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鶉野飛行場

鶉野飛行場(うずらのひこうじょう)は、兵庫県加西市鶉野町(稼働当時は加西郡九会村・下里村)にかつて存在していた飛行場である。かつては防衛省が管理していたが平成28年6月に加西市に払い下げられた。第二次世界大戦中、川西航空機姫路工場の専用飛行場として建設されたが、姫路海軍航空隊や筑波海軍航空隊分遣隊が駐留し訓練基地および特攻隊の出撃拠点となった。当時、川西姫路工場では紫電、紫電改が製造されており、それぞれ486機、44機が組み立てられた。当時、この飛行場で主に運用されていた機体は93式中練、97式艦攻などである。当時の主な概要は以下のとおりである。他に自家発電施設や地下暗号通信室などの設備もあり、弾薬庫なども含め厚いコンクリートで固められた地下施設とされていた。海軍飛行場であり、軍需工場である川西航空機姫路工場も近傍にあったため数度の米軍の攻撃を受けた。2005年に当時の不発弾が見つかったこともある。1945年(昭和20年)3月31日には試験飛行中にエンジントラブルを起こした紫電改が国鉄北条線(現:北条鉄道)の網引駅と法華口駅の中間の線路沿いに不時着し尾輪でレールを引っ掛けて路線を破損、直後に通りかかった列車が脱線し死者11人、負傷者104人を出す事故が発生した。(北条線列車転覆事故)なお、助かった乗客によるとトラックで駆けつけた兵隊が、真っ先に稲のワラで墜落した紫電改を覆い隠そうとするのを目撃したという。当時、紫電改の関与は「軍の機密」として公表なされなかった。終戦とともに閉鎖。引揚者などを募集し入植地となった。しかし現在も滑走路跡地はほぼそのまま現存し、陸上自衛隊の訓練施設(鶉野訓練場)となっている(使用頻度は低い)。かつてはヘリコプターなどの航空ショーなども行われたことがある。ただし滑走路は全体の2/5位の位置に道路が走ることにより分断され、周辺には工場、送電線、民家などがあり、原状では固定翼機の離着陸は困難である。2008年公開の映画『火垂るの墓』のロケに滑走路跡が使用された。(主人公の兄弟が出征兵士たちの隊列とすれ違うシーンおよび英霊の帰還のシーン)滑走路以外の掩体壕、エプロン、戦闘指揮所、防空壕などの遺構も近隣の山林内、民家敷地内、神戸大学農学部の構内などに一部現存している。また格納庫の一棟が姫路市野里に移築され建設会社の資材倉庫となり現存している。平成になってから、関係者により慰霊施設が滑走路脇に建設された。2014年度から2015年度を目処に、防衛省から財務省を通じて加西市へ払い下げられる予定。その後、加西市は5年ほどをかけて、跡地の保全と周辺を整備した史跡公園や備蓄倉庫・ヘリポートなども整備した防災拠点として活用する予定。紫電改の整備台は戦後の1974年4月から加西市立賀茂小学校の朝礼台として使われてきたが飛行場跡地の鶉野平和祈念の碑そばに移された。平成26年末に滑走路北端に地元有志の手で「鶉野飛行場資料館」が開館され資料パネル、海軍主力機模型、紫電改の部品(操縦席前面防弾ガラス、主脚タイヤ等)等が展示されている。入場無料。不定期開館(2015年時点、毎月第一、第三日曜日)。2016年6月 財務省から加西市に払い下げられた。北条鉄道法華口駅

出典:wikipedia

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