ギター・スリム (Guitar Slim、1926年12月10日 - 1959年2月7日) は、アメリカ合衆国のブルース、R&B・ギタリスト、シンガー。1950年代にルイジアナ州ニューオーリンズのシーンから登場し、スペシャルティ、アトコにレコーディングを残した。彼の音楽をひと言で表現するならば、豪快という言葉が相応しい。プレイもさることながら、当時のステージもカラフルなスーツを着込み、ギターに長いコードをつないで練り歩くなど派手なものだったという。ミシシッピ州グリーンウッドにエディー・リー・ジョーンズとして生を受けたスリムは、1949年にニューオーリンズに移住しヒューイ・"ピアノ"・スミスと活動するようになった。1951年にインペリアル、続く1952年にJ-Bからレコードをリリースしたのち、1953年にスペシャルティと契約する。同年、彼の代表曲となった"Things That I Used to Do"をリリースするが、これがR&Bチャート第1位を記録するヒットとなった。この曲は、後にスティーヴィー・レイ・ヴォーンも吹き込んでいる。同レーベルでは、スリムのアイドルだったクラレンス・"ゲイトマウス"・ブラウンの"Gatemouth Boogie"にヒントを得た自己紹介的内容の"Guitar Slim"、"Something to Remember You By"、"Suffering Mind"などの曲を含む8枚のシングルをリリースしした。しかしながら、飲酒などが原因でスリムは徐々に体調を崩してしまう。1956年にはアトコと契約、レコーディングを続けるものの、スペシャルティの頃の勢いは既に失われつつあった。1958年までレコーディングをのち、1959年、スリムは公演先のニューヨークで肺炎のため32歳の若さで死去した。彼の影響は、没後もバディ・ガイ、アール・キング、デューク・ロビラードなど数多くのプレイヤーに受け継がれている。

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