Studio FEEL（スタジオフィール）は、日本の鉄道模型メーカー。大阪府に所在する。1970年代 - 1980年代初頭の『鉄道模型趣味』誌上に製作記事を執筆していた愛好者が、1990年代に真鍮エッチング板主体のNゲージ車両キットを発売したのが始まりである。1980年代以降の日本国内のNゲージ金属キットメーカーとしては、シバサキ模型やワールド工芸、レイルロードなどに続く存在で、当時プラ製品にはなかった国鉄型機関車、気動車、貨車など50点以上を発売した。貨車と事業用車の幾つかは宮沢模型ブランドで発売され、全国の模型店にも流通した。真鍮エッチング板とホワイトメタル部品で構成されるものが多い。肉薄の真鍮板を一枚の展開図から立体にしていく組立工程に特徴があり、完成させるには半田付け工作が必要である。キットメーカーに徹しており、完成品の販売はしない。Nゲージのほかに1/80スケールやHOスケールのキットも発売していたが、これらの新規開発は終了し、Zゲージのキット開発・販売に移行している。このほか、マイクロエース製蒸機機関車用のグレードアップパーツ（キャブ下配管など）を生産していたこともある。日本国内の他のZゲージメーカーは縮尺1/220で生産しているのに対し、同社製品では縮尺1/200を採用している。理由は、公式ウェブサイトにおいて、日本独自の16番ゲージや日本型Nゲージが欧米の車両より縮尺を1割程度大きく取っている事に鑑み、日本型Zゲージも同様の考え方で1/200を採用したと説明している。しかし、16番ゲージでは日本独自の規格を採用し、Nゲージでも日本独自の縮尺となったために、国際規格であるHOスケールやNスケールとの混成に難があり、それが遠因となって日本の在来線で主流の軌間1067mmバージョンでは派生規格が乱立することになってしまった。このため、他のZゲージメーカー各社では独自規格による弊害を解消する目的で、国際規格のZスケールに合わせて1/220を採用した。しかし同社はそれに賛同せず、国際規格通りの縮尺である1/220の日本型Zゲージを「食玩スケール」「トイ的スケール」であるとし、自社製品をそれらと区別するため、「SuperZ」という呼称を併記するとしていた。結局1/200に追随するメーカーは現れず、2010年4月に起業したロクハンも、当初の予定だった1/200から1/220に切り替えて車両を製造している。

出典:wikipedia