『タイムウォーカー零』(タイムウォーカーゼロ)は、飛鷹ゆうきによる日本の漫画作品。『週刊少年ジャンプ』にて連載されていた。週刊漫画雑誌『週刊少年ジャンプ』(集英社刊)に1991年26号から48号まで連載されていた作品。単行本はジャンプ・コミックスから全4巻で発刊された。著者の連載デビュー作である。物語の話数は「Time Stage」としてカウントされる(第1話なら「Time Stage 1」と表記される)。基本的には時間移動をギミックに「人生の選択」をテーマとして描き出している作品で「過去を悔いるゲストが、時間移動能力を持つ主人公に自身(もしくは周囲の人々)の歴史の改変を依頼し、これを受けた主人公が赴いた先の過去の人々(時に依頼人を含む)と軋轢を繰り返しながらも依頼を達成する」というストーリーラインを持つ一話完結の人情噺である。のちに連載中期(『ジャンプ』1991年33号。第8話)より長編作である「漏尽珠編」に突入し、バトル展開と連続ストーリーが導入されたが、結局はこの路線変更が本作の持っていた特徴(主には「次回待ちのストレスを比較的持ち込まない単話ないしは2 - 3話程度での短編完結」「主人公が赴いた時代の文化や風俗を交えた人情話」「歴史改変によって依頼者を苛む理不尽が是正されることで起きるカタルシス」という3つの特徴)をごっそりと削ぎ落としてしまったため、結果として漏尽珠編の完結とともに1991年48号で連載が終了した。前身となる最初の作品は、作者が第37回手塚賞に提出した最終選考作品『タイムウォーカー』(本作単行本第3巻所収)であり、この時点で本作の主要な要素は出揃っている。以降、担当に説得される形で現在の形に近い『タイムウォーカー零』を上梓し1990年の春に発刊された『週刊少年ジャンプ増刊 SpringSpecial』に掲載(単行本第1巻所収)された。その後、同年の『週刊少年ジャンプ増刊 SummerSpecial』に同タイトル同設定の続編(単行本第2巻所収)を上梓。これら増刊読切での結果を経て『週刊少年ジャンプ』本誌1990年48号(単行本第3巻所収)に本誌読切作として掲載された後に、前述した連載に踏み切っている。そのためジャンプの連載作品にしては異例と言えるほど長い準備期間を経て(さらに異例なことには、その準備期間の軌跡が読者に見える形で)連載となった作品である。フリーで裏の世界の美術品サルベージ業を営む青年、刹那零。その生業は、自らの持つ時間移動の超能力を用いて、歴史から散逸されたとされる美術品を、その現存するとされていた時代から現代に持ち帰ることだった。彼に対する依頼はあまりに高額で、たとえ一時は支払いを拒否しても、零が超能力者であるがゆえにそこから逃れることは不可能であり、零は業界の人々から「歩く請求書」と呼ばれていた。そんなただでさえ裏の商売人であるはずの彼には、実はさらなる「裏稼業」があった。それは時間移動の超能力をもって依頼人の「過去」に介入し、その望みどおりに歴史を変えてしまうことだった。この手の依頼は「自然の摂理に反すること」「履行すれば依頼した事実が消える」ものであるがゆえに報酬は常に前払いで額も天井知らずという、とんでもないもの。それでも過去に悔いを残す人々は一縷の望みのために零の元を訪う。零は時に報酬のために、また無報酬でも状況に巻き込まれてしまうがゆえ、これを受けて依頼人が過去に受けた様々な困難に対して立ち向かって行く。いつものように「仕事中」だった零の前に、ある日突然「自分の邪魔をするな」と九条京介なる男が出現する。九条はその警告と共に零の前から突然姿を消した。その様に零は九条が自身と同じ時間移動能力者であることを悟る。だが、突然の警告に心当たりの無い零は、いつものように仕事と請求を終えて束の間の休息を謳歌する。そんな彼の前に街の占い師である一柳斉心坊が現れる。心坊は零に自分が同じく超能力者であることを明かし、半ば強引に自分の家に連れてくる。そこには心坊の孫娘である一柳斉はるかとはるかの母である不二子の姿があった。心坊の言うことには不二子は現在、病に臥せっており、それを治すには遠い歴史の狭間の中に消えてしまった「力持つ伝説の宝珠」である「漏尽珠」が必要なのだという。だが心坊たちは超能力者ではあっても時間移動能力を持っているわけではない。そこで零に白羽の矢を立てたのだった。面倒な事情に最初は渋る零だったが「家族」を喪う痛みに嘆き続ける一柳斉家の面々を放っておけず依頼を受けてしまう。だが、そんな彼の前に立ちはだかるのは九条京介だった。彼の警告はこのことを意味していたのだ。漏尽珠を巡り対立する零と九条だったが、さらに事態をややこしくする存在が出現する。実は零たちの他にも漏尽珠を狙い歴史を支配しようとする超能力者集団「時の番人」が秘密裏に動いていたことが騒動の中で明るみになる。そして時の番人のメンバーは全員、零と同じく能力者のあかしである六芒星を右手に持っていたのだ。果たして「時の番人」とは何なのか。そもそも「刹那零」とは何者なのか。零の自分自身すら理解していなかった出自の謎をはらみながら、歴史を巡る物語は大きく転回していく。本作の超能力者は人間自身に備わっている生体エネルギーであるプラナを才能や修行によって勝ち得た能力で意識的に操作でき、その作用によって超常現象を起こせる人間とされている。それが出来る人間はプラナの結節点として体のどこかに六芒星のアザを持っているとされている。
出典:wikipedia
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