ALL.Net(オールネット)は、セガ・インタラクティブが提供するネットワークサービスである。アーケードゲームをインターネットでつなぐことにより、通信対戦や、全国ランキング、プレイデータの保存を可能にする。NTT-MEが構築した。ALL.Netは、「Amusement Linkage Live Network」の略である。ALL.Netの起源は『バーチャファイター4』と同時にリリースされた「VF.NET」まで遡る。そのため、セガのネットワーク対応機種第2弾となる『セガ4人打ち麻雀MJ ネットワーク対戦Ver.』リリース時には、VF.Netに接続する旨、取扱説明書にも記載されていた。なお、VF.NET自体はALL.Netの一つとしてサービスが続いていたが、2016年2月29日を以ってサービスが終了した。最初期はまだ光回線が整備されておらず、ISDNを通じてネットワークが構築されており、その後光回線を通じ大容量の通信がやり取りできるようになった。その恩恵を受ける形で、多くのカードを駆使してゲームを進めていく『三国志大戦』などのオンラインでのリアルタイム対戦を実現出来るようになった。ISDNを通じたサービス提供は2015年6月30日を以って終了し、同年7月1日以降は光回線のみとなるサービスとなった。ISDNでは三国志大戦などの大容量通信が必要とされるゲームなどの接続は出来なかった。MJシリーズのみなど低容量の通信の場合はISDNでも問題なく接続できた。ALL.Netは、当初はセガ・インタラクティブとバンダイナムコエンターテインメントのゲームのみ導入されていた。2015年6月からは、カプコンの一部アーケードゲーム、および韓国のゲームメーカーであるアンダミロ社の『Pump It Up 2015 Prime Japanese Edition』にも導入されるようになった。以前は日本国内のみのサービスだったが、2008年に香港で実証実験を行い、2010年から2015年まで『三国志大戦』(初代)が香港・シンガポール・台湾・中国・韓国とのネットワーク対戦が可能となっていた。2016年現在、複数のゲームタイトルで、香港・シンガポール・台湾・中国・韓国・タイ・マレーシア・インドネシアと接続されている。ランキング等の配信は全ての国で、ネットワーク対戦は一部の国で行われている。コナミデジタルエンタテインメント(2016年11月からコナミアミューズメント)と共同で行うマルチ電子マネーサービスの回線は、コナミのe-AMUSEMENT共々、ALL.Netを使用する。なお、サミーが始めた「AW-NET」はALL.Netとは最後まで別物である。サミーがゲーム事業をセガに移管した後も別々に運営され、セガにてサービス終了となっている。ALL.Netが提供しているサービスは、ゲームの筐体がネットワークに接続されていればいい物やカードを使用する物など、必要な条件がいくつかに分かれている。後述のICカードはどの技術を使用しているのかは明らかにしていないが、筐体側は電子マネー対応の携帯電話、つまりおサイフケータイにも対応していることから、少なくともソニーが開発した「FeliCa」には対応していることになる。このため、Suicaや楽天Edyを搭載したICカードでは反応しないことが『e-AMUSEMENT PASS』との大きな違いである。上記のサービスはネットワークに接続された筐体に対して提供される物である。ゲームセンター運営者は、上記サービスの対価として、売り上げ1プレイ毎にシステム使用料を支払う契約となっている。また、設置台数に対する月額固定料金のタイトルもある。オンラインアップデートは各タイトルとも7:00に行われる。タイトルの中には、アップデート終了までゲームプレイが出来ないタイトルもある。従量料金タイトルでは、メンテナンスやサーバートラブルなどにより通信が遮断された場合は、その時間帯の料金が発生しない。2010年5月にはタイトル不具合が原因で、『セガネットワーク対戦麻雀MJ』シリーズ(2〜4)、『頭文字D ARCADE STAGE』シリーズ(4・5)、『三国志大戦』シリーズ(初代、『三国志大戦』〜『三国志大戦3 猛き鳳凰の天翔』)、『バーチャストライカー』(4・4 Ver.2006)で、通信が遮断されていた時間帯のシステム使用料を店舗側に過請求していたことが判明し、セガは過請求分を店舗側に返金した他、『頭文字D ARCADE STAGE 5』と同年6月稼働の『三国志大戦3 WAR BEGINS』では、システムの修正を行った。ただし、この従量料金の制約から、不人気作や人気ピークを超えた衰退期に、プレイ料金値下げなどのてこ入れが難しく、稼働の落ちたタイトルが速やかに店舗から撤去されやすいという弊害がある。撤去する際は解約手数料が発生するが、ネットワークサービス終了が公式発表されたタイトルは、発表日以降解約手数料が発生しない。その一方で、新しいゲームへの入れ替えも促進しやすくなるなど、メーカーにとっては利点も大きい。ネットワークサービスが終了しかつオフライン化されたタイトルは、サービス終了と同時に筐体とALL.Netルーターとの接続を切り、筐体の設定を変更しなければならない。磁気カードもしくはICカードを使用してプレイすることで、以下の特典がプレイヤーに与えられる。タイトルによっては、カード作成がゲーム参加の必須条件となっていることもある。またメダルゲームでは「メダルバンク」との連携で、ICカードを設置店舗に登録することで、メダルをクレジットとして認識し、直接の出し入れを行わずにゲームがプレイできるといった要素を持った作品も登場している。データ保存の概念がなく、メダルバンクとの連携のみにICカードを使用するメダルゲームもある。カードは当初は各ゲームごとに発売されており、後に1枚のカードで複数の対応作品を同時に保存できるようになった。作品ごとにカードを使用していたころはデータをカードに直接書き込んでいたため、タイトーのNESYSやコナミデジタルエンタテインメントのe-AMUSEMENT(磁気カード)とは異なり、ネットワーク対応のゲームがネットワークに接続されていない場合にもプレイデータの保存ができた。ただし、書き込みを行うため磁気カードでは50回程度、ICカードでは100回〜500回の使用制限回数が設定されている。大抵のゲームでは使用回数の切れたカードから新しいカードへのデータの引き継ぎに対応している。2010年3月10日に稼働を開始した『セガネットワーク対戦麻雀MJ4Evolution』以降からは、カードスロットにカードを差し込むタイプではなく、タッチ式カードリーダーにカードをかざすタイプを採用したゲームも登場している。これらのゲームで使用する専用ICカードはデータ保存方法がカード書き込みからサーバー保存に変更されており、使用回数制限が撤廃され、かつ同様のシステムを採用した他のALL.Net対応ゲームとのカードの相互利用も可能になり、またカードの代わりに電子マネー機能付き携帯電話でデータ保存することもできるようになった。電子マネー決済には非対応。これによりコナミのe-AMUSEMENT PASSと同様に1枚のカードもしくは1台の携帯電話で複数の対応ゲームのデータの一元管理が可能になっている。2010年以降、セガ・インタラクティブとバンダイナムコエンターテインメントではそれぞれ独立したゲームデータの一元管理システムを運用している。2011年11月1日より相互利用が開始された。それぞれの一元管理システムについては次述。セガ・インタラクティブは、2010年11月より稼働を開始した『戦国大戦』より、ICカードや携帯電話でのゲームの一元管理システム『Aime』(アイミー)を本格的に開始した。対応ゲームは共通デザインの『Aimeカード』もしくは電子マネー対応の携帯電話でゲームデータを一括保存できるようになる他、専用サイトでデータの閲覧・管理・各種サービスの利用・データの移行手続きが簡単に行える。2011年11月1日より次述の『バナパスポートカード』との相互利用サービスを開始した。ちなみに、MJ5の非ワイド筐体、Project DIVA Arcade、STARBORT、maimai、THAT'S PARADiCE、を除くAime対応タッチ式カードリーダーには、フルカラーLEDを搭載している。『MJ4 Evolution』の『MJメンバーズカード』、『初音ミク Project Diva Arcade』のアクセスカード、ゴルフスイングチェックマシンである『REC CHECK GOLF3』のICカードである『REC会員カード』も『Aimeカード』と同じ機能を持ち、『MJ4 Evolution』、『初音ミク Project Diva Arcade』、『REC CHECK GOLF3』の他にも『Aime』・『バナパスポートカード』対応ゲームにも使用可能である。『REC CHECK GOLF』オンラインサービスの新規登録は2015年3月31日を以って終了し、それに伴い『REC CHECK GOLF3』筐体自体も順次撤去される。『REC会員カード』自体は引き続き『Aime』・『バナパスポートカード』対応ゲームで使用可能である一方で、『REC CHECK GOLF Ver2.1』以前のバージョンは『REC会員カード』に未対応のため使用できない。上記セガ・インタラクティブの『Aime』に対して、バンダイナムコエンターテインメントが運営するICカードや携帯電話でのゲームの一元管理システムが、『バナパスポート』(BANA PASSPORT)である。基本的には『Aime』と同じく、共通デザインの『バナパスポートカード』もしくは電子マネー対応の携帯電話で対応ゲームのデータを一括保存し、専用サイトでデータの閲覧・管理・各種サービスの利用・データの移行手続きが行える。また前述の通り、2011年11月1日より『Aime』との相互利用サービスを開始している。対応ゲーム第1弾は2011年5月に稼働を開始した『ドラゴンボール ZENKAIバトルロイヤル』である。バナパスポートカードサイトに登録できるカードや携帯電話は最大で3つまでに制限されている他、ゲームによっては保存可能なデータにも制限がある。対応タイトルはAime同様ビデオゲームやメダルゲームが中心だが、キッズライド機やプリントシール機といった、これまでICカードに対応することのなかったジャンルの製品にも対応タイトルを投入している。セガ・インタラクティブのタイトルでのカード認証時の待機中は、カードを読取るかキャンセルの操作をするまで0.5秒間隔で白点滅、もしくは常時白点灯で待機する。カードを読取った後、認証中は一旦消灯し、認証に成功すれば2秒間青点灯。認証エラーが発生した時は、エラー画面が消えるまでかおよそ6回まで0.25秒間隔で赤点滅、認証に成功したが条件が整っていない場合は2秒間黄色点灯となる。例として、『スターホース3』でパートナー厩舎の登録を行おうとしたときに、そのカードにスターホースのデータが登録されていなかった場合に発生する。バンダイナムコエンターテインメントのタイトルでのカード認証時の待機中は、カードを読取るかキャンセルの操作をするまで青フェード点滅で待機する。カードを読取った後、認証に成功すれば緑点灯。認証エラーが発生した時は赤点灯となる。ちなみに青点灯時はカードが認証されない。カード購入は、基本的に対応ゲーム設置店舗で購入できるが、『太鼓の達人』シリーズのみを設置している店舗では『バナパスポートカード』の取扱いがない店舗もある。カードが紛失したり破損した場合のデータ移行は、Aimeサービスサイト並びにバナパスポートカードサイトに登録する必要があり、データ移行に関しては、セガ・インタラクティブとカプコンのタイトルはAimeサービスサイトで、バンダイナムコエンターテインメントのタイトルはバナパスポートカードサイトでそれぞれ行う必要がある。カード自体の譲渡も禁止されている。セガ・インタラクティブは、ネットオークションで出品されているカードが、出品者自身がカードを所持していないにもかかわらず出品する詐欺出品や、カードが窃盗等の不法手段で入手したものであることを確認しており、他人から譲渡を受けたり、ネットオークションで落札したカードに関するトラブルはセガ・インタラクティブは一切責任を負わないとして、ユーザー自身が購入したカードを使用することを呼び掛けている。2010年3月に発行された『ミクの日感謝祭39's GivingDay特製ICカード』について、セガ・インタラクティブは2012年5月に、『バナパスポートカード』との相互利用には完全に対応していないことを発表。バンダイナムコエンターテインメントも2013年3月に、自社タイトルでカードが認識されなかったり「このカードは使用出来ません」と表示されたりするなどのエラーが発生していたことを発表した。対応ゲームで使用可能な携帯電話でも、『Aime』『バナパスポートカード』として使用できない機種がある。また、一部のスマートフォンで認証できなかったり、アクセスコードが通知されなかったりする問題が発生していたことから、バンダイナムコエンターテインメントは2014年11月5日にiPhone用おサイフケータイジャケットを、2016年6月17日にwena wristをそれぞれバナパスポートカードとして使用不可とすることを発表した他、『ドラゴンボール ゼンカイバトル』で一部の携帯電話で認識できない問題が発生したことから、2016年1月30日に『ドラゴンボール ゼンカイバトル』のアップデートを行った。セガ・インタラクティブも2015年6月2日と2016年3月4日に、Xperia Z3並びにXperia Z5を『Aime』としては一部のゲームのみ使用可能とした他、Galaxy S5 ACTIVEとAQUOS ZETA SH-01Gの2機種を『Aime』として使用不可にする事を発表した。両社は6機種以外にも、2014年秋以降に発売された他のスマートフォンやスマートウオッチでも同様の問題が発生する可能性があるとしており、該当する機種を所有しているユーザーに対し、カードへの切り替えを呼び掛けている。Aimeサービスサイトに関しては2015年11月10日に、バナパスポートカードサイトは2016年1月6日にSSL証明書の更新をそれぞれ実施したため、一部のプラウザや携帯電話では同日以降、Aimeサービスサイトやバナパスポートカードサイトが表示出来なくなった。「ALL.Net P-ras」(オールネット プラス)は、レベニューシェアを採用したゲームの供給形態である。ALL.Net P-rasに対応したゲームは販売は行われず、全てレンタルとなる。このシステムに対応したゲームを導入する際は、筐体・通信用ルーターなどのハード購入代金は必要であるが、ソフト部分はセガ・インタラクティブからの貸与となり料金はかからない。このシステムでは、ALL.Netを通じてプレイ回数がカウントされ、プレイ回数に応じて使用料金がかかる。このプレイ回数にはフリープレイなども含まれる。通常のネットワーク使用料は1プレイにつき3円〜6円程度だが、ALL.Net P-rasのゲームでは1クレジットにつき30円が徴収される。店舗側は安価に新機種を導入でき、セガ側は販売時の売り切りではなく継続的に収入を得られるということで、両者にメリットがあるシステムということだった。しかしプレイごとのセガ・インタラクティブの徴収料金は一定であり、プレイ料金の値下げを行うと店舗の取り分が少なくなってしまうことになる。例えば、100円1プレイだと店舗側の1プレイあたりの収入は70円だが、50円1プレイにすると、店舗の収入はわずか20円になる。そのため通常のアーケードゲームでは一般的である「プレイ料金を下げてプレイ回数を増やさせる」施策を行いづらく、ALL.Net P-ras第一作目の『バーチャファイター5』では売り上げが伸び悩む店舗も見られた。ALL.Net P-ras第二作目の『Answer×Answer』では、セガ・インタラクティブ側がALL.Net P-rasではない『MJ4』へのコンバージョンキットを販売するなど、足並みが揃っていない部分も見受けられる。また、『Answer×Answer』まではシステム基板もレンタルだったが、「RING」シリーズ基板使用第1作目となる『ボーダーブレイク』以降はシステム基板が買い取りになったために基板の修理が有料になった。ネットワークサービスが終了したタイトルのシステム基板は、レンタルの場合はセガへ返却するが、オフライン稼働用のCVTキットを販売するタイトルもある。2012年9月20日より、上記レベニューシェアモデルをセガ・インタラクティブ以外のソフトメーカー製タイトルにも拡大した「ALL.Net P-ras MULTI」(オールネット プラス マルチ)のサービスが開始され、同日より『GUILTY GEAR XX Λ CORE PLUS R』、『UNDER NIGHT IN-BIRTH』、『ゲーセンラブ。 〜プラス ペンゴ!〜』の3タイトルが同時に稼働開始された。使用されるアーケードゲーム基板はRINGEDGE 2で、店舗は対応ハードのみを購入し、ソフトは無償提供のDVD-ROMを店舗側が手動でインストールすることとなる。2013年3月14日バージョンアップ。これまでDVD-ROMにより提供されていたゲームソフトが全てダウンロード配信となり、対応ハード1台につき最大10本までのタイトルセレクト機能に対応。また、一部タイトルはAimeカードに対応し、プレイ状況の記録やランキングの閲覧などが可能となる。2013年度には『ファントムブレイカー アナザーコード』(4月4日)、『アンダーディフィートHD+』(4月25日)、『UNDER NIGHT IN-BIRTH Exe:Late』(UNDER NIGHT IN-BIRTHよりバージョンアップ。9月5日)、『CaladriusAC』(9月30日)、『DEAD OR ALIVE 5 Ultimate: Arcade』(12月24日)の5本がそれぞれ配信開始。2014年度には『MELTY BLOOD Actress Again Current Code Ver.1.07』(RINGWIDE対応タイトルがAPMに採用された例。12月25日)が、2015年7月24日には『UNDER NIGHT IN-BIRTH Exe:Late[st]』(UNDER NIGHT IN-BIRTHシリーズの一つで、Exe:Lateとは別のゲームという扱いになっている)がそれぞれ配信開始。2016年7月現在までのタイトル数は15本となっている。●印はメダルゲーム。後ろに△印がある場合はメダルの預払機能のみ対応。特記がないものはセガ・インタラクティブまたはバンダイナムコエンターテインメント開発のタイトル。括弧内は開発メーカー・発売メーカー。☆印はAime / バナパスポート対応タイトル前述の通り2011年11月1日よりゲームカード相互利用サービスが開始され、Aime・バナパスポートどちらのカードでも利用可能になった。また引き続き電子マネー機能付き携帯電話にも対応している。『ドラゴンボール - 』のみ11月2日より対応、11月1日以降に稼働開始もしくは稼働予定のタイトルは稼働開始当日より対応。※印はAime / バナパスポート対応ではないが、共用ICカード及び携帯電話に対応していたタイトル以下のタイトル(バンダイナムコゲームス製)については、購入時オプションとしてレベニューシェアによる稼働が選択できる。この場合、購入価格が減額される代わりにプレイ毎に課金が発生するため、機器の認証及びプレイデータの送信のためにネットワーク接続が必須となっており、一定時間接続が断たれるとゲームがプレイできなくなる。(課金オプションを選択していなくても停止する)
出典:wikipedia
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