『タイタニア』は、田中芳樹の長編スペースオペラ小説。またこれを原作とするアニメ、漫画の関連作品。1988年に徳間書店から新書(トクマ・ノベルズ)で第1巻を刊行したが、1991年に第3巻まで刊行されたところで中断した。20年以上間をおいて、2013年9月に4巻が発売された。この間、スクウェア・エニックス社EXノベルズから再刊、さらに2008年9月からはアニメ放送と連動して講談社文庫にて新装版が刊行され、放映終了後の2010年4月にはこの3作品をまとめてアニメ版第1話DVDをつけた初回限定版が講談社ノベルスから刊行された。『月刊少年シリウス』2008年5月号から2011年12月号まで漫画版が連載された(画:ガンテツ)。テレビアニメは2008年10月より2009年3月までNHK-BS2で放送されその後、NHK総合テレビにて2009年4月から放送された。2015年に最終巻となる「凄風篇」が発売され、27年の時を経て完結した。累計1500万部。広大な宇宙に進出した人類は多数の星間国家を築いたが、その大半は実質的にタイタニア一族の支配下にあった。星暦446年、宇宙都市国家エウリヤはある権益を巡るトラブルからタイタニアの攻撃を受けるが、意外にもこれを撃退してしまう。この戦いを機にタイタニアの覇権を快く思わない人々が動き始め、さらにはタイタニアの内紛からタイタニアの上層部は悉く死亡。わずかの間にタイタニアはその強大な支配力を失い、人類宇宙は後に「大空位時代(ザマーナ・マサフィン)」と呼ばれる時を迎える。原作にない設定については個別に標記する。多数の都市国家からなる勢力。通称「連盟(リーグ)」。この連盟が発足した年(西暦2530年)をもって星暦元年とする。連盟は国家ではないので首都は置かず、1年に1回連盟に参加するどこかの都市が総会を開く「連盟代表都市」となる。また、事務処理のために事務局が置かれ、その長は総会が選出する事務総長が務める。かつては人類社会の最大勢力であったが、タイタニア一族の離脱により衰退し、かつての余光により何とか勢力を保っている。常備軍は保持せず、会戦前の連盟都市の合議によって連盟軍艦隊の編成人事が組織される仕組み。各都市の艦隊規模によって、都市司令官の階級は大佐クラスから大将クラスまである。以下に4大商館の概略を記述する。商館は星間都市連盟のいわば代表部で、その他の地の惑星国家の連盟代表部は出張所と呼ばれる。反タイタニアを掲げる海賊の集まり。宇宙全体に無数にいる小さな海賊団が集まってできたパイレーツギルド。仕事に際しては流星旗軍内の連絡網を用いて海賊仲間を募集し、集まった海賊団と共闘して大きな船団を作り、海賊行為を行う。巨大化した集団をタイタニアが潰そうしても、状況が悪くなると分裂してハエのごとく逃げ回るため、タイタニアも決定的な打撃を与えられないでいる。そのためタイタニアでは流星旗軍討伐を「ハエたたき」と呼んでいる。小説とアニメで流星旗軍の扱いが大きく違っているため、ここでは両者を分けて記載する。ここでは原作には存在しない設定を記述する。ドールマンが流星旗連合軍を束ねている。正規の軍人を顧問に招き入れ、軍として組織しなおし、統率のとれた戦法でリトルビッグホーン要塞を陥落させる。その後、討伐に来たザーリッシュ艦隊に敗北、捕虜となった幹部の一部はザーリッシュに登用された。その後も一部残党はドクター・リーと協力関係を保っている。アルセスを暗殺したため「正直じいさん」号のメンバーは、タイタニアに追われる立場になっていた。ドクター・リー個人はファン・ヒューリックのウォッチのため残ったものの、彼の率いる13隻の武装商船とは別れ、「正直じいさん」号だけで逃亡生活を送っていた。タイタニアに追われる立場になったものの、「正直じいさん」号の面々は反タイタニア運動をする気になれないでいた。特にファン・ヒューリックがその考えが強く、「正直じいさん」号から逃げ出してしまう。惑星カサビアンカを訪れたヒューリックはエウリヤで会った少女カレンと再会し、彼女との触れ合いの中で元気を取り戻し、また「正直じいさん」号に戻ってくる。反タイタニア運動をするわけでもなく、ただ逃亡生活を送っていたが、「正直じいさん」号が惑星エスタールに着いた頃にはパンを奪い合うほど財政事情は逼迫していた。エスタールで自分に多額の賞金がかけられていることを知ると、その賞金目当てにエスタールのタイタニア領事館にファン・ヒューリックが自ら逮捕されに行く。しかし作戦は失敗し、ヒューリックは監獄衛星クロノスへ収容される。その後、ドクター・リーの計略やマフディーらの奮闘でヒューリックの救出作戦に成功し、バルガシュへと逃げ込む。「正直じいさん」号一行は、逃げていてもしかたないと考え、反タイタニア運動を本格的に開始する。その第一歩として、バルガシュの反タイタニア組織と流星旗軍へ接触することを決める。ヒューリック自らが出向き、バルガシュでも有数の勢力を誇るイブン・カシム率いる反タイタニア組織と酒場で接触した時、タイタニアの憲兵に発見される。上手く酒場から逃げ出し、彼らの本拠地である砂漠の洞窟に逃げ込むが、そこもザーリッシュ艦隊旗下の特務艦に発見されてしまう。特務艦との戦闘となるが、ヒューリックの名に呼応したバルガシュの流星旗軍と「正直じいさん」号の救援のおかげで何とか助かるが、その代償として「正直じいさん」号を失うことになる。ヒューリックを探すため、辺境の宇宙を徘徊していたザーリッシュの下にバルガシュに派遣した特務艦からヒューリック発見の報がもたらされる。それを聞いたザーリッシュは、惑星バルガシュに急行、政府の許可もとらずに惑星におりる。ザーリッシュが強行に惑星に大艦隊を降ろしたことに警告を与えるため、バルガシュ政府より船が派遣される。ザーリッシュはその警告を無視し、威嚇射撃を行って追い払ってしまう。そして大艦隊で反タイタニア組織の本拠地である砂漠の洞窟を包囲する。固有名を持つ艦艇は(イドリス艦隊旗艦ファイアー・バードを除き)原作にも登場するが、艦形や色、兵装などはアニメ版での設定。2009年3月、『衛星アニメ劇場』に田中芳樹がゲストで登場し、続編の執筆を宣言した。2010年4月に刊行されたアニメDVD付き初回限定版『タイタニア』の著者特別寄稿でも続編執筆を宣言し、4巻の副題は「烈風篇」であると述べた。田中は漫画版単行本の最終9巻(2011年12月刊)にも寄稿し、翌年(2012年)には原作新刊の執筆予定があることを述べている。「烈風篇」は、2013年6月3日に脱稿、同年9月25日に講談社ノベルスから刊行された。講談社ノベルス版「烈風篇」の巻頭には、アニメ版の監督を務めた石黒昇への献辞が掲げられている。「烈風篇」の脱稿後に執筆が始まった『アルスラーン戦記』を脱稿した後、『タイタニア』の最終巻である第5巻の執筆に移る予定であることが発表され、2015年2月5日に「凄風篇」として最終巻が発売された。『TYTANIA -タイタニア-』のタイトルで、NHK-BS2の「衛星アニメ劇場」にて、2008年10月より2009年3月まで放送された。全26回。原作2巻までに相当する内容で、ザーリッシュ横死事件までの物語をオリジナルのエピソードを交えつつ描く。その後、NHK総合テレビにて2009年4月から放送された。DVD&BDで発売されており各2話収録で全13巻が発売されている。原作が未完であるため、アニメ版も一応の区切りはついてはいるものの、やはり未完である。監督の石黒昇は、講談社文庫版「1.疾風篇」あとがきにおいて、原作が未完のままアニメ化するのは不本意であり原作完結の暁には改めてアニメ化したいと発言していたが、2012年3月に死去したため実現できなかった。主題歌の背景に流れるアニメーションは作中の二大勢力をオープニングとエンディングでそれぞれフィーチャーすると言う、『銀河英雄伝説』と同じ手法を取っている。『月刊少年シリウス』2008年5月号から2011年12月号まで漫画版がガンテツの作画で連載された。アニメ放送と時期が近いが、比較的小説版に準じた内容となっている。単行本全9巻で第一部完となっている。アニメ版より若干エピソードが先に進み、バルガシュ海中戦およびアリアバートの後任としてジュスラン出陣までとなっている(藩王アジュマーンの暗殺未遂事件は未筆)。
出典:wikipedia
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