カヤ(Kaya)は、ケニア海岸部の後背地にあたる山間に築かれていた要塞化した村落のことである。かつてミジケンダ諸民族にとって文化的・生活的に重要な拠点だった場所であり、ミジケンダの起源伝承とも結びついていた。2008年にユネスコの世界遺産リストに登録されたものがある。カヤは円形の村落で、それを外円状の森林が取り囲んでいる。カヤの中央部には宗教上の重要な意味を持つ呪物(fingo, フィンゴ)が埋められており、その周囲に住居や集会場が展開している。周囲の森林は外に繋がる2本の道を除けば人の手がはいらない原生林で、祖先の霊などが出現することもある聖なる(もしくは呪われた)森林と考えられており、材木の切り出しなどは認められていなかった。ミジケンダが東アフリカ海岸部の後背地に移住してきたのは、16世紀から17世紀頃と考えられている。かれらはシュングワヤ(Shungwaya)という始まりの地を追われたという起源神話を持つが、シュングワヤの正確な位置は明らかになっていない。彼らの起源神話はカヤの構造と密接に結び付いており、集落の中心に埋められているフィンゴも、本来はシュングワヤから持ち込まれたものと伝えられている。17世紀以降に作られたカヤの中には二次的と位置付けられているものもあるが、本来のカヤとそれらの違いの一つはフィンゴの有無である。19世紀後半以降、物理的なカヤは廃れていくが、ミジケンダの文化的アイデンティティにとっては今なお重要な存在である。この物件は世界遺産基金からの助成なども受け、2006年に登録申請が行われた。2007年の第31回世界遺産委員会では「情報照会」と決議されたが、翌年の第32回委員会で正式登録が決定した。登録対象は海岸州に存在する以下の9つである。「ギリアマ人のカヤ」「ジバナ人のカヤ」「カンベ人のカヤ」「リベ人のカヤ」「キノンド人のカヤ」が本来のカヤで、残りが二次的なカヤである。
出典:wikipedia
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