


弾帯(だんたい)は、以下の意味で用いられる。横一列に並べた銃弾を、布や金属製のベルトでつなげたものである()。銃弾をベルト状とし、携帯運搬する場合にも使われた。リンクベルト、あるいはリンクとも呼ぶ。弾倉式に比べると装弾数が大幅に増やせるが、一列に長く延びるので携帯性に劣る傾向がある。このため、機関銃の中でも重機関銃や汎用機関銃のようなあまり移動が行われない銃器で使用される。また、弾帯をそのまま地面などに付けて銃を撃つと弾帯が何かに引っ掛かったり泥や異物がこびりつく可能性があるため、大抵は銃の横ないしは下に弾帯ごと弾丸を収納する金属製の箱かドラム式マガジンを取り付けて運用する。第二次大戦中には、アメリカ・イギリス・ソ連の地上用重機関銃で布製弾帯、ドイツで非分離式金属製弾帯が、戦後の地上戦用の機関銃では、アメリカを中心とする西側陣営では金属製分離式弾帯、ソ連・ロシアを中心とする東側陣営では金属製非分離式弾帯がそれぞれ主流となっている。銃弾を収納して身に着ける帯()のほか、弾嚢や水筒、円匙といった各種個人装備を身体に固定する際に使用するベルト(Belt, Individual Equipment, いわゆるピストルベルト)も弾帯と呼ばれる。砲弾の側面にある帯状部分も弾帯と呼ばれる()。銅などの柔らかな金属で作られた帯状部分が砲身内面のライフリング(施条)の一部に食い込み、弾が砲身内を前進することによって弾体に飛翔軸を中心とする回転を与える。砲弾の飛翔経路に強く影響する砲弾の空中での姿勢は、この飛翔軸周りの回転によるジャイロ効果である程度保たれ、さらに空中の弾体は特定方向に横転することなく歳差運動を起こすことで空気から受ける抵抗が360度全方向で平準化される効果も得られる。これらの効果によって命中精度が向上する。榴弾のような多くの砲弾は、硬度の高い鋼鉄製の弾殻からできているため、弾帯はそういった弾と砲身との隙間を塞いで発射ガスが前方に漏れるのを防ぎながら、できるだけ砲身の磨耗や摩擦抵抗を少なくする機能も果たしている。ただし、それほど完全に砲身に密着する訳ではなく多少の漏れは許容され、隙間を元々持つライフリングではそれが顕著である。また、ライフリングを持たない滑腔砲用の高速運動エネルギー砲弾でも、サボと呼ばれる分割式装弾筒の固縛を兼ねた樹脂製のリングによって、発射ガスの漏洩を防ぐ弾帯としての機能を果たしている。APFSDSを参照。弾帯はおおむね砲弾の後半部、または後端部に付いている。
出典:wikipedia
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