『矛盾都市 TOKYO』(ゼノンシティ とうきょう)は、川上稔の代表作『都市シリーズ』の作品。川上稔とさとやすの共著である。異世界の東京を舞台にした小説で、「主人公の回想」という形で、1ページ毎に短編を繋げていく形式をとっている。電撃hp Volume.10から連載がスタートし、『創雅都市S.F』と交互に掲載された。主人公は信頼できない語り手であり、作中で書かれていることが全て真実とは限らないことが、連載時のおまけコーナーで示唆されている。著者の手掛けたゲーム版『奏(騒)楽都市OSAKA』とほぼ同時期であり、また、小説版奏(騒)楽都市OSAKAの主要登場人物が一部登場している。通販限定の完全本には書き下ろしのストーリーが大幅に追加されている。何もかもが完全にして不完全である、それ故に矛盾都市(ゼノンシティ)と呼ばれる街、東京。その総長連合で副総長を務める“僕”は、ある事件を封印する為に自身の記憶を封印することにした。しかし記憶を忘れる為に、一つ一つの記憶を断片的に思い出していく事となる。それは1997年から1999までの、2年間の記憶。“僕”が“君”や仲間達と一緒にいた日々の記憶。楽しい事も大切な事も全て思い出し、しかし“僕”は全て忘れていく……。矛盾都市TOKYOは、記憶の断片の集合により成り立っている都市である。すべての存在は「誰かが覚えていること」により立証される。この都市においては、「絶対にありえない」ということが存在しない。TOKYOは1999年8月に大きな危機を迎えた。日本政府と惑星達が協力して、世紀末破滅を回避するため、破滅の原因となる不幸をTOKYOに押し込めたうえでTOKYOの時間を停止させる計画を実行しようとしたのである。これを阻止したのが、彼らを裏切ったお月様によりこの事態を知った、一人の少年である。その少年の手により、TOKYOは時が3日分だけ殴り飛ばされ、TOKYOは1999年8月7日から10日の4日間が繰り返される閉鎖状態になる。これによりその後のTOKYOは、外部からはごく一部の人しか入れなくなってしまっている。この出来事の調査の一環として、この少年がこの事件以前に何をしていたのかの調査を目的に、この少年が封印していた1997年度から1999年度までの2年間の記憶を解析することとなる。その少年こそ本作品の主人公である“僕”であり、本作品はその主人公の記憶を記したものである。そのため、本作品で書かれていることの中には虚偽の記憶(都合のいいように改変されて憶えられている記憶)が存在している。なお、これらの事情は本作品内や完全版では書かれておらず、電撃hpで連載時のおまけコーナーで解説されている。この都市では設定上「本名を知ること」に意味があり、そのため全ての登場人物について本名が明かされていない。
出典:wikipedia
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