LINEスタンプ制作代行サービス・LINEスタンプの作り方!

お電話でのお問い合わせ:03-6869-8600

stampfactory大百科事典

隠岐島前神楽

隠岐島前神楽(おきどうぜんかぐら)は、島根県隠岐諸島の島前3島で伝承されている神楽である。島根県の無形民俗文化財。島前3島は西ノ島(西ノ島町)、中ノ島(海士町)、知夫里島(知夫村)から成り、各集落の神社において奉納される。かつては祈雨や病気平癒といった祈祷を目的とする「大注連神楽(おおしめかぐら)」、神社では遷座祭での「湯立大神楽(ゆだてだいかぐら)」と平素の祭礼における「大神楽」、豊漁祈願の際の「浜神楽(はまかぐら)」と、目的や行事の大きさによって類別されていたが、現在では夏祭りでの「大神楽」のみが行われている。毎年行われる西ノ島町美田の焼火神社(7月23日)のものが著名であるが、その他同町浦郷の由良比女神社における海上渡御祭(隔年の7月下旬)、同町船越の高田神社(隔年7月18日)、同町別府の海神社(隔年7月21日)などがあり、特に由良比女神社のものは船上で舞われる点が珍しい。島前3島とともに隠岐諸島を成す島後島に伝承される島後神楽と合わせて「隠岐神楽」と呼ばれていた事もあり、巫女が重要な役割を果たしたり、ほぼ同様の演目を持つなど共通する点も多いが、島後神楽の悠長な囃子に対して、速めで賑やかな囃子であることや、同じ演目でも内容が異なるなどの相異を見せ、現在では「島前神楽」「島後神楽」と別々に呼ばれている。この島前神楽は、(1)巫女による神懸りの形が保存されている、(2)出雲神楽の祖形が遺存すると思われる点があり、古態のままが保存されている、(3)演戯のみでなく神事の要素も保存されている、という事由で、昭和36年(1961年)6月13日に島根県の無形民俗文化財に指定された。隠岐諸島には古来、特定の神社に属さず、祈祷のための神楽を専業とする社家(しゃけ)と呼ばれる神楽師がおり、島前には5家の社家筋が神楽を伝えたが、現在では秋月・石塚の2家のみが残り、この両家に一般人を加えて組織された隠岐島前神楽保存会で伝承しているほか、各地で同好会が結成されて伝承に努めている。神楽社家は神職と神楽師の中間的な形態で、集落の氏神の祭礼神楽や祈雨や漁業における祈祷神楽を掌った隠岐独特の制度である。この社家の起源は詳らかでないが、島前における幣頭(へいとう。社家筋の筆頭)であった秋月家の家伝によると、その先祖は藤原氏に連なる者で、天文年間(16世紀中葉)以前に隠岐に土着、吉田姓を名乗って来たといい、社家は明治までは京都の吉田家から神楽斎行の許状を得ており、そのため吉田神道の行法が組み込まれたと推定される要素も持つ。神楽殿などの常設の施設はなく、演舞に際しては仮設の舞台が設置される。舞台は2間四方の8畳間を基本とするが、その中の方1間(2畳敷分)の範囲で舞う点が特徴である。神楽場の中央上方には天井から「玉蓋(ぎょくがい)」と称す天蓋を吊し、その玉蓋には5色(青、黄、赤、白、紫)の紙垂を垂らすとともに、四方に大幣(おおぬさ)を張り出し、これらを「雲」と称す。また舞場の後方中央に幕を垂らしてそこから演者が出入りし、3方には楽人が座して囃子を担当する。囃子手は上述のように舞場を3方から囲み、正面奥の向かって右から「胴(胴長)」と称する長胴太鼓1人と「太鼓」(締太鼓)3人の計4人が、左右側に「手拍子」と称する銅拍子(手平鉦(てひらがね))を担当する者2人ずつが座す。笛はなく、「胴」が始終謡曲のような「神歌」を歌うのが特徴である。また、演奏は4分の4拍子と4分の3拍子が交互に繰り返されるが、日本の伝統音楽において4分の3拍子というのは珍しく、一方で朝鮮の伝統音楽には多いために朝鮮半島との関係を考える上でも注目される。大きく直面(ひためん)で舞われる「舞い」と、神楽面を着した「能」とに大別される。「舞い」には神楽場を清め神々を招く(神招(かみお)ぎ)「前座の舞」や、巫女による「神子(みこ)神楽」があり、「能」には「式三番の能」と「式外(しきがい/しきげ)の能」の2種がある。「能」は出雲地方の沖合に位置するという地理条件から、いわゆる出雲神話を題材とする出雲神楽の影響が指摘でき、特に演目などには佐陀神能の影響が伺える。また、今でこそ見られないが、「式外の能」の中に葬祭において舞われるものがあった点も特徴で、現在の「八重垣(やえがき)」はそれを改作したものであるという。なお、かつては夜を徹して演じられ、明け方に巫女が「注連行事(しめぎょうじ)」を舞い、神楽の最重要な神懸りによる託宣が行われたが、明治になって神懸りが禁止されたため、神子神楽にかすかに形式を残すのみとなった。「集まり給へ、四方(よも)の神々」と歌う「寄せ楽(よせがく)」で神楽が開始される。直面の儀式舞。祭場を大幣などで清め、神々を招く。必須とされる儀式的な3番の能。最後に神楽場に集まった神々を還す(昇神)「神戻し(かんもどし)」が奏されて神楽を終える。

出典:wikipedia

LINEスタンプ制作に興味がある場合は、
下記よりスタンプファクトリーのホームページをご覧ください。