ITパスポート試験(ITパスポートしけん、"Information Technology Passport Examination"、略称:iパス)は、情報処理の促進に関する法律第7条第1項に基づき経済産業大臣が実施する国家試験である情報処理技術者試験の一区分。2007年12月に発表された新試験制度のスキルレベル1(スキルレベルは1~4が設定されている)に相当し、2009年春期試験から開始された。試験の実施に関する事務(試験事務)は、独立行政法人情報処理推進機構 情報処理技術者試験センターが行っている。ITパスポート試験は、初級システムアドミニストレータ試験(以下初級シスアド)の後継試験として捉えられることもある。しかし、対象は「職業人が共通に備えておくべき情報技術に関する基礎的な知識をもち、情報技術に携わる業務に就くか、担当業務に対して情報技術を活用していこうとする者」であり、その性格上、初級シスアドと比べて難度は低くなっている。ITパスポート試験は初級シスアド試験の一部を承継し、初級シスアドは2009年春期試験をもって廃止された。初級シスアドはITパスポート試験のレベルを包含し、合格者はITパスポート試験の合格レベルに達しているとされている。初級シスアドの試験内容については当資格と、スキルレベル2に位置づけられた基本情報技術者試験に吸収された。また、初級シスアドは平均28歳前後の社会人・業務経験者を対象としていたが、ITパスポートの受験者は学生の比率が比較的大きいのも特徴である。ボリュームゾーンは16歳から25歳であるが、一方、合格率は社会人・業務経験者が高くなる傾向があり、21歳以下と22歳以上とでは合格率に大きな差が見られる。商業高校などの高等学校は、ITパスポートは日商簿記2級・3級などとともに必修科目であったり、受験することを推奨していたりする。ただし、後述するように試験内容がテクノロジ系の問題だけでなくマネジメント系の問題と、ストラテジ系の問題も多くIT系の試験ではあるものの商業知識も求められている。そのため、前述のように21歳以下と22歳以上とで合格率に差が見られる。いわゆる「社会人経験の有無」がマネジメント系問題とストラテジ系問題の正答率に関係している。また、他のIT系資格と比較して非IT系企業出身者の比率が高いのも特徴である。IT系企業でもITパスポート試験を推奨しているものの、実務としてはプログラム言語やテクノロジに関して理解度を測るには判断材料として乏しいため、評価の判断材料には基本情報技術者試験以上を用いるケースが多い。反面、非IT系企業ではマネジメントやストラテジの理解度と、IT系企業の人材ほどではないもののITパスポート試験でコンピュータシステムやサーバに関する知識などの理解度を測る判断材料になっているケースもある。そのため、金融庁や佐賀県など、職員にITパスポート試験を推奨している公共機関もある。受験に関しては老若男女問わず幅広く対象としている。試験申請に際し、年齢や実務経歴等による受験制限はない。2011年11月25日より国家試験では初めてComputer Based Testing(CBT)方式が採用され、試験は全国101会場で随時行われる。また、実施日時は会場ごとに異なる。ただし、身体の不自由によりCBT方式の試験を受験できない受験者については引き続き年2回筆記方式等によりITパスポート試験を実施する。それに先立ち、2011年1月17日から2011年3月27日までCBT方式のリハーサル試験が行われた。リハーサル試験では合否判定は行わず試験結果は得点のみ表示した。2011年度の秋期試験までは基本情報技術者試験や応用情報技術者試験などと同日の4月第3日曜(春期試験)と10月第3日曜(秋期試験)の2回行われ、大学や専門学校校舎といった他の情報処理試験と同じ会場で筆記試験形式で行われていた。引き続き、身体の不自由等によりCBT試験会場で受験できないかたに向けて、筆記試験形式が特別措置として同じ日程で行われている。 試験はマークシートによる多肢選択式(四肢択一)で、2016年3月より100問を120分で解答する。IRT(項目応答理論)方式により1000点満点で採点。他の試験区分にある記述式・事例解析(論述式)といった午後試験はない。問題の内訳及び問題数は次のとおりである。総合評価の満点の60%(600/1000)以上、かつ、ストラテジ系、マネジメント系、テクノロジ系の各分野別評価の満点の30%(300/1000)以上の両方を満たした場合に合格となる。出題される設問数は100問あるが、うち8問を以後に行われる試験のための出題評価に用い、この8問の正誤はスコアには反映されない。総合評価は92問で、分野別評価はストラテジ系32問、マネジメント系18問、テクノロジ系42問で行われる。1回目から6回目までは他の情報資格同様に、春・秋の年2回試験を行っていた。2011年以降、試験はCBT方式で随時行われている(特別措置を除く)。(2011年度における「年度計」の( )内の数値はPBT試験との合計)試験開始前には広告に堀北真希を起用した。その後、2009年秋・多部未華子、2010年春・加藤ゆり、2010年秋・津山祐子が起用された。2011年春試験よりタレントの起用はなく、ビジネスの現場をイメージしたイラストが用いられていた。
さらに、2014年度からは、公募で決定された公式キャラクター『上峰亜衣』を起用して、全国の学校、企業、書店、団体など約24,000箇所に配布するポスター・パンフレットや、Webサイト等のさまざまな媒体で、試験の周知・普及活動を行っている。また、「iパス」という愛称およびロゴマークが制定され、2013年3月1日に発表された。2013年4月1日から同年4月30日まで、「ITの世界へ羽ばたく未来(ミク)」をテーマにした初音ミクのイラストコンテストが行われた。2013年8月から2013年12月の間(2014年1月7日に配布期間を同年3月末日まで延長することが発表された)、最優秀作品が印刷されたクリアファイルがITパスポート試験を受験した記念品として、試験会場で受験者に配布された。pixiv(ピクシブ)で、「日本の元気を、iパスで!」をテーマにITパスポート試験の公式キャラクターを募集するイラストコンテストを開催、2014年1月14日から同年2月10日まで募集した。2014年2月21日から3月21日にかけて候補10作品による決戦投票が行われ、将兵氏の上峰亜衣が最優秀賞に選出された。
出典:wikipedia
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