クラウドコンピューティング()とは、コンピュータネットワークをベースとしたコンピュータ資源の利用形態である。古いもので付加価値通信網がある。かつて情報システムはオンプレミスだった。クラウドコンピューティングでは、ユーザーがインターネットの向こう側から計算資源となるサービスを受ける。クラウドコンピューティングに必要なものは最低限の接続環境とサービス利用料のみである。実際に処理が実行されるコンピュータおよびコンピュータ間のネットワークは、サービスを提供する事業者側に設置されており、それらのコンピュータ本体およびネットワークの購入・管理運営費用や蓄積されるデータの管理の手間は軽減される。このような出来合いのサーバ群をクラウドと呼ぶ。クラウドの形態で提供されるサービスを「クラウドコンピューティングサービス」または単に「クラウドサービス」という。そのサービス事業者を「クラウドサービスプロバイダー」または単に「クラウドプロバイダー」とも呼ぶ。なお、ネットワークがクラウドよりもデバイスに近い場合のサービスは、フォグ・コンピューティングやエッジ・コンピューティングという。エッジはネットワークの外縁であり、ユーザーの手が届くところをいう。コンテンツデリバリネットワーク事業において、ユーザーのアクセスに対して斡旋される最寄りのミラーサーバが典型例となる。アメリカ国立標準技術研究所 (NIST) は、以下のように説明する。インターネット経由の一般向けサービスを「パブリッククラウド」という。Amazon EC2などがオンラインで提供するサービス。要はクラウドを部分的に貸与するサービス。一方、依頼を受けた事業者がファイアウォールで囲まれた業界内・企業内にクラウド構築するサービスを「プライベートクラウド」という。構築のアウトソーシングであって、借用ではない。クラウドは自社で所有するので、オンプレミスのように内輪で使える。この長所を生かすために事業者はオンプレミスとクラウドの互換性を開拓した。こうした蓄積のもと「ハイブリッドクラウド」というサービスが生まれた。このサービスでは、オンプレミスのクラウド、または事業者に組んでもらったクラウドを、事業者のパブリッククラウドへ接続して1つの情報システムとして利用できる。使用するサーバ数の増減により監視対象を変える手間や、何百kmという遠隔バックアップに要した相当な時間といったものも統合して利用することができる。しかし、これと似た仕組みは1970年代から利用されている。それは、各地の金融機関が接続している国際決済機関や国際銀行間通信協会が事業者となって接続者へ提供しているサービスである。ただ、この先端技術によるサービスはシステムの目的を理由にネットワークが閉じていた。また、この閉じたネットワークで起きていることは当事者の思惑が21世紀まで公にさせなかった。クラウドコンピューティングはコンピュータ処理の使用形態であり、それ自体は新しい技術ではなく、特定の技術を指す用語でも無い。しかし、この形態の普及を可能にした背景には、インターネットや各種技術の進歩がある。ユーザーとプロバイダの間は、通常は標準化されたインターネットの技術が使用されるが、専用の技術(プロトコル、ソフトウェア、ハードウェア)を使用するものもある。プロバイダの内部(データセンターやサーバ群)で使用する技術は問われないため、通常はオープン標準に準拠したソフトウェアや、ユーザー数や処理量の増減に対応できる仮想化技術が使用されるが、Googleなどはスケーラビリティ確保のために自社独自開発されたグリッドコンピューティング技術などを多用している。クラウドコンピューティングは、以下の3種類に分類される場合が多い。また以下を総称してXaaSと呼ぶ場合もある。クラウドコンピューティングはネットワーク・コンピューティング、ユーティリティコンピューティング、SaaSなどの要素を含み、それをさらに発展させたものと考えることができる。クラウド・コンピューティング・サービスを提供する側のデータセンターでは通常、ユーザー数やデータ数の変動を吸収できる仮想化技術を使用し、インターネットを通じて世界中のどこからでも・誰でも利用できるようにしている。商業利用に際してはQoSを利用することもできる。これらの技術・サービスを支えているのは公開された標準規格とオープンソース系のソフトウェアであるが、データセンター内部では独自技術を使う事もある。たとえば、Googleの大規模分散データベースであるBigTableは独自のファイルシステムとDBMSにより構成されている。クラウドの本体・部品・素材の技術開発及び生産はすべて欧州と北米で行われているともいわれたが、現在では主要プロバイダーのセンターや開発拠点は世界各国(中国、インド等)に展開されている。なおプライベートクラウドの場合は、イントラネットと同様にインターネット上で一般公開はされず、企業内(企業グループ内)のセキュアなネットワーク内にクラウドサービスの技術を活用する。実際には各種のWeb(Web 2.0)技術、仮想化、プロビジョニング、サービスレベル管理、課金などの技術が使用される 。1970年代から国際決済にハイブリッドクラウドが利用されていた事実をふまえれば、次の点を断っておかなければならない。以下は用語の歴史であって、技術が進歩する実際のスピードを必ずしも正確に反映しない。「cloud computing クラウドコンピューティング」という用語の使用は、2006年のGoogleのCEOであるエリック・シュミットによる発言が最初とされ、Google App EngineやAmazon EC2などが登場した2006年から2008年頃にかけて普及した。しかし「コンピュータ処理をネットワーク経由でサービスの形で提供する」という形態自体は従来より存在している。1960年代からのタイムシェアリングシステムなどのデータセンター利用(中央の仮想化環境をリモートからネットワーク経由で共有し、従量制または定額制でサービスとして課金する)、1980年代の、1991年頃からのインターネットをベースとしたASP、更にはSaaSなどである。一般的には、クラウドコンピューティングのうち、主にパッケージソフトウェアの利用を提供するものをSaaSと呼ばれるようになってきた。歴史的なコンピュータの利用形態の変遷は、以下とも言われる。SaaSの用語が一般化した以降の年表を下に示す。クラウドコンピューティングに類似する概念や用語はかねてより多く、単なる用語の言い換えやバズワードという指摘も多い。2008年4月にサン・マイクロシステムズのCEO、ジョナサン・シュワルツは「クラウドとは、ネットワーク・コンピューティングを新しい言葉で言い換えたものだ」と発言している。2008年9月にオラクルのCEO、ラリー・エリソンは「既に我々が行っている事で、宣伝文句が変わっただけ」と批判している。実際、「何だかよくわからないが業界トレンドらしいから」というだけの根拠で経営陣が主導となって推し進めている企業が多く、直接現場に携わっている技術者を振り回している傾向も見られ、バズワードという指摘はこの辺りにも要因がある。クラウドコンピューティングは具体的な技術や実装ではないが、システム構成の観点ではネットワーク・コンピューティング、ソフトウェア提供方法の観点ではSaaS、支払い方法の観点ではユーティリティ・コンピューティング、あるいはサービス提供事業者を意味するASPなどを、ユーザーの視点から見た用語(総称)であるとも言われる。ただ、クラウドコンピューティングは従来の概念とは異なり、大規模インフラの活用機会が個人や小さいグループにも開かれたとして、社会変革につながるのではないかという見方も一部にはでてきている。既存の類似用語と、その比較としては、以下が挙げられる。
出典:wikipedia
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