がくっぽいどとは株式会社インターネットが発売している音楽製作用のボーカル音源である。最初の製品は2008年7月31日発売。歌手・GACKTの声を録音し作成された歌声ライブラリを収録しており、メロディと歌詞を入力することでパソコン上でGACKTの声をもとにした歌声を合成することが出来る。また、2009年4月9日には「がくっぽいど」を携帯電話から利用できるサイト「ケータイがくっぽいど」も開設されていた。ラテン文字表記は"GACKPOID"。「がくっぽいど」という商品名はGACKTの発案による。なお、本稿では同ソフトのイメージキャラクター「神威がくぽ」についても記述する。ヤマハの開発した歌声合成技術VOCALOIDに対応したボーカル音源で、対応エンジンのバージョン、声質の違いにより、2012年7月までに計4種類の音源が発売されている。「がくっぽいど」の最初の製品は、2008年7月31日に「VOCALOID2」エンジン対応音源として発売された。VOCALOID2を使用した製品では初めての男性の声を元にした音源である。同種のソフトウェアの中では比較的扱いやすいとされる。パッケージには初心者に配慮した詳細なマニュアルや、GACKTの曲である「君に逢いたくて」、「RETURNER 〜闇の終焉〜」を使用したサンプル曲データなども同梱されている。推奨テンポは60~150BPM、推奨音域はA1~C4。2012年7月13日には、「VOCALOID3 がくっぽいど」シリーズとして、「がくっぽいど NATIVE」、「がくっぽいど POWER」、「がくっぽいど WHISPER」の3種類の「VOCALOID3」エンジン対応音源が発売された。VOCALOID3対応では初めての日本語男声の製品である。それぞれ個別のパッケージに加え、3種類すべてを同梱した「がくっぽいど COMPLETE」も発売され、それぞれに「VOCALOID3 Editor」を同梱したスターターパック版も発売されている。「がくっぽいど NATIVE」はVOCALOID2版の声を再現したライブラリ、「がくっぽいど POWER」と「がくっぽいど WHISPER」は新たに録音した声を元に制作されたもので、それぞれ「パワフルな声」と「ささやくようなやさしい声」をベースにしているという。推奨テンポは60~150BPM、推奨音域はNATIVE、POWERがA1~C4、WHISPERがA1~G3。2014年4月30日には、上記の3種類のライブラリをVOCALOID4に対応させた、「VOCALOID4 がくっぽいど」シリーズが発売した。VOCALOID4対応製品としては初めての男声の製品である。それぞれ個別のパッケージに加え、3種類すべてを同梱した「がくっぽいど COMPLETE」も発売され、それぞれに「VOCALOID4 Editor」を同梱したスターターパック版も発売されている。発売元のインターネット社は「がくっぽいど」の開発の経緯について、同じVOCALOIDを採用したクリプトン・フューチャー・メディア製のソフト「初音ミク」のヒットがきっかけとしている。しかしソフトウェア製品としては異なる方向性を目指しており、「初音ミク」をはじめとする「キャラクター・ボーカル・シリーズ」が声優の演じる架空のキャラクターに歌わせるソフトという形をとっているのに対し「がくっぽいど」は「アーティストボーカル」と銘打ち、実在のアーティストの声をリアルに再現することを目指したソフトであり、実際に製品の声質も人間の肉声に近い声との評価もされている。もっとも、動画投稿サイトニコニコ動画を舞台に一大ムーブメントを築いた「初音ミク」のように、「がくっぽいど」に歌わせた楽曲をニコニコ動画へ投稿するといった利用も期待されており、「がくっぽいど」にもキャラクターは設定されている。「神威(かむい)がくぽ」は「がくっぽいど」のパッケージに描かれているイメージキャラクター。名前はGACKTの旧芸名「神威楽斗」から、キャラクターデザインは「ベルセルク」などの作品で知られる漫画家三浦建太郎による。「電脳和装」が衣装のコンセプトで、襟元や袖は着物風だが、各パーツは軍服を意識しているという。腰には刀を帯びているが、これは楽刀(がくとう)という楽器の武器であるとされる。「神威がくぽ」に楽器を持たせたるため、「神威がくぽ」が持つ刀を楽刀「美振」(みぶり)と設定したもので、その刀にある紋様は音を発し、持ち主が美しく相手に振り下ろすことにより、相手の体にあるビート感を刺激し、相手を感化したり、仲間と共に音楽を楽しんだりする楽器だと設定されている。この設定には、「神威がくぽ」に武器を持たせることの抵抗感を無くす狙いもある。名前の由来は、ヤマハの電子楽器「Miburi」から。「がくっぽいど」のイメージキャラクターは、当初は別のものが用意されていたが、GACKTの納得が得られず、GACKTが「ベルセルク」を好きだった事、三浦建太郎がニコニコ動画のヘビーユーザーであったことから、急遽三浦に依頼されることになった。三浦はイメージキャラクターの依頼を無償で引き受けている。これは、ニコニコ動画はユーザーが無償で自分の作品を発表している場だから、自分もこの世界には無償で作品を提供したいと三浦本人が申し出たため。なお、イラストに対してのGACKTからの要望は「あまり僕のイメージを意識しすぎず、三浦さんの世界観で描いて欲しい。ただ、目だけは僕にして欲しい」ということだけだったという。インターネット社では、クリプトン・フューチャー・メディアと同様、「がくっぽいど」についてキャラクター利用に関するガイドラインを設けており、このガイドラインに反しなければ、キャラクターを用いた二次創作物の、非商用での公開、配布が許諾されている。クリプトン・フューチャー・メディアの運営する投稿サイト「ピアプロ」への投稿も可能。なお、商品名やキャラクターを用いず、楽器として利用する場合は、公序良俗に反する歌詞を含むなどの一部の例外を除き、商用・非商用問わず使用は制限されていない。2008年7月31日の発売直後より、ニコニコ動画に「がくっぽいど」で作成された楽曲を使用した動画が数多く投稿されており、発売から5日後の8月4日の時点で、既にその数は200程度に上った。2008年11月のITmediaのインタビューで、ニコニコ動画の人気コンテンツの商品化について、ドワンゴの担当者は「今、特に注目しているのは「がくっぽいど」を使った楽曲」と発言している。また初音ミクのブーム以降、VOCALOIDファンの間では、「初音ミク」のネギ(初音ミク#初音ミクとネギを参照)のような、各VOCALOID毎の定番アイテムを模索するということが行われているが、「がくっぽいど」(神威がくぽ)では「ナス」がファンの間でアイテムとして広められている。以下はCDあるいは収録曲のアーティスト名の中にがくっぽいどの名前が明記されている音楽CD。以下は、クリプトン・フューチャー・メディアのレーベル「KarenT」により、iTunes Store、AmazonMP3、moraなどで、「がくっぽいど」の名前が明記された楽曲を収録し販売されているアルバム。「がくっぽいどコンテスト」は、ドワンゴとCELLによりニコニコ動画で2009年6月12日から行われた、「がくっぽいど」で作られた曲のコンテスト。2009年6月10日にニコニコ動画のニコニコ生放送にGACKTが生出演した際に持ち上がった企画で、GACKTは6月10日の生放送でコンテストの話を持ちかけられた際に「気合いの入った作品が集まらなければ二度とニコニコ動画には出演しない」と宣言していたが結果的に応募された255作品の中からGACKTの手により全10作品が優秀作品に選ばれ、さらに「mathru@かにみそP」の「神威がくぽがオリジナル曲『Episode.0』を唄うの巻」がグランプリに輝いた。応募作品には全てGACKT自身が目を通し「曲としていいもの」、「普通の人には歌えないけど、『がくっぽいど』だから歌える曲」を選んだという。受賞作品の発表は2009年12月15日のニコニコ生放送にて行われ、GACKTは放送中「もし僕が歌えば…」という発言を繰り返し、更には受賞作品にGACKT自身が歌を入れることを約束した。そして2011年7月13日、グランプリの「Episode.0」と、優秀作品の中から選ばれたnatsu (SCL Project)の「Paranoid Doll」をアレンジ、GACKTがカバーしたシングル「Episode.0」が発売された。
出典:wikipedia
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