同軸ケーブル(どうじくケーブル、Coaxial cable)とは、不平衡な電気信号を伝送するための被覆電線の一種であり、1880年に伝送線路の表皮効果に関する研究を行っていたイギリスの物理学者であるオリヴァー・ヘヴィサイドによって発明された。テレビ受像機や無線機とアンテナとをつなぐ給電線用、計測機器の信号や音声信号、映像信号の伝送用、旧規格のLAN(MAP、10BASE2や10BASE5)など構内回線網の接続用、高周波信号の伝送を中心とした機器内部の配線用などと幅広く用いられている。外部への電磁波の漏れが少ないこと、ある程度の柔軟性があることなどが特徴である。直流からミリ波まで幅広い周波数範囲の伝送ができる。また直流を伝送可能なこと、電磁波の漏れが少ないことを利用して、ベースバンドパルスの伝送を行うこともできる。同軸ケーブルのコネクタには、使用する周波数帯やインピーダンス特性により、BNC型・N型・M型・F型などいくつかのタイプがある(コネクタ#同軸コネクタを参照)。オーディオ機器など低周波用にはRCAプラグ・ジャックも用いられる。円形をした内部導体(写真の1)を絶縁体(同2)、その周囲を外部導体(同3)、そして最後にシース(保護被覆、同4)で覆っている。ケーブルを切断した断面が、軸を同じくした円筒を入れ子にしたような形状に見えることから「同軸ケーブル」という名称がついた。絶縁体にはポリエチレンを用いたものが最も一般的である。外部導体は、と呼ばれる細い銅線を編んだものが多い。精密測定や極超短波以上の周波数で減衰を少なくしたい場合には、外部導体に金属箔を用いたケーブルを使用する場合もある。外部導体は基本的に0ボルト電位の基準(グラウンド、GNDと表記される)となり一般的には上記に挙げられているコネクタの外部金属部分を通して、接続される回路ないし筐体のアースに接続される仕組みとなっている。外部導体の内径をformula_1[mm]、内部導体の直径をformula_2[mm]、絶縁体の比誘電率をformula_3とすると、同軸ケーブルの特性インピーダンスformula_4[Ω]は次式で求められる。特性インピーダンスは、50Ω(主に無線機等の電力の伝送用)と75Ω(主にテレビ受像機等の信号伝送用)が一般的である。同軸ケーブルの絶縁体には当初空気が用いられた。この場合、最適な(損失が少ない)導体径比(外部導体内径/内部導体外径)にすると特性インピーダンスが約75Ωとなる。近年では絶縁体にポリエチレンが主に用いられるが、この場合に導体径比を最適にすると約50Ωとなる。このことから、一般的なインピーダンスが75Ωおよび50Ωが主流となったと言われている(諸説あり、実際のところは不明である)。同軸ケーブル (LCX (Leaky Coaxial cable)) は、外部導体に使用周波数帯に応じた形状の穴を開けたもので、電気信号を伝送するとともに、送受信アンテナとしても働く。通常のアンテナの利用では電波が伝わりにくいような鉄道線路・トンネル・地下街等に沿って敷設し、列車無線などの業務無線・FM放送・携帯電話・無線LANなどを利用できるようにするために用いられる。UHF帯やSHF帯を利用する機器内の接続には、外部導体を小径の銅パイプとし、絶縁体をフッ素樹脂とした「セミリジッドケーブル」と呼ばれる同軸線が使われる場合がある。自由に曲げることはできないが、遮蔽特性、インピーダンス特性、挿入損失、耐振動安定性が優れている。高電力の通信用・放送用送信機の出力用には、外部導体を銅パイプやアルミパイプとし、絶縁体を空気とした同軸管を使用する。JEITAの規格(EIAJ TT-3004)には、50Ω同軸管として、WX-12D、WX-20D、WX-39D、WX-77D、WX-120D、WX-152D等が規定されている。型番中の12, 20, 39等の数字は、外導体の内径を表す。5C-2Vの例以下は、同軸ケーブルの主要な製造および販売会社である。記載されている販売会社の一部は他社からのOEM供給を受けている。
出典:wikipedia
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