ストゥージズ(The Stooges)は、イギー・ポップを中心とするアメリカのロック・バンドである。1967年から1974年まで活動し3枚のアルバムをリリース。2003年に再結成「ローリング・ストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100組のアーティスト」において第78位に選出。1967年、ボーカルのイギー・ポップ(Iggy Pop)、ギタリストのロン・アシュトン(Ron Asheton)およびドラマーのスコット・アシュトン(Scott Asheton、ロン・アシュトンの弟)のアシュトン兄弟、そしてベーシストのデイヴ・アレクサンダー(Dave Alexander)によって結成される。初期はサイケデリック・ストゥージズとして活動していたが、後にザ・ストゥージズに名乗りを変える。"stooge"とは、「ぼけ役」、「まぬけ」といった意味。1969年、元ヴェルヴェット・アンダーグラウンドのジョン・ケイルのプロデュースにより、デビュー・アルバム『イギー・ポップ・アンド・ストゥージズ』(The Stooges)を発表。全米最高106位と商業的には成功しなかったが、同じエレクトラ・レコードに所属するMC5と並んでガレージ・ロック(オリジナル・パンク)の代表的存在と目される。フロントマンのイギーは、客の注目を惹くためステージダイブをしたり、ピーナッツバターを体中に塗ったり、ステージに散りばめたガラスの破片の上を転がるなど、身体を張ったパフォーマンスを展開した。1970年には、セカンド・アルバム『ファン・ハウス』(Fun House)を発表。同作では新たにサックスを加え、スティーヴ・マッケイ(Steve MacKay)が参加している。ところが、売上は前作より伸び悩み、チャートインすら果たせず、エレクトラとの契約も打ち切られる。さらに、アルコール中毒になっていたデイヴが解雇され、ベーシストはジーク・ゼトナー(Zeke Zettner)、ジミー・レッカ(Jimmy Recca)と目まぐるしく入れ替わった。また、イギーを筆頭にロンを除くメンバーはヘロインに溺れ、活動休止状態に陥ってしまう。1971年、イギーはデヴィッド・ボウイに出会い、ボウイの協力の下でアルバムの制作を開始する。当初はギタリストのジェームズ・ウィリアムソン(James Williamson)に新たなリズム隊を加えた編成となる予定だったが、結局アシュトン兄弟を呼び寄せることとなった。ギターはジェームズが弾くことになったため、ロンはベースに転向した。1973年、『ロー・パワー』(Raw Power、邦題は『淫力魔人』)を「イギー・アンド・ザ・ストゥージズ」の名義でコロムビア・レコードから発表。ボウイがミキシングを担当した。しかし、全米182位に留まり、ツアーの途中でコロンビアはレコード契約を解除。ボウイの所属するメインマン・マネージメントからも見放された。翌1974年2月、イギーのヘロイン中毒、活動の行き詰まりなどが原因でストゥージーズは解散した。解散中の1975年にイギーはジェームズとともにレコーディングを行い、これは1977年にイギー・ポップとウィリアムソンの共同名義で『キルシティ』というタイトルでリリースされた。また、ロン・アシュトンは、3代目ベーシストのジミー・レッカ、元MC5のドラマーであるデニス・トンプソンらとザ・ニュー・オーダーを結成し、アルバムを発表した。1977年、イギーは再びボウイと組んでソロ・デビュー。バンドでは得られなかった商業的成功を手にする。1997年、イギーがミックスをやり直した『ロー・パワー』が新たにリリースされた。これはボウイによるミックスに対する不満の声に応えたもので、イギー自身が「どの曲も音が全部振り切れるくらいボリュームをあげて、すごい激しいミックスになった」と語る仕上がりになっている。2003年、イギーとロン、スコットの3人に、元ミニットメンのマイク・ワットをベーシストとして加え、実に29年ぶりに再結成。後に、スティーヴも参加した。2007年には、ニュー・アルバム『ザ・ウィヤードネス』(The Weirdness)を発表。2009年1月6日、ロンが自宅で死亡しているのが発見された。数日前に心臓発作で斃れたものと推定された。2010年、ロックの殿堂入りを果たす。授賞式でのプレゼンターはグリーン・デイのビリー・ジョー・アームストロングが務めた。2013年4月、6年ぶりの新作『レディ・トゥ・ダイ』を発表。亡くなったロンに代わりジェームズがギターを担当した。2014年3月16日、スコットの訃報がイギーによってFacebookで伝えられた。2015年10月11日、スティーヴの訃報がイギーによってFacebookで伝えられた。享年66歳。「ローリング・ストーン誌の選ぶオールタイム・ベスト・アルバム500」に於いて、『ファン・ハウス』が191位、『ロー・パワー』は128位にランクイン。特に『イギー・ポップ・アンド・ストゥージズ』は、「オールタイム・ベスト・デビュー・アルバム100」と共に、それぞれ185位と66位にランクイン。セックス・ピストルズ、ダムド、ピート・ドハーティ、スレイヤー、デフ・レパード、ガンズ・アンド・ローゼズ、レッド・ホット・チリ・ペッパーズ、サウンドガーデン、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンなど、後世の名立たるバンドやミュージシャンに影響を与え、彼らにこぞってカヴァーされている。特にジャック・ホワイトは『ファン・ハウス』、ジョン・ライドンとカート・コバーンは『ロー・パワー』をベスト・アルバムに挙げている。
出典:wikipedia
LINEスタンプ制作に興味がある場合は、
下記よりスタンプファクトリーのホームページをご覧ください。