エルギネルペトン(学名:)は、約3億7500万年前(古生代デボン紀後期初頭フラスニアン[en])におけるユーラメリカ大陸中南部(現在のスコットランド相当地域。■テンプレート下の画像参照)の水域に棲息していた原始的四肢動物。かつては肉鰭類に分類されていたが、スウェーデン人古生物学者ペル・アールベリ () による1990年代初頭の再調査によって、極めて原始的な四肢動物であることが判明した。本種は近縁のオブルケウィクティス(オブルチェヴィクティスなどとも称。en)とともに、現在(2010年時点)骨格化石が得られている四肢動物としては最も古いものである。属名は、発見地名 (エルギン)に (herpeton; ヘルペトン)「這いずる生物」をあわせた合成語。本種の化石は、スコットランド中部はマレーシャイア(エルギンシャイア。、Morayshire、Elginshire)地方のエルギン市 (en) 近郊に所在するデボン紀の化石産地スキャット・クレッグ (en) から発見された。これまでに発見された化石は断片的なものであり、肩、股関節、大腿骨、脛骨、および上下の顎である。この動物と関連する、上腕骨と思われる化石も見つかっている。化石から推定された全長は約1.5mである。エルギネルペトンはその顎に、エルピストステゲ目(en。エルピストステゲ[en]、ティクターリク)、および、進化したエルピストステゲ類と言うべき系統にある四肢動物が共有する特徴を併せ持っている。股関節や肢の構造はイクチオステガと似ているが、肩の構造はヒネルペトン (en) やトゥレルペトン(チュレルペトン)に類似する。脚(あるいは鰭)の化石は発見されていない。そのため、エルギネルペトンがパンデリクティス(パンデルイクティス、en)に近縁なのか、それとも他の原始的な四肢動物に近縁なのかははっきり分かっていない。また、エルギネルペトンと同時代のオブルケウィクティスは、のちのデボン紀末期ファメニアン (en) に見られる四肢動物とは異なる特徴を具えていた。頭蓋骨前部の幅はオステオレピス科肉鰭類やその他の初期の四肢動物より狭く、一方で頭蓋の長さははるかに長かった。エルギネルペトンやオブルケウィクティスは、他の四肢動物の出現する前に起きた適応放散を表しているのかもしれない。関連する生物として、板皮類(ボトリオレピス)、棘魚類、ハイギョ、プロレピス目肺魚形類 (en)、異甲類 (en) がある。
出典:wikipedia
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