


茨城県沖地震(いばらきけんおきじしん)とは、茨城県沿岸沖合を震源として起こる地震で、過去に数回発生している。このため、本稿においては発生年を付して「西暦年茨城県沖地震」と呼称することにより区別する。茨城県沖では太平洋プレートと陸のプレート境界で、M 6.7~7.2の地震が繰り返し発生している。震源位置などから1920年代、1943年、1960年代、1982年、2010年前後の地震がこのタイプの地震とみられ、ほぼ同じ震源域を持っていると考えられる。この震源域には少なくとも2つのアスペリティがあると考えられ、同時あるいはある程度の間隔で破壊されるとみられる。 平均発生間隔は、21.9年である。また、茨城県沖では日本海溝から太平洋プレートが、日本列島を載せている陸のプレートの下に沈み込んでいる。さらに、茨城県の南部ではフィリピン海プレートが相模トラフから前述の2つのプレートの間に割り込む形で沈み込んでいて、複雑な構造になっている。このことから地震の巣になっており地震活動が活発な地域である。さらに東北地方太平洋沖地震の震源域となっており、2011年3月11日にMw 7.7の余震と見られる地震が発生している(詳細は後述)。地震調査研究推進本部では今後もM 7を越える余震が発生する可能性があるとしている。1896年(明治29年)1月9日22時17分頃に発生した地震。地震の規模はマグニチュード(M) 7.0。1923年(大正12年)6月2日02時24分頃にで発生した地震。震源の深さは36km、地震の規模はM 7.1。約3時間後の同日05時15分にでM 6.8、最大震度5の余震が発生。1924年(大正13年)8月15日03時02分頃にで発生した地震。地震の規模はM 7.2。本震の約9分前(02時53分)にM 5.6の前震が発生していた。本震から約5時間後の同日08時27分にM 6.8、10日後の8月25日にM 6.7の余震が発生。1943年(昭和18年)4月11日23時46分頃にで発生した地震。震源の深さは約9km。地震の規模はM 6.7。1961年(昭和36年)1月16日16時20分頃にで発生した地震。震源の深さは約48km。地震の規模はM 6.8。18日20時19分頃にM 6.4、21時12分頃にM 6.5。19日0時41分頃にM 6.5と規模の大きな地震が続発した。この地震で2つのアスペリティのうち東側が破壊されたとみられる。1965年(昭和40年)9月18日1時21分頃にで発生した地震。震源の深さは約40km。地震の規模はM 6.7。この地震で2つのアスペリティのうち西側が破壊されたとみられる。1982年(昭和57年)7月23日23時23分頃にで発生した地震。震源の深さは約30km。地震の規模はM 7.0。2008年(平成20年)5月8日木曜日1時45分に北緯36度13.7分、東経141度36.5分で発生した地震。震源の深さ約51km、地震の規模はマグニチュード(Mj)7.0、モーメントマグニチュード(Mw)6.9。茨城県水戸市・栃木県茂木町で震度5弱を観測した。また前震活動が活発で5月7日夕方頃からM 4~5の地震が発生し、直前の1時02分には、北緯36.23度・東経 141.95度でM 6.4、震源の深さ約60km、1時16分にはM 6.3、震源の深さ18kmの地震が発生している。共に、プレート間地震。2つのアスペリティのうち前震で東側の領域、本震で西側の領域が破壊されたとみられる。本震に対しては緊急地震速報が発表され、関東地方のほとんどと東北地方の一部が対象地域となった。しかし、発表までおよそ1分程度時間がかかったため、すでに警戒地域となった場所のほとんどで揺れを観測していたとみられている。また、震度5弱を観測した栃木県茂木町の観測について、数百メートル程度離れたところにある別の観測機では震度3の揺れだったこと、周辺住民などから震度5弱の情報に対して疑問の声があったこと、また設置環境不備などにより当該観測点を移設することになった。東北・関東地方の広域で震度3以上を観測したほか、北海道から奈良県・大阪府・兵庫県までの広範囲で震度1以上を観測した。大阪管区気象台においても揺れが観測されている。2011年3月11日に起きた東北地方太平洋沖地震の震源域には茨城県沖も含まれ、この地震による多数の余震が発生している。ここでは、茨城県沖を震源とするものの、地震の規模や震源域により茨城県沖地震に分類されない地震を扱う。1938年5月23日午後4時18分頃、を震央として発生した地震。震源の深さは0km。地震の規模はマグニチュード(Mj)7.0、モーメントマグニチュード(Mw)は7.7。地震断層による最大すべり量は5.7mと大きく、震央位置も繰り返し地震よりも北側にあることから繰り返し発生する地震と扱っていない。福島県小名浜で83cmの津波を観測。この地震を一連の塩屋崎沖地震の前駆活動としたり、塩屋崎沖地震の一つとすることもある。2000年(平成12年)7月21日(金曜日)午前3時39分頃(北緯36.5度、東経141.1度)に発生した地震。震源の深さは約49km。地震の規模はマグニチュード 6.4。また、防災科学技術研究所が設置した強震観測網によれば茂木町で震度5弱相当(計測震度4.9)の揺れを観測した。東北地方太平洋沖地震本震発生直後の2011年3月11日15時15分34秒頃には、茨城県沖を震源とする、気象庁マグニチュード(Mj)7.6、気象庁発表のモーメントマグニチュード(Mw)7.7、アメリカ地質調査所(USGS)発表のモーメントマグニチュード7.9の地震があり、茨城県鉾田市で最大震度6強を観測するなど北海道から関西地方まで広い範囲で揺れが観測された。この地震は東北地方太平洋沖地震の最大余震であり、メカニズムは西北西-東南東に圧力軸をもつ逆断層型でプレート境界型地震である。震源域は繰り返し地震のアスペリティより西側に位置し、すべり量が大きいことから繰り返し発生する地震とは扱っていない。断層の大きさは70キロ四方、最大すべり量は4.9mでおもなすべりは破壊開始点より沖合いの浅い場所で発生した。大きなすべりが起きた場所は本震のすべり域の縁辺部にある。はっきりとした津波の観測記録は分からないが、震源位置や深さ、地震の規模、メカニズム等から津波が発生したと考えられ、本震による津波の後続波に影響を与えたとみられる。各地の震度は次の通り。
出典:wikipedia
LINEスタンプ制作に興味がある場合は、
下記よりスタンプファクトリーのホームページをご覧ください。