権謀術数(けんぼうじゅっすう)とは、主に社会や組織などの集団において物事を利己的な方向へ導き、自身の地位や評価を高めるために取られる手段や技法、およびそれが用いられるさまを表す総称。初出は中国宋代の儒学者・朱子(朱熹)の『大学章句序』。「権」は権力、「謀」は謀略、「術」は技法、「数」は計算を意味するとされる。会話上のテクニックや気づかいなどの小さなもののみならず、時に賄賂や恐喝、暗殺などの直接的な手段も含む。現代においては多くの場合、集団において個人が負う役務そのものによってではなく、「それ以外の手段」によって集団内の地位・評価を高めようとする行為を特に指して言う。例えば、組織内において自身の発言力を高めるために対立する個人を組織から排除しようとしたり、あるいは自身の功績を実際以上に大きく見せるべく印象を操作するなどの場合がそれに当たる。日常の会話や主義主張を述べる際、自己の利益につながる情報を織り交ぜ、聞き手からの印象をいかに変化させるかという行為は、現代におけるより身近な権謀術数の一例である。このとき織り交ぜる情報は事実に基づいた情報である必要はなく、虚実や他者の悪評・誇張など、利己的な情報であればその真偽や適正は無関係である。要点は、いかに相手に情報を信じ込ませ、その情報を刷り込むかの一点である。そのため、権謀術数を用いる者は愛嬌・相鎚・大げさな身振り手振り・はっきりとした口調・笑顔等を駆使し、好印象や強い印象・信頼を相手に刻もうとする。いい印象が話し手に付加されることで、聞き手はその内容を真に受けやすくなる。こうなると、話し手は利己的な情報を聞き手に受け入れさせることが容易になり、話し手に都合のいい行動へと誘導されることになる。詐欺師の騙しの技法ははその例と言える。上記のような手順での成り上がり方は、官・民の企業組織等に多く見られると考えられる。他の例と同様、自己の利益が目的であり、集団の利益と他の構成員の利益は目的には含まれない。上記のように、権謀術数とは結局は情報操作であり、事実を歪曲させる手法である場合が圧倒的に多い。この結果、さまざまな存在の評価・価値を誤認させることにつながる。これは物事の合理性や効率を落とす行為であり、大抵の場合状況を悪化させる。全体から見ると権謀術数の行使は集団そのものには(直接的には)貢献せず、むしろ多くの場合有害にしか作用しない。しかし、人間の集合によって集団が構成される以上(そして集団から個人が得られる利益が平等でない以上)は、その規模に関わらずあらゆる集団において権謀術数が行使されることを完全に制限することは不可能である。
出典:wikipedia
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