイ」 は石油プラットフォーム改造のものであり、打ち上げ地点でロケットを直立させて発射する。2008年現在、シーローンチが世界で唯一の海上発射型打ち上げ施設であるが、概念は唯一ではない。1964年から1988年にイタリアのローマ・ラ・サピエンツァ大学とNASAが共同でケニア沖のサン・マルコ・プラットフォームで人工衛星を打ち上げていた。打ち上げに使用する機体を陸上用に改良し、バイコヌール宇宙基地から打ち上げる「ランド・ローンチ (Land Launch) 」というサービスも展開している。シーローンチ連合は1995年に設立された、アメリカ合衆国、ロシア、ウクライナ、ノルウェーの企業による共同事業である。最初のロケットは1999年に打ち上げられた。ボーイングが運営している。2007年1月30日の打上げ失敗により経営環境が悪化、2009年6月22日10億ドル相当の負債を抱え経営破綻し、連邦倒産法第11章の適用を受けた。2009年4月以降、約2年半に渡ってロケットの商業打ち上げは中断されていたが、2011年9月24日ユーテルサット社の通信衛星アトランティックバード7の打ち上げに成功し、商業打ち上げ事業に復帰した。経営破綻後はRSCエネルギアがほとんどの株式を所有していたが、2016年にロシア最大手の航空会社S7航空を持つS7グループにより1億5千万ドルで買収された。4カ国の4社が出資している。当初、ケイマン諸島に英国法人として設立をしたが、後にカリフォルニア州に本店所在地を移転し米国法人となった。出資構成を以下に示す。シーローンチ計画は1995年、ローンチカスタマーとしてヒューズ・エアクラフトが最初の10基とさらに10基のオプション契約を行い、スペースシステムズ/ロラールも5基の打ち上げ契約を行ったことでスタートした。2006年3月、社長のジム・マサー (Jim Maser) が会社を離れてスペースXに社長として加わると発表した。1999年3月27日、最初の打ち上げが行われた。最初の商業衛星の打ち上げは同年10月9日である。ランド・ローンチ(Land Launch)はシーローンチの子会社であり、ゼニットロケットをバイコヌール宇宙基地のから打ち上げる。使用されるロケットは2段式のゼニット-2SLBと3段式のゼニット-3SLBである。最初の打ち上げは2008年4月28日05:00 GMTにゼニット-3SLBでAMOS-3 (AMOS-60)を静止軌道へ投入した。2回目の打ち上げは2008年8月21日にマレーシアのMEASAT-3A通信衛星を打ち上げる予定だったが打ち上げの準備中にクレーンによって破損した。2回目の打ち上げは2009年2月26日にテルスター11Nを成功裏に打ち上げた。ランドローンチはゼニット-3SLを用いるシーローンチとは異なり、ロシア製の小型フェアリングを使い軽量化される等、改良されたゼニット-3SLBが用いられ、ペイロードは静止トランスファ軌道を経由せずに直接静止軌道へ投入される。高緯度からの打上げのため、シーロンチに比べ打上げ能力は6割程度の3.7tとなっている。
出典:wikipedia
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