貝類レッドリスト(かいるいレッドリスト)は、日本の環境省が公表した貝類のレッドリストであり、日本国内における貝類の絶滅危惧の評価である。日本国内の個体群に対しての評価であるので、世界的にみれば普通種に該当する場合がある。なお、後述する1991年版リスト及び2000年版リストでは、名称が「陸・淡水産貝類」であったが、最新版である2007年版リストでは、陸産・淡水産に加え、汽水域産の種も対象としており、リストの名称も「貝類」としている。そこで、この記事では最新版にならって「貝類レッドリスト」という名称にした。環境省版の貝類レッドリストは、1991年(平成3年)に『日本の絶滅のおそれのある野生生物-無脊椎動物編』として公表されたもの(1991年版)が初めてである。その後、2000年(平成12年)4月12日に、改訂されたレッドリスト(2000年版)が公表された。その2000年版レッドリストを基に、2005年(平成17年)7月に『改訂・日本の絶滅のおそれのある野生生物 -レッドデータブック- 6 陸・淡水産貝類』が作成された。さらに、2007年(平成19年)8月3日に最新のレッドリスト(2007年版)が公表された。なお、貝類を含む無脊椎動物では、絶滅危惧のカテゴリーである絶滅危惧I類(CR+EN)についてIA類(CR)とIB類(EN)の区分を行っていない。1991年版では132種(亜種を含む、以下同じ)、2000年版では553種、2007年版では754種と、掲載種数は増加している。ただしこれは、最新の研究の結果により分類が変更されたこと(それまでは別(亜)種と考えられていたものが、同(亜)種であると改められる等)や、評価単位が変更されたこと(種単位で評価していた分類群を亜種単位での評価に変える等)などによる部分があるので、掲載種数の増加が単純に絶滅危惧種の増加を示すとは言えないことに注意する必要がある。2000年版までの評価対象種は約1,000種であるが、2007年版では汽水域に生息する約100種も対象としたため、評価対象種は計約1,100種である。これには下記の要件がある。貝類の絶滅危惧(絶滅のおそれのある種)の数は、1991年版では73種、2000年版では251種、2007年版では377種となり、増加傾向にある。1991年版から2000年版の絶滅のおそれのある種の数の増加の要因として、各種の知見が増えたことがあげられる。また、絶滅種が0種から25種に増加した理由は、これらの種の生息記録が太平洋戦争以前の記録のみであり、絶滅と判断する期間が経過したことによる。陸産貝類の絶滅のおそれのある種は、小笠原諸島や琉球列島等の島嶼域や西日本の石灰岩地域に多い。淡水産貝類の絶滅のおそれのある種は、石灰岩の洞窟産の種や琵琶湖の固有種など限られた地域からしか記録されていない種である。このように貝類の絶滅危惧種の多くは分布域の狭い種かある地域に固有の種である。2000年版から2007年版の絶滅のおそれのある種の数の増加の要因としては、対象範囲に汽水域を加えたことがあげられる。その結果、河口干潟に生息するオカミミガイ科やイソアワモチ科の多くの種が加えられた。また、ニッポンマイマイ科(ナンバンマイマイ科、いわゆるカタツムリの仲間)の種が数多く掲載されており、その生息状況の悪化が懸念されている。また、2000年版まで絶滅と評価されていたヨシワラヤマキサゴ及びカドエンザガイの生存個体群がその後に再発見され、絶滅危惧I類に変更された。※計数は、発表された当時の各レッドリストの掲載種の数であり、表内のカテゴリーの数と計数が一致しないことがある。これは、レッドリストの見直しに伴い評価単位である分類群(種や亜種、地域個体群等)を変更することがあり、本表ではそれらの変遷も追えるように作成されているためである。これらについては備考を参照のこと。
出典:wikipedia
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