塩素の同位体(えんそのどういたい)は、32g/molから40g/molのものが存在し、Cl（75.77%）とCl（24.23%）の2つの安定同位体がある。標準原子量は35.453(2) uである。環境中には放射性同位体Clが痕跡量存在し、その存在比は安定同位体に対して7×10程度である。Clは、Arと宇宙線中の陽子との衝突による破砕で生じる。地表では、ClはClの中性子捕獲かCaのミュー粒子捕獲によって生じる。Clは、30万8000年の半減期でSかArに崩壊する。親水性で不活性な同位体であるため、6万年から100万年程度の放射年代測定に適している。さらに、1952年から1958年に行われた大気中核実験によって、海水から大量のClが生成された。大気中のClの残留時間は約1週間である。そのため、ここ50年の地下水の年代を知ることができる。Clは他にも、地質学、気象学等の分野で利用されている。

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