ʻ は、いくつかの言語の表記体系で使われるラテン文字または記号である。Unicodeコードポイントと名称は U+02BB 。このほか、セム語派のいくつかの言語(アラビア語・ヘブライ語など)のラテン文字転記で、有声咽頭摩擦音 を表す、すなわち文字の転記に使うことがある。しかしこの用途にはこの文字ではなく「U+02BF ʿ 」が好ましい。なお、この文字は(ポリネシア諸語のように)声門閉鎖音ではなく、声門閉鎖音のための文字は左右反転(あるいは180°回転)した「U+02BE ʾ 」である。ポリネシア諸語の「ʻ」は声門閉鎖音 を表す。ポリネシア諸語ではこの音は原則として母音の前にのみ現れる。ただしこれは声門閉鎖音の特徴というより、ポリネシア諸語の子音全般の特徴である。特別な子音ではなく語頭にも立ちうるので、「ʻ」で始まる語もある。日本語への音写では、促音「ッ」が使われる。ただし、音韻としてはほぼ正しいが、1拍充てるのは長すぎで、他の子音と同様に拍の頭で短く発音すべきである。ポリネシア諸語の多くの言語が声門閉鎖音を有する(例外はマオリ語・ニウエ語など)が、その由来は同じではない。声門閉鎖音はにすでに存在し、トンガ語やラパヌイ語にはその音が残っている。しかし、ポリネシア諸語の大半ではその音は消滅した。それらの言語のうち、ハワイ語・タヒチ語・サモア語などでは、別のさまざまな子音が変化して声門閉鎖音になった。したがって、「ʻ」で表される各国語の音は、同じ声門閉鎖音であっても同源ではない。「ʻ」の字形は、ローマン体では、アポストロフィ「'」やコンマ「,」のような数字の「9」字形ではなく、「6」字形である。すなわち、左シングルクォーテーションマーク「‘」と同形である。ただしレンダラーによっては、クォーテーションマークとは大きさや位置が少し異なる(右上図参照)。ASCII文字しか使えないときは、(半角)アポストロフィ U+0027 ' を使う。この場合、アポストロフィの字形に伴い、様々な字形になる。タヒチ語のエタ( )の字形は、標準化が進んでおらず一定しない。タヒチアカデミー () はウェブサイトで、文字コードではアポストロフィ、画像では垂直アポストロフィを用いている。オキナに大文字・小文字の区別はない。オキナで始まる単語をタイトルケース(頭文字だけ大文字)で書く場合は、オキナの次の字が大文字になる(例: )。オキナは文字としてはアルファベット順で最後だが、語をアルファベット順に並べるとき、オキナは無視される(例: )。タヒチ語には複数の正書法があるが、非標準なものの中で比較的普及しているラーポト式 () では、エタを使わず、直後の母音字にグレーヴ・アクセントをつける。ただし、タヒチ語には(ポリネシア語共通の特徴として)母音の長短の区別があり長母音はマクロン(カハコー)で表すが、「声門閉鎖音+長母音」はアクセント記号を重ねずにサーカムフレックスを使う。ウズベク語の「ʻ」は独立した文字ではなく、直前のラテン文字と合わせて1文字をなす。「ʻ」をつけた文字は、元の文字と少し異なる音を表す。これらには、1929年に最初に導入されたラテン文字表記(ヤンガリフ式 )や1940年に導入されたキリル文字表記では、明確に異なる文字が割り当てられていた。「6」字形のほか、垂直な字形も使われる。
出典:wikipedia
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