『ウイークエンド』(英語由来の仏語 Week-end)は、1967年(昭和42年)に製作・公開された、ジャン=リュック・ゴダール監督のフランス・イタリア合作映画である。本作は、ゴダールによる、ショッキングかつ不条理な文明批判である。劇中に登場する架空のビートニク・ゲリラFLSOとは、「"Front de Libération de Seine-et-Oise"」の略、「セーヌ=エ=オワーズ解放戦線」の意で、セーヌ=エ=オワーズ県は、本作の公開の翌年、1968年1月1日に廃止された。悪夢のウイークエンドに巻き込まれる都市生活者の夫妻を演じる、当時34歳のジャン・ヤンヌと当時29歳のミレーユ・ダルクは、5年後の1972年にも、ジョルジュ・ロートネル監督の『狼どもの報酬』でも、再び夫婦役を演じている。批評家で作家のミシェル・クールノ、映画監督のジャン・ユスターシュ、脚本家のポール・ジェゴフ、現代美術家のダニエル・ポムルールらも出演した。FLSOメンバーのイザベルを演じたイザベル・ポンスは、ゴダールの『メイド・イン・USA』(1966年)に出演したあと、『彼女について私が知っている二、三の事柄』(1967年)ではゴダールの助監督になり、ゴダールとジャン=ピエール・ゴランらの「ジガ・ヴェルトフ集団」に参加、『万事快調』(1972年)でもゴダールの助監督をつとめた。ポンスは現在は映画プロデューサーである。フランス国内での公開の翌年、五月革命さなかの1968年6月、第18回ベルリン国際映画祭で金熊賞にノミネートされ、上映されている。雑誌『プレミア』が選んだ「もっとも危険な25本の映画」("The 25 Most Dangerous Movies")の1本に選ばれた。2006年にポンピドゥー・センターで行なわれたゴダール展に際しての大回顧上映では、現在版権を管理するゴーモンによるニュープリントで上映された。日本では、ATGが1969年10月25日に公開した後、フランス映画社が2002年4月27日にリヴァイヴァル上映した。邦題の表記は『ウイークエンド』であり、『ウィークエンド』等は誤りである。パリで中流家庭を営むロラン(ジャン・ヤンヌ)とコリーヌ(ミレーユ・ダルク)のデュラン夫妻が、ある土曜日の朝、都会での生活に疲れ、近郊の田園地帯へ向けて、マイカーでウイークエンド旅行に出かけた。同じことを考える人々は多く、夫妻はおそろしい渋滞に巻き込まれる。尋常ではない渋滞の挙げ句、集団ヒステリーが起き、つぎつぎに異常な事件が起きる。事故を起こした自動車と血まみれの死体。親指太郎とエミリー・ブロンテなどのコスプレ騒ぎ。銃撃戦。果てには夫妻は車を事故で失うが、コリーヌは自分の命よりも車よりもエルメスのバッグを失ったことのほうを嘆く。徒歩で田舎の実家に向かい、1週間かけてやっとたどりついた実家で、夫妻は母親を殺し、遺産を手に入れる。パリへ帰る途中、ビートニク・ゲリラFLSOに襲撃され、ロランは逃亡に失敗して殺される。コリーヌは、FLSOの若者たちとともに、夫ロランの人肉を食らう宴に突入する。絶望的なウイークエンド。
出典:wikipedia
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