『クローバーフィールド/HAKAISHA』( - ハカイシャ、原題:"Cloverfield")は、2008年アメリカ合衆国公開のSF、怪獣、パニック映画である。日本ではパラマウントジャパンが配給して、同年4月5日にPG-12指定で公開されている。巨大怪獣が大都会を襲う古典的設定で、怪獣の足元を逃げ惑う人々に注目する擬似ドキュメンタリー作品。ホームビデオ風な主観的映像は『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』に、情報途絶下のパニック描写は『サイン』にそれぞれ相通ずる。製作費は2500万ドルと、ハリウッド映画としては低予算の作品だが、アメリカでは2008年1月18日の公開時から3日間で興行収入が4000万ドルを上回り、1月次公開作品で興行金額が歴代1位。最終興行収入は8000万ドルである。日本で同年4月5日に公開されて初登場1位になり最終興行収入は12億円である。タイトルの「クローバーフィールド」(白詰草ヶ原)とは、バッド・ロボット・プロダクションズ前の行政区画名である。映画冒頭のテロップで「本編はアメリカ国防総省が保管している記録映像である」と説明される。映像はビデオカメラの持ち主ロブのプライベート風景から始まる。ある夜、日本への栄転が決まったロブを祝うために開かれたパーティーの最中、突如として不気味な爆音が鳴り響く。外の様子を見にパーティ会場の屋上へ向かった彼らは、そこで炎に包まれたニューヨーク市街を目撃する。外へ出ると爆発で吹き飛ばされた自由の女神の頭が降って来て市内はパニックに陥り、ロブを含む数人のメンバーは徒歩での脱出を試みる。その途上彼らは軍隊の攻撃を物ともせず摩天楼を蹂躙する巨大な怪獣を目撃する。ロブの恋人を探して危険を潜り抜けていく一行の様子をビデオカメラは生々しく記録していく。作品にリアリティーを与えるため、俳優のほとんどが無名の新人及び子役出身の若手俳優である。本作の着想は、『』の宣伝で製作のJ・J・エイブラムスが来日した際、原宿のキディランドで見た、ゴジラのソフトビニール人形から得られたものである。エイブラムスは、日本では怪獣が『文化』として根付いている(本人談)ことに感銘を受け、アメリカでも国民的怪獣映画を作ろうと思い立った。『GODZILLA(トライスター版)』の評判が芳しくなかった為アメリカ映画界が怪獣映画を敬遠する傾向となり、リメイク版『キング・コング』や本作の製作に支障をきたした。エイブラムスは「ニューヨークが舞台だから、どうしても9.11(アメリカ同時多発テロ事件)を思い出すと思うけど、それがこの映画の目的ではない」としている。ただし、ゴジラが原爆の悪夢から生まれたように、本作では現代人が抱いている不安、懸念していることをテーマとして意識していたと、オーディオコメンタリーで監督のマット・リーヴスが語っており、その中で9.11にも触れている。全編カムコーダ撮影の設定(実際にはパナソニック製の業務用カメラ「AG-HVX200」で撮影された)のため、劇場の多くでは酔いに注意するよう観客に注意がなされた。興行的成功の背景には公開前の巧みな宣伝戦略がある。2007年夏の初報では自由の女神像の頭部が破壊されたショッキングなビジュアルを見せたが、内容や作品名は発表しなかった。その後も情報規制を徹底しつつ事件との関連を匂わせる架空の企業や団体のサイトを立ち上げたりYouTubeに架空のニュース映像を投稿するなど謎めいたプロモーションで作品への好奇心を煽った。日本公開前にはPRの一環として首が破壊された自由の女神像が「来日」し、東京お台場の自由の女神像の近くに建てられた。日本での副題「HAKAISHA」は、エイブラムスの指示によるもの。エイブラムスは「デストロイヤー」の邦訳について、パラマウント・ジャパンに問い合わせ、結果得られた「破壊者」をローマ字表記で付けるように指示したとのこと。大ヒットにより引き続きマット・リーヴスが監督する続編の製作も決定していたが、2008年6月25日Collider.comにて製作保留が発表された。続編へのアイディアが無いことを理由に製作は未定とされている。なお、企画段階での続編は本作と同様の時間軸および撮影方法を採用し、別視点による作品展開となる予定であったとのこと。続編ではないが、2016年に本作のタイトルと流れを受け継いだ『10 クローバーフィールド・レーン』が公開された。この作品の続編とも言われている『aladygma』という謎の項目が存在するが、具体的にどんな関係性があるのかは不明。2008年9月5日、パラマウント ジャパンよりDVD版リリース。また2008年12月5日にはBlu-ray Disc版リリース。ドリュー・ゴダード著、入間眞訳、竹書房文庫(竹書房、2008年4月)ISBN 978-4-81243436-9ノベライズ版では事件後に回収された映像がアメリカ国防省職員により閲覧・保存される作業が描かれ、本編もそれら「回収されたいくつかの映像の一つ」という扱いで展開される。シーンごとに撮影者の一人称で物語が描かれるため、映画版では分からなかった登場人物の心情なども細かく描かれている。カバーの裏にはJ・J・エイブラムスから日本のファンへのプレゼントとして、劇中で登場するモンスターの全身が描かれたイメージが掲載されている。これは日本のみで公開されたもので、国外版では見る事はできない。ウェブコミック形式で角川書店(web KADOKAWA)から全4話配信した。コミック版での舞台は日本で、男子高校生が主人公となっている。また、映画と違い、このコミック版での謎は比較的明確な形で回収されている。ちなみに同映画がコミカライズされているのは日本のみである。自分に自信が持てず、クラスメイトからいじめを受ける男子高校生・相葉キシン。そんな中、ある巨大生物の襲来から、キシンは大きな事件に巻き込まれ、自分に隠された真実を知る。東川祥樹著、角川コミックス・エース(角川グループパブリッシング、2008年8月26日)ISBN 978-4047150591
出典:wikipedia
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