2手目3二飛(にてめ さんに ひ)は将棋の戦法の一つ。三間飛車の後手番が用いる指し方で、先手の初手▲7六歩に対して△3二飛と飛車を振る。先手が初手▲7六歩とした後、後手が石田流を目指した場合、従来は2手目で△3四歩とし、以降▲2六歩、△3五歩と進むが、研究が進んだ結果後手が作戦負けをすることが多かった。そこで後手が2手目で3筋に飛車を振り石田流を目指す指し方が創案された(図1)。以降、▲2六歩、△6二玉、▲2五歩、△3四歩と進む。その局面で先手は▲2二角成△同銀の角交換から▲6五角と打ち(図2)馬を作ることが可能であり、従来はそれで後手不利とされていたが、研究の結果、後手も指せることが分かり、2手目3二飛が新たな指し方としてプロに注目されることとなった。先手側の対策としては3手目に▲9六歩と突くというものがあり、△9四歩との交換は後手少し苦しいとの判断が定説である。後手としては先手に▲9五歩と位を取らせることを許す展開となる。また、3手目に▲7七角と指し、相振り飛車を目指す対策もある。久保利明によると、2011年の時点で「先手が簡単によくなる順はない」という。創案者はアマチュアから三段リーグ編入試験で関西奨励会に編入した今泉健司。久保利明経由で関東に伝わる。谷川浩司は研究会で久保に指されたことによりこの指し方を知ったという。実戦では、長岡裕也が2007年12月11日の竜王戦6組で佐藤天彦を相手に公式戦で初めて用いた(結果は佐藤天彦の勝ち)。その後、久保がA級順位戦で、羽生善治が朝日杯の準決勝で用いて注目を集めた。この戦法により、今泉は奨励会員として初めて第35回升田幸三賞を受賞した。久保が『久保の石田流』で本戦法を取り上げた2011年以降も研究・実戦例は続いており、新手も現れている。2010年の竜王戦決勝トーナメントで久保が丸山忠久相手に再度試みて千日手指し直し。2011年の竜王戦1組で佐藤康光が2手目△3二飛から4手目△4二銀とする新手を見せて木村一基に勝利。2011年のA級順位戦では谷川浩司が渡辺明を破る。2012年の王座戦第4局では羽生善治が渡辺明に採用して千日手指し直しとなっている。2015年には土佐浩司が所司和晴に採用し勝利。
出典:wikipedia
LINEスタンプ制作に興味がある場合は、
下記よりスタンプファクトリーのホームページをご覧ください。