オブイェークト279()は、1957年(1955年説もあり)に開発されたソビエト連邦の試作重戦車である。IS-4を設計したL.S.トロヤーノフ技師のチームにより開発された。1950年代、ソ連軍の装備する重戦車としてはT-10が大量生産されていたが、ソ連軍内では更なる新型戦車の開発プランが進行していた。などである。これらのうち「核戦争下での活動を考慮した重戦車」として開発されたものが、オブイェークト279である。結局本車は構造が複雑でコストが高すぎるのがネックとなり採用には至っていないが、試作車1輌がクビンカ戦車博物館に現存する。オブイェークト279の形状はユニークである。履帯は左右2本ずつ、計4本もある。まるで円盤のような流体曲面の車体をもち、核爆発時の爆風や衝撃波を受け流して車体が横転しないようにした設計となっている。砲塔は普通の鋳造製だが、車体は鋳造製の本体の上に、薄手の増加装甲を被せた作りとなっている。シャーシは縦に伸びた燃料タンクを兼ねる梁に乗せられていた。エンジンはH型16気筒ディーゼル、トランスミッションはハイドロマチック自動変速、サスペンションは車高変更可能な油圧式と、従来のソ連製戦車に比べ大変高度な作りになっていた。四本の履帯により分散された接地圧は0.6kgf/cm²と軽戦車並であり、エンジン出力の大きさとあいまって悪路での機動性も高く、記録映像では泥沼化した道にはまり込んだT-10を牽引する姿が見られる。武装は戦前の海軍向けのものから発展し、IS-7などに使われているものと同系列の130mm砲で、重い砲弾を扱うための装填補助装置や、縦横方向の砲安定装置、上下像合致式光学ステレオレンジファインダー照準器、圧搾空気を用いた砲身内部洗浄装置をもつ。
出典:wikipedia
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