『スイング・ホテル』(Holiday Inn)は1942年のアメリカ合衆国の映画。ビング・クロスビー、フレッド・アステア主演、アーヴィング・バーリン音楽。1942年に『This Is the Army』としてブロードウェイで再演された1917年の第一次世界大戦時のミュージカル『Yip Yip Yaphank』や、1948年に『イースター・パレード』として完全に再現された1933年のブロードウェイ・レビュー『As Thousands Cheer』に使われた「Oh How I Hate to Get Up in the Morning,」という言葉を用いるなどした12曲の新曲が書き下ろされた。この映画からのオリジナル曲の1つに「ホワイト・クリスマス」がある。1940年5月、アーヴィング・バーリンは祝日だけにオープンするホテルについての彼のアイデアに基づくミュージカル映画の歌を書くためにパラマウント・ピクチャーズと独占契約。ビング・クロスビー、フレッド・アステア主演、マージョリー・レイノルズ、ヴァージニア・デール出演。マーク・サンドリッチプロデュース、監督で1941年11月から1942年2月まで撮影。1942年8月、ニューヨークのパラマウント・シアターで公開。アメリカとイギリスで成功し、当時のミュージカル映画の中で最高の興行収入となる。劇中歌『Be Careful, It's My Heart』がヒットすると思われていたが、実際は『ホワイト・クリスマス』がヒットし1942年10月から11週間首位を守る。他のバーリンの歌で『Happy Holidays』はオープニング・クレジットなどでも使われる。「ホワイト・クリスマス」はバーリンが1935年の映画『トップ・ハット』の撮影中に考案。アステアとジンジャー・ロジャースのコンビにと、アステアと映画監督のマーク・サンドリッチにメロディーを鼻歌で聞かせた。アステアはその曲が気に入ったがサンドリッチはそうではなかった。パラマウントでのバーリンの任務は1年間の主なホリデーについての歌を書くこと。彼はクリスマスについて歌を書くことが最も挑戦的であると考えた。1941年、初めてのリハーサルでバーリンが「ホワイト・クリスマス」を演奏するのを聞いた時、クロスビーはこの曲の可能性を十分に認識しなかった。クロスビーは「この曲は何も問題ないね、アーヴィング」と言っただけだった。ジム・ハーディ(ビング・クロスビー)、テッド・ハノーバー(フレッド・アステア)とライラ・ディクソン(ヴァージニア・デール)は、マンハッタンのショーに主演。12月24日クリスマス・イヴに、ジムはテッドにショービジネスに対する彼の幻滅、コネティカットの田舎で農場を運営する決意、そしてショーの長年のパートナーであるライラと結婚する予定であると打ち明ける。しかしライラはショー・ビジネスを諦めきれず、テッドと恋に落ちて、テッドのダンス・パートナーとして残ることになる。悲嘆に暮れたジムはライラと別れ、1人農場へと旅立つ。のちの12月24日クリスマス・イヴにジムはニューヨークに戻る。農場生活は難しいことに気付き、精神安定のため療養所で過ごすことを話す。その間、ジムは農場の新しい用途を考え出す。彼はそれをホリデイにのみ開く「ホリデイ・イン」というエンターテイメント会場に変えることにする。テッドと彼のエージェントであるダニー・リード(ウォルター・エイベル)はその計画をあざ笑うが、同時に彼の成功を祈る。ダニーは空港へ向かい、テッドがライラに花を贈る予約をするため空港の花屋に立ち寄ると、彼がタレント・エージェントだとわかった従業員のリンダ・メーソン(マージョリー・レイノルズ)に声をかけられ、ショー・ビジネスでのチャンスを求められる。彼は彼女をホリデイ・インに行くよう仕向け、その夜テッドのクラブへ招待する。彼女はジムも座っている特別席につく。ジムは大きなクラブを持ちテッドとライラのような役者を使うと偽り、リンダは有名人でテッドの友人であるふりをする。2人はテッドとライラのショーを見て、テッドとライラがジムとリンダのテーブルに来るとリンダは逃亡。12月25日クリスマスの朝、リンダはホリデイ・インに到着。ジムに会い、お互い彼らが前の晩別の人格を演じていたことを理解。ジムは大晦日の会場を準備。彼らはすぐに惹かれあい、ジムはリンダに新曲『ホワイト・クリスマス』を歌い、ホリデイ・インはオープンすることになる。12月31日大晦日、ホリデイ・インはオープンし満員の大盛況。ニューヨークではテッドはライラが彼を捨ててテキサスの大富豪と駆け落ちしたことを知る。テッドは大量に酒を飲み、ジムと話すためにホリデイ・インに向かう。酔っ払ったテッドは夜12時ちょうどに到着。ダンス・フロアを横切りあてもなくぶらついているとテッドとリンダは出会う。リンダはクリスマス・イブからテッドを覚えていた。テッドは酔っ払っているにも関わらずリンダとダンスをし喝采を得る。ダンスが終わる頃ダニーが到着。ダニーはテッドが新しいパートナーを見つけたことに喜ぶ。しかしダンス終了後気絶したテッドは翌朝ほとんど覚えておらず、リンダの正体を知らない。テッドがリンダを連れ去ることを恐れ、ジムはリンダを隠す。2月12日リンカーン生誕記念日、テッドとダニーはリンダを捜すために再来。ジムはそれを知り、リンダが見つからないようにリンダを含むパフォーマーに黒人に変装させ『エイブラハム』を上演することを決意。リンダに黒人に変装する化粧をしている間、ジムは彼女にずっとそばにいてくれるか、ここでのホリデイだけの公演でも充分かどうか尋ねる。リンダはプロポーズとしてこれを受け取る。計画はうまくいき、テッドとダニーはリンダに会えない。しかし諦めきれずバレンタイン・デーに再来することとなる。2月14日バレンタイン・デーのリハーサルで、ジムはリンダにプレゼントと新曲『Be Careful, It's My Heart』を贈る。彼が彼女に歌を歌うと、背後で彼女は1人で踊り始める。テッドが入ってきてリハーサルをしているリンダを見つけ、彼女と即興のロマンチックなダンスを始める。この時リンダこそが大晦日に会った女性だとを確信し、テッドはジムに次のホリデイにテッドとリンダが踊る曲を作曲するよう頼む。ジムは了承せざるを得なかった。2月22日ワシントン生誕記念日は、凝った18世紀の衣装でテッドとリンダを主演させる。しかし、テッドとリンダがキスしようとすると、ジムはメヌエットからジャズに曲を変えダンスを妨害しようとする。その後テッドはリンダに新しいダンスパートナーとなるよう頼む。リンダは断り、宿に滞在しジムと結婚する約束をしたことを話す。テッドがジムにリンダとの結婚の話をするとジムは驚いたことで、テッドはリンダを諦めないことにし、ダニーにそう話す。4月5日復活祭で、ジムとリンダが馬車で教会から家に移動中、ジムはリンダに愛を囁き続ける。彼らがホリデイ・インに着くとテッドがポーチに座って待っている。テッドはショーに出演できるかジムに尋ね、「君たちがここで手に入れた真の幸せがほしい」と主張。リンダは歓迎するがジムは疑わしく思う。7月4日独立記念日、これらの疑いはテッドが受けたオファーについてテッドとダニーが話しているのをジムが耳にし確信。ハリウッドの関係者はテッドとリンダをスカウトしに夜のショーを観劇するという。ジムは必死になり雇い人ガス(アーヴィング・ベーコン)を買収しリンダがホリデイ・インに来ないよう仕向ける。ガスはリンダを乗せたホリデイ・インの車を増水した川へ乗り入れ彼女を行かせないようにする。リンダがホリデイ・インに戻ろうとすると、大富豪の借金問題から逃げて偶然通りかかったライラに救出される。ライラはウェイトレスのふりをしたリンダにスカウトとライラがテッドのパートナーとして出演することを話す。恐らくジムが手配したものとリンダは思う。リンダは先程と同じ川にライラの車を乗り入れさせる。ホリデイ・インではテッドがソロでダンスを踊らざるを得なかった。リンダがホリデイ・インに辿り着くと、彼女はテッドが即興のソロ・ダンスを成功させたことを知る。リンダがどんな決断を下すか信じなかったジムに怒り、オファーを受けてハリウッドに旅立つ。プロデューサーのホリデイ・インについての映画を製作したいというオファーにジムはしぶしぶ同意。11月27日感謝祭、ジムはひどく落胆しホリデイ・インは閉館。彼の家政婦メイミー(ルイーズ・ビーヴァース)が準備した七面鳥のディナーにジムはなんとか口をつける。ジムは彼の新しい感謝祭の歌のレコードをハリウッドに送る準備をするが、その前にそのレコードを聴きながらそのポジティブな歌詞に激しい否定的な合いの手を入れる。メイミーは失礼を承知でジムを叱り、リンダにジムの本当の気持ちを話し、テッドからリンダを取り戻すためにカリフォルニアへ旅立つように焚き付ける。12月24日クリスマス・イブ、彼がスタジオに到着するとテッドは映画の最後のシーンの撮影の後にリンダと結婚する準備をしている。ジムは彼の楽屋でテッドに立ち向かい、彼を閉じ込める。ホリデイ・インを再現した映画のリンダのシーンの撮影前、ジムは監督とセットを歩き回り、セットの再現が正確であると話す。ジムはセットのピアノの上に彼のパイプを残し、近くで隠れる。撮影時リンダはその部屋に入ってピアノの前に座り『ホワイト・クリスマス』を歌う。ジムのパイプに気付いて驚き彼女は動揺するその時ジムの声が彼女の歌声に加わり歌が続く。彼が姿を現し彼女は彼に駆け寄り、監督は「カット」と叫ぶ。テッドとダニーが気付いた時にはもう遅かった。12月31日大晦日、映画は、ホリデイ・インでの祝賀会で終了。ジムとリンダは共に過ごし、ホリデイ・インを経営していく。テッドはライラと再会し、再びパートナーとなる。
出典:wikipedia
LINEスタンプ制作に興味がある場合は、
下記よりスタンプファクトリーのホームページをご覧ください。