


ファリダットは、アメリカ合衆国産で日本で調教されていた競走馬である。馬名のファリダットとはアラビア語で宝石の意。12月1日、阪神競馬場で行われた2歳新馬戦にてデビュー。単勝1.5倍の1番人気に支持された。レースでは最後の直線、鞍上の武豊騎手が手綱を持ったまま楽勝した。年明け初戦は福寿草特別から始動。ここでも1番人気に支持されたが、デビュー戦のような伸びはみられず3着に終わった。その後もクラシック出走権獲得を目指し、つばき賞、すみれステークスと出走するも、それぞれ3着と5着に終わった。前走から大幅な距離短縮となったマーガレットステークスでは、道中かかりながらも4馬身差の圧勝を収めた。そして5月11日のNHKマイルカップでは2番人気に推されたが、5着に敗れた。休み明け初戦の1600万下条件の道頓堀ステークスでは中団に位置して最後の直線で狭い所を抜け出して3勝目を挙げた。続くスワンステークスでは2番人気に推されるも直線で伸びず8着に敗れた。続いて出走した京阪杯では最後の直線で間を割って伸びてきたが、先に抜け出したウエスタンダンサーを差しきれず2着に敗れた。年明け初戦は京都金杯で、道中は最後方からレースを進め、最後の直線で追い込んできたが、3着に敗れた。続く阪急杯では1番人気に支持されたが、最後の直線で伸び切れず7着に敗れた。母仔制覇がかかった高松宮記念では2番人気に支持されたが、最後の直線で大外から伸びてくるものの届かず6着に敗れた。続く京王杯スプリングカップでも2番人気で出走し、道中は後方からレースを進め、最後の直線で馬場の最内から追い込んで3着に入った。6月7日の安田記念はデビュー以来初の2桁人気と低評価ながら、道中最後方から脚を溜めると最後の直線で鋭い末脚を見せ3着に入線した。その後は休養に入り、この年を終えた。休養を終えて2010年3月21日の六甲ステークスに1番人気で出走した。後方から追い上げてくるものの届かずスマイルジャックの4着に終わった。続くダービー卿チャレンジトロフィーでは16着としんがり負けを喫した。続くオーストラリアトロフィーでは1番人気に支持され、レースでは最後方から追い込んでくるも届かず4着に敗れた。次は安田記念に登録した。獲得賞金順位では除外対象最下位だったが、5月24日に発表されたプレレーティングで登録馬中1位の115ポンドを獲得し、優先出走権を得た。レースではいつも通りの最後方から直線で追い上げるもショウワモダンの6着に終わった。7月4日の米子ステークスでは1番人気で出走し、道中中団からレースを進めたが直線で伸びず4着に敗れた。休養を挟んで10月30日のスワンステークスでは中団後方から追走するも直線では全く伸びず11着に敗れた。11月13日のオーロカップでは最後方から追い込んでくるも届かず4着に敗れた。12月18日の阪神カップと12月26日の2010ファイナルステークスではともに12着に終わった。休養を終えて2011年5月1日の谷川岳ステークスに出走したが見せ場がなく12着と大敗を喫した。続くテレビ愛知オープンでは中団からまくって進出するが直線入口で失速し13着。ルミエールステークスでは最下位12着だった。朱鷺ステークスではいつも通りの最後方から追い上げてくるも8着、セントウルステークスでは後方待機のまま12着、ポートアイランドステークスでは11着、信越ステークスでは15着に終わった。休養を終えて、初ダートとなる2012年3月10日のポラリスステークスに出走、中団待機から直線で内を捌いて2着となった。続く3月31日のコーラルステークスでは後方から追い上げてくるも4着だった。5月13日の栗東ステークスでは後方追走から直線半ばで先頭に立ち、後続に1馬身3/4差をつけ、3年半ぶりの勝利を飾った。6月10日の天保山ステークスでは中団から直線で外に持ち出して脚を伸ばし先頭に立つと後続に1馬身半差をつけ勝利した。プロキオンステークスは後方からレースを進め、最後の直線で追い込んできたが、3着に敗れた。ドバイミーティングへの出走を目指してドバイに遠征した。まず一般ハンデキャップ競走に出走したが9着に敗れた。続くマハーブアルシマールも9着に終わった。帰国後も惨敗が続き、2014年6月11日付けで競走馬登録を抹消された。引退時の報道では、北海道新冠町のノースヒルズで種牡馬入りする予定だと伝えられた。しかしジャパン・スタッドブック・インターナショナルの発表した2015年供用予定種雄馬、および2015年の種雄馬種付頭数にはいずれもファリダットが記載されていない。また2016年供用予定種雄馬にもファリダットの名前はない。日本軽種馬協会の運営するJBISサーチの2015年供用種牡馬一覧、および2016年種牡馬一覧にもファリダットは記載されていない。以上のことから、ファリダットは引退後に種牡馬としての活動を行っていないことがわかる。JBISサーチでは、現役競走馬の登録区分は「現役」、引退して種牡馬・繁殖牝馬にならなかった競走馬の登録区分は「抹消」と表記され、引退後に種牡馬・繁殖牝馬として一度でも登録された馬の登録区分は「繁殖」と表記される。「繁殖」の登録区分は、繁殖実績の有無によらない(例えばリッカキセキは、種付実績のないまま種牡馬廃用となっているが、JBISの登録区分上は「繁殖」となっている)。ファリダットに関しては、JBISサーチの登録区分で「繁殖」ではなく「抹消」となっている。このことから、ファリダットはそもそも種牡馬登録を一度もされていないと考えられる。父キングマンボはエルコンドルパサーなどを輩出した実績のある種牡馬で、母ビリーヴはスプリントGIを2勝している。
出典:wikipedia
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