RQ-2 パイオニア(Pioneer,英語で先駆者の意)はアメリカ合衆国のとイスラエルのIAI - MAZLAT部門が共同開発した軍用の無人航空機である。アメリカ海軍、および海兵隊で運用されている。アメリカ海軍は1986年から配備を開始し、始めは戦艦の射撃観測用として運用されていたが、現在では偵察、観測、捜索救難、心理作戦などさまざまな任務に使用されている。アメリカ海兵隊は1987年に配備を開始した。離陸の方法は艦船の場合ロケット補助推進離陸、陸上の場合車載のカタパルトもしくは滑走して行う。任務終了後は大型のネットを使って回収される。75ポンドのペイロードがあり、5時間の飛行が可能である。機体下にはEO/IRセンサーが搭載されており、撮影したアナログビデオ映像をCバンドLOSデータリンクによりリアルタイムで地上に送信することができる。アメリカ海軍は旧式化したパイオニアの後継として、ノースロップ・グラマン製のヘリコプター型UAVであるMQ-8 ファイアスカウトを選定している。ファイアスカウトは2002年に初飛行したが、実戦配備には時間がかかるとして、パイオニアからの更新は2015年以降になるとされている。海兵隊のパイオニアは2007年頃からで開発されたRQ-7 シャドウに更新されている。イスラエル軍は1970年代末期までに、リアルタイムで映像を配信可能な近代的な軍用無人航空機としてタディラン マスティフ・IAI スカウトを実用化していた。1982年のでは、北部のベッカー高原におけるシリア軍の地対空ミサイルサイト制圧作戦であるにおいてスカウトおよびマスティフを投入し、28基の地対空ミサイルサイトの発見および破壊に成功した。この戦果によってイスラエル製偵察用無人航空機の有用性が証明され、アメリカ軍の興味を引くこととなった。1983年にアメリカ軍がレバノンに駐留して以降はその傾向が顕著となり、1984年にアメリカ海軍は無人偵察機開発の要求仕様の提示を行った。この要求に対して、スカウトを開発したIAIとマスティフを開発した、それぞれの無人機開発チームは協力して応じる事とし、IAIの無人航空機開発専門の部門としてMAZLATが誕生した(現在はMALATに名称変更)。また、アメリカ軍は純粋な外国製の兵器導入には消極的であったため、新型機の開発にはアメリカの航空機関連企業であるとの共同開発という形が取られることとなった。このような経緯でMAZLATとAAIコーポレーションにより共同開発された"パイオニア"はアメリカ軍の選定テストに合格し、1986年よりRQ-2 パイオニアとしてアメリカ海軍への部隊配備が行われることとなったのである。1991年の湾岸戦争で、戦艦「ミズーリ」が行ったファイラカ島への艦砲射撃後、本機が戦艦「ウィスコンシン」から発進し、投降するイラク兵を映し出したことは有名である。湾岸戦争後もボスニア、コソボ、イラク等で使用された。
出典:wikipedia
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