『アリアンロッド・サガ』は、F.E.A.R.によるアリアンロッドRPGのリプレイを中心とし、関連小説・漫画・ドラマCDなどを含むシリーズの総称。2008年より刊行開始。通称『サガ』シリーズ。なお、以下では特記なき限り便宜上、全体を通した呼称を『アリアンロッド・サガ』シリーズ(もしくは『サガ』シリーズ)、リプレイシリーズの一つ『アリアンロッド・サガ・リプレイ』を『サガ無印』シリーズ(もしくは単に『サガ無印』)と表記する。後者は『アリアンロッド・サガ』シリーズ内の各リプレイシリーズでは単に『無印』と呼ばれる事が多いが、『アリアンロッドRPG』初のリプレイでありエリンディル西方世界を舞台とした『アリアンロッド・リプレイ』も『無印』と称されるため、区別のためそれぞれ『サガ無印』と略さない『アリアンロッド・リプレイ』の表記を用いるものとする。また登場人物名の横に記述される人名は、単体の場合「ファンブック付属ドラマCDなど、音声メディアでの演者」を、複数表記の場合は「(リプレイにおけるプレイヤー / 音声メディアでの演者・表記が「-」であるものは音声メディア未登場)」を指すものとする。これまでのアリアンロッドRPGのリプレイシリーズで描かれてきたエリンディル大陸から、隣のアルディオン大陸に舞台を移しての、このシリーズの最大の特徴は、ゲームマスター(GM)を異にする複数のリプレイシリーズが平行してキャンペーンシナリオを進める「リンク型キャンペーン」で、一つの歴史をそれぞれ異なった立場からの物語として描き、全体として壮大な「戦記物」を描くという試みにある。物語の舞台を従来の「エリンディル(厳密にはその西方世界)」ではなく、このリプレイのために作られた「アルディオン大陸」としている。これは「世界規模の戦乱と国家の興亡」という物語展開をエリンディル西方世界で行うと、世界の雰囲気がまったく異なるものとなってしまい、ユーザーが持つエリンディル西方世界の共有認識像と大きな齟齬が出てしまうためでもある。なお、アルディオン大陸を舞台にゲームを行いたいユーザーに向けてこの大陸を扱うサプリメントが別個作成されている。ストーリーの進行過程で以下のような様々な試みが行われている。サガ関連作品は基本的にアルファベット順で名称がつけられている。『アリアンロッド・サガ』シリーズで、もっとも先行して世に出たリプレイシリーズ。通称『サガ無印』もしくは『無印』。GMおよび著者は菊池たけし。イラスト担当は佐々木あかね。詳細はアリアンロッド・サガ・リプレイを参照。『アリアンロッド・サガ』シリーズでは2番目の登場となったシリーズ。GMおよび著者は『ハートフル』シリーズの久保田悠羅。イラストは1?3巻は植田亮、4?5巻は村正みかど(武礼堂)。詳細はアリアンロッド・サガ・リプレイ・アクロスを参照。GMおよび著者は鈴吹太郎。イラストは四季童子。詳細はアリアンロッド・サガ・リプレイ・ブレイクを参照。GMおよび著者は田中信二。イラストは猫猫猫。ゲストプレイヤーとしては、声優の酒井香奈子が参加。詳細はアリアンロッド・サガ・リプレイ・デスマーチを参照。GMおよび著者は緑谷明澄。イラストはいろは楓。2011年8月現在2巻。第1話「奪われた勝利の証」は『ゲーマーズフィールド別冊』Vol.19「アリアンロッド・サガ演義」に収録。2010年11月、書き下ろしの第2話「秘められた恋の行方」と合わせて文庫化された。『サガ無印』『ブレイク』『デスマーチ』と同一の時間軸で、『コンチェルト』の舞台であるシェルドニアン学園の新入生たちの奮闘を描く。プレイヤーキャラクターのレベルは1から開始されている。『アリアンロッド・サガ・タクティクスガイド』で実装された「アルディオン・レジェンドデータ」の導入例ともなっている。大竹みゆや緑谷(当時はフリーライターの傍ら、大竹のサークル「TRPG部ルティナス」に加わっていた)と会食の機会を持った菊池たけしが、「『アリアンロッド・サガ演義』に収録する予定のリプレイの内容が決まらず、社内で揉んでいる」と口にしたところ、緑谷から「初めての読者にも分かりやすいようにPCレベルは1スタート。ただしそれだと『アクロス』と被るので、漫画版と同じシェルドニアン学園を舞台とする(いわばアルディオン版『ハートフル』)」「GMは不慣れな人がいい。その方が読者の共感を得られやすい」などとアイディアを出され、それを受けて企画が立ち上がり、単にアイディア出しのつもりでいた緑谷はGMに指名されて当惑したという逸話がある。緑谷はこの後F.E.A.R.に入社している。ギルドマスターはユファ。もともとはシェルドニアン学園の新入生歓迎行事のために作られた。「その時点での行動目的」+「してあげてもよくってよ」(ユファの口癖)がそのままギルド名になる。そのためギルド名は1セッション(リプレイ1話分)中であっても頻繁に変わる。GMおよび著者は藤井忍。イラストはヤトアキラ。『サガ無印』と対となるリプレイという意味では、ルール第一版の終息を前に完結した『アクロス』『ブレイク』両シリーズの後継的位置にある。詳細はアリアンロッド・サガ・リプレイ・ゲッタウェイを参照GMおよび著者はたのあきら。イラストは椋本夏夜。初出は『アリアンロッド・サガ・リプレイ・イフ』として『GF』15th Season Vol.4-5に掲載された「レイウォールの奇跡」。のちに書き下ろしの「バウエストンの逆転」を加え、富士見書房より単行本として発売された。この二編はPCは同一だが個々のエピソードは独立しており、「レイウォール〜」は『サガ無印』3巻5話「フェリタニア絶対防衛線」の、「バウエストン〜」は同7巻11話「共に幸せな未来を」の「if」=仮想戦記リプレイという異色の作品であった。また後者は『ゲッタウェイ』とも関連を持っている。その後「バウエストン〜」のキャラクター設定をほぼ踏襲し、アルディオン正史に組み入れられる形で『GF』16th Season Vol.4-5にて『メイビー』が開始された。このため、本項目では正史である『メイビー』を中心として記載する。開始時点でのPCのレベルは16と、これまでの『アリアンロッド・サガ』リプレイでは最高で、『サガ無印』『ブレイク』同様、全員が当初から上級クラスを取得し、その後PC4人中3人が『2E上級ルールブック』で設けられた「称号クラス」も取得している。PCの一人は、ルール第一版サプリメント『エリンディル東方ガイド』で新たに設けられながら「アリアンロッド・リプレイ・ブレイド」では使われていなかった地域クラス「バートル」を有しており、本リプレイはエリンディル東方とアルディオンという文化圏がクロスオーバーした初のリプレイでもある。ギルドマスターはリディル。レイウォールの小邦バウエストンの領主と、その臣下たちという関係である。GMおよび著者は鈴吹太郎。イラストは石田ヒロユキ。『GF別冊』Vol.23「菊池たけしがさっそうとまいりました!!」に掲載された「悪魔の紅き雫」(以下「1話」)と書き下ろしの「赤き死の花」(以下「2話」)から成る。PCのレベルは3から開始されている。これまでメインで取り上げられることの少なかったエールズ海沿岸諸国(ゴルフォード、カムロート、ラングエンドなど)を舞台とした作品で、帝紀812年の対カムロート戦争中に発生した事件をきっかけに脱走兵となったゴルフォード国軍「錬金騎士団」の新兵たちが、自らの無罪を立証するための旅をしながら、逃亡先で出くわした悪党を始末するというシチュエーションとなっている。ただし、単発作品を前提としたため、謎を残した結末となっている。『ブレイク』2巻3話「火焔の軍団」や『デスマーチ』3巻6話「今、そこにある危機」との関連を持つ。特に「赤き死の花」は、「今、そこにある危機」のゴルフォード側の前日談という位置づけにある。GMを務めた鈴吹太郎によれば、「結末の確定している物語は本当につまらないのか。結果は決まっていても、そこに至るプロセスを描く楽しみがあるのではないか」という問題提起でもある。ギルドマスターはファング。全員がゴルフォード錬金騎士団の新兵で、ゲオルグ率いる百人隊(外人部隊という設定がある)直隷の第7伝令小隊に属していたが、対カムロート戦争中に起きた当時の団長・エイリンの死を巡る事件で追われる身となっている。ギルド名は仮称で、シリーズタイトルの頭文字から引用した。結局、正式なギルド名は決まっていないが、「メイビー」にゲスト出演した際はエメロードのネーミングで「無垢なる光の姫の祈り(イノセントワールド)」という名前が使われている。。GMおよび著者は丹藤武敏。イラストはヤトアキラ。『アリアンロッド・サガ』シリーズの一部であると同時に、エリンディルを舞台としたリプレイ『レジェンド』の後日談でもある。詳細はアリアンロッド・リプレイ・レジェンドを参照。『サガ無印』のアル・イーズデイルを主人公に据えた『アリアンロッド・サガ』シリーズのアナザーストーリー。著者はアルのプレイヤーである矢野俊策。イラストは佐々木あかね。なお、シリーズ統括タイトルとの混同を避けるため、『アリアンロッド・サガ・ノベル』の表記を用いることもある。第1巻『ルーズ・ソードマスター』では『サガ無印』1巻の2ヶ月前、グラスウェルズの国境付近にある町が舞台となる。第2巻『ワンダリング・プリンセス』ではアルとピアニィの出会いから紆余曲折を経て、フェリタニア建国までが書かれる(『サガ無印』1巻と同じ時間軸)。第3巻『ロンサム・ヒーロー』では、アルがテオドールと決着をつける様子が書かれる。またアルディオン大陸に隠された秘密の一端が明らかになる(『サガ無印』1巻と2巻の間にあたる)。他シリーズに登場するキャラクターは、当該項目を参照。現時点で、アルを始めとする『サガ無印』のPC全員とナーシアが、『ドラゴンマガジン』に掲載された話ではエルザが登場している。『サガ無印』シリーズの前史ともいえるコミック。作画は佐々木あかね。電撃G's Festival! COMICVol.8(2009年10月発行)より連載開始。全2巻。2010年11月、電撃コミックスより単行本1巻が、2011年12月17日に単行本2巻が発売された。『サガ無印』『ブレイク』の3年前(『アクロス』3〜4巻の間)、アルディオン大陸の上流子弟の集まる学校、シェルドニアン学園での物語を描く。『デスマーチ』のマルセル・ベルトランを主人公に据えた『アリアンロッド・サガ』シリーズのアナザーストーリー。著者は市川丈夫。イラストは猫猫猫。第1巻『私は断じて裏目らない!』では『デスマーチ』3巻の2ヶ月前、フェリタニア(アヴェルシア)の廃都フェリストルを中心に物語が展開される。第2巻『あたしは決してあきらめない!』は1巻に続く時期、メルトランドとグラスウェルズの国境を成すシーダ山脈を舞台に、メルトランドの暗部と言えるエクスマキナ差別に絡めて、レイウォール軍内で進む陰謀の一端が明かされる。他シリーズに登場するキャラクターは、当該項目を参照。現時点ではエンジェルファイヤーのメンバーとナヴァール、ステラが登場している。『サガ』シリーズ共通(『エチュード』除く)の敵役として描かれる謎の秘密結社。その活動範囲はアルディオン大陸全域に及ぶ。秘密結社故に一般の人間にはほとんどその存在を知られていないが、その陰には、公式にはアルディオン大陸には存在しないとされる魔族の存在が見え隠れする。大陸の列強であるレイウォール、グラスウェルズ両国に深く食い込んでいる。グラスウェルズでは国家形成の段階からバルムンクが絡んでいた事実が『ブレイク』3巻においてゴーダ伯の調査により判明。レイウォールでも『サガ無印』4巻でバルムンクが摂政ヒューバード王子の側近などの要職に入り込んでいる。組織の名は古エルダ語で「竜を狩る者」の意味。メンバーは一部を除いて武器の名前を冠したコードネームを名乗っている。強力な者ほど格の高い武器の名を冠する傾向にある(あくまでも傾向でしかないが。例えば、ファラフナーズは「十字剣(クレイモア)」)。組織内でも特に強い力を持った者は「十二人衆」と呼ばれている。正体不明の長の下に現状のバルムンクを造り上げた4人の魔族の幹部がおり、「始祖の四人(Four Deadly Swords)」と呼ばれている。内訳は「報復者(フラガラッハ)」「血の螺旋(ダーインスレイブ)」「剣の王(ノートゥング)」そして詳細不明の一人である。大筋の目的は戦乱を呼ぶことと竜輝石の入手、そして神竜王セフィロスの抹殺だが、メンバーそれぞれが個々に目的を持って動くため、メンバー同士で連携したり、部下を持ったりすることはあまりないが、『デスマーチ』でのモンドーラとガーゼラクおよびボリボスとボリボス軍団・ボリボス親衛隊、グラハムと「紅の牙」、アントニオとナイスガイブラザーズ、グリンダとキルスティン達、「思い出フロントライン」でのディーンとその配下、初期では『アクロス』のグレゴリー、ノーラとブラックヴァイス、最近では『ゲッタウェイ』のテンタクルスおよびマーカスなど、徐々に部下を持つケースが増えてきている。菊池たけし曰く「横の連携が取れてない組織」だが、セフィロス抹殺という点では全メンバーの意思は一致している。竜輝石戦争末期、主要メンバーの残りがベルフトに抹殺されたことで統制が崩壊し、組織としては壊滅した。竜輝石戦争後に暗躍し始めたバルムンクの後継組織。竜輝石戦争前後の事件でバルムンク主要メンバーの大半が死亡したため、その残党が構成員となって活動している。幹部連としてバルムンク・ノヴァ十六魔将という者達が居るが、前身組織からの人材不足は著しいらしく、十二人衆に比べメンバーの色物臭は圧倒的に濃くなっており、二つ名も通例の武器の名前以外の者が増えている。前身組織からはグリンダが参加。『サガ無印』10巻でヒューバードが倒され、『デスマーチ』9巻でグリンダが死亡したことにより、事実上崩壊している。『アリアンロッド・サガ』シリーズ全体のキーワードとなる集団。妖魔に支配されかかった人類が、神の支援を得て敢行した総反撃という側面を持つ「地の粛清」をもってしても、妖魔と魔族は完全に滅びなかった。生き残った妖魔と魔族は精霊を邪悪化し、都市や村邑を襲撃し、支配下においた。その中で、ウルフリックという名の戦士は、同志たちと共に妖魔や魔族と戦い続けた。その過程でウルフリックは「風の時代」の遺跡で神々と邂逅。神が遣わした古代竜“虹の”セフィロスから「竜輝石」という魔法の石を賜った。竜輝石の力を得たウルフリックたちは、妖魔や魔族との13度の戦いに全て勝利した。しかし彼らは深く傷ついていた。ウルフリックたちを哀れんだ神々は、彼らの安息のために新たな大地を与えた。これがアルディオン大陸である。エリンディル聖暦100年代の出来事であった。「セイン」とは、ウルフリックと、彼と共に戦った戦士の一団を指す。ルール第一版およびその関連製品が終息した時点(2011年7月19日)において、基本ルールブック、サプリメントおよび公式リプレイにてセインと確認された者は以下の通りである。ウルフリックとその妻フェリタニア、ウルフリックの弟ウルフリング、フェリタニアの弟フェルディナント、ルキアノス、ルキアノスの妹メルティ、エル・ウォーデン、ユースタス、“狐の”トゥーク、テオドール・ツァイス、ゼパ・フリンジコルト。ウルフリック、フェリタニア、ルキアノス、メルティ、フェルディナント、エル・ウォーデン、ユースタスは、エリンディルでの最後の戦いにおいて神々から香木で作られた7振りの木剣「魔討剣」を授けられている(ただしルキアノスの「没薬剣――気高き牙」はセインのアルディオン移住時にウルフリングに譲られた)。これは人間は斬れないが魔族は斬れるという。アルディオン移住に多数のセインは賛成したが、一部にはエリンディルに残ることを望む者もいた。両者の間でウルフリックは悩んだが、最終的には「アルディオンにこそウルフリックが必要になる。自分はエリンディルに残る同志を庇護する」とのルキアノスの説得に同意した。結果、セインはウルフリックらアルディオンに渡った者達とルキアノスらエリンディルに残った者達に別れた。そして前者はアルディオンにて、後年の歴史に「フェリタニア統一帝国」と呼ばれることになる国家を築く。「フェリタニア」とはウルフリックの妻の名に因む。ウルフリックを除く魔討剣を有するセインは「大伯」と呼ばれ、統一帝国期にはウルフリックと共にアルディオンを巡っていたという現在、セインの大半はエル・シフ・ノールドの大聖堂で眠りについており、時が来たならば目覚め、使命のために戦うことになる(このため、彼らは『聖堂騎士団』の別名を持つ)。『サガ無印』7巻11話「共に幸せな未来を」では、“真の四宝の試み”を狙った妖魔・魔族の襲撃に備え、ベルリールにてナグルファルを監視する任にあるユースタスを除く全セインがエル・ウルフリック・ミンスターに集結した。『エリンディル・レジェンドガイド』によれば、ディアスロンドを頂点とするエリンディル西方の神殿では「防人」とも呼ばれる。ただしその存在は神殿によって秘匿されており、一般にはほとんど知られていない。アルディオン大陸諸国、特にフェリタニア統一帝国の流れを汲む七王国は、七大神と並んで「動物の王」の一柱「すべてもつ竜の王」ファーヴニルの眷属たる竜、特にセインたちを導いた「神竜王」セフィロスへの信仰が篤い国柄でもある。『アリアンロッド・サガ』全体のキーアイテムである竜輝石はセフィロスがセインにもたらしたものであり、ドラゴネットはセフィロスの眷属とも言える。『アリアンロッド・サガ』にも何体かの竜が登場している。
出典:wikipedia
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