『ドラえもん のび太のパラレル西遊記』(ドラえもん のびたのパラレルさいゆうき)は、1988年3月12日に公開されたドラえもん映画作品。原作は藤子・F・不二雄(当時は藤子不二雄Ⓕ名義)で、藤子不二雄コンビ解消後の『ドラえもん』映画第1作目である。同時上映は『エスパー魔美 星空のダンシングドール』『ウルトラB ブラックホールからの独裁者B・B!!』本作は『西遊記』がモチーフであり、唐の時代の中国を舞台としている。脚本はもとひら了が担当したが、「西遊記の世界」というアイディアは藤子・F・不二雄本人から出されたものである。映画ドラえもんシリーズの中では、特に恐怖的な演出が多くホラー要素が強い。内容は妖怪に支配されるパラレルワールドと化した世界を修正するため、のび太たちが『西遊記』の登場人物に扮して、ドラえもんと共に妖怪たちと戦うというもの(過失とはいえ、ドラえもん自身が敵役を生み出してしまった点で、他の作品と一線を画している)。この戦いの際、のび太が孫悟空、ジャイアンは猪八戒、スネ夫は沙悟浄、しずかは三蔵法師の役に就いた。また、映画作品としてドラミが登場したのは『のび太の魔界大冒険』以来であり、本作でも同作と同様にのび太たちの危機を救う。本作の製作時、藤子・F・不二雄が体調不良で入院していたため、存命時のドラえもん映画作品の中では唯一、原作漫画の大長編ドラえもんが描かれていない。このため、次作『のび太の日本誕生』以降は、大長編と映画で番号が1つずつずれることになった。その代わりとして、フィルムコミックが初めて発売され、上下巻とも表紙絵は藤子が描いている。これを皮切りに以後の作品でもフィルムコミックが発売され、本作以前の作品も後に発売されるようになった。またドラえもん映画の中で、作者名義が藤子不二雄となっている唯一の作品である。東宝邦画系春のドラえもん映画シリーズで、藤子不二雄Ⓐが原作の作品と併映される最後の作品となった。小学校の新入生歓迎会に際し、のび太の提案によって「西遊記」の劇をやることになった。孫悟空役をやりたかったのび太であったが、孫悟空役は出木杉に取られてしまい、のび太は提案者であるにもかかわらず「村人その1」という端役で、セリフも「助けてくんろー!」のみだった。孫悟空が実在すると信じるのび太は、「本物に似ている人が孫悟空になるべきだ」と主張し、タイムマシンで7世紀のシルクロードへ向かう。そこでのび太そっくりの孫悟空を目撃し、そのことを他の者に告げるも、そもそも架空のキャラクターであるはずの孫悟空の目撃談など誰も信じない。このため、もし孫悟空がいなかったら「ドラえもんの道具を使い放題」との約束で仲間たちを連れ、再び唐へやって来たのび太だったが既に孫悟空はいない。仕方なくドラえもんのひみつ道具「ヒーローマシン」でのび太自ら孫悟空に成りすましたものの、調子に乗ってボロを出し、結局ばれてしまう。のび太は嘘つき扱いされ、「ドラえもんの道具を使い放題」という無茶な約束に従わざるを得なくなり、ジャイアンが高笑いしながらタイムマシンを操縦する中、のび太とドラえもんは喧嘩になってしまう。落胆して現代に帰ったところ、なんとのび太の家族も知人もみんな妖怪になっており、現代は妖怪の世界と化していた。原因は唐の時代でヒーローマシンを使った際、暫く起動状態で放置していたマシンからゲームソフト「西遊記」の敵役である妖怪たちが飛び出し、現実世界を荒らして三蔵法師を殺し、人類を滅ぼして人間に成り代ったためであった。こうしてパラレルワールドになってしまった歴史を元に戻すには、唐の時代へ戻って妖怪たちを1匹残らず倒すしかない。そこで5人は妖怪退治のため、ヒーローマシンで悟空たちに変身し、再び唐の時代へ向かう。しかしその時すでに本物の三蔵法師一行には、じわじわと妖怪たちの手が忍び寄っていた。
出典:wikipedia
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