クトゥルフ(Cthulhu)は、クトゥルフ神話などに登場する架空の神性、あるいは宇宙生物。日本語ではクトゥルー、ク・リトル・リトル、クルウルウ、クスルー、トゥールー、チューリュー、九頭龍など様々な表記があるが、本項では日本で一般的な表記のひとつである「クトゥルフ」を用いる。なお、この発音は宇野利泰の表記による。また、後にこのタイトルを使用したケイオシアム社のTRPGが翻訳され輸入された際、そのまま本表記が用いられた。本来、人間には発音不能な呼称を便宜的に表記したものであるため、英語でもCathulu, Kutulu, Q'thulu, Ktulu, Cthulu, Kthulhut, Kulhu, Thu Thu, Tuluなどと複数の綴りが存在する。S. T. Joshiは、ラヴクラフトは「Khlûl'hloo(クルールー)」もしくは「Kathooloo(カトゥルー)」という音を「Cthulhu」と書き写したと述べている。ラヴクラフト自身は「Cthulhu」の発音について、「舌の先をぴったり口蓋に押しつけて、不完全な二つの音節、Cthu-lhuを唸るように、吼えるように、咳きこむように発音する」と記述している。これをカタカナで表現すると「クルールー」になる。一方、ラヴクラフトから遺著管理者に指名されたロバート・H・バーロウは「ラヴクラフトはCthulhuを"Koot-u-lew"と発音していた」と証言しており、オーガスト・ダーレスもこれを支持した。「クトゥルー」という表記はバーロウの説に由来する。これらを踏まえた上で翻訳家の大瀧啓裕はラヴクラフトが作り出した神話作品内(特に東京創元社刊行のラヴクラフト全集の大瀧啓裕翻訳分)では「クルウルウ」と表記し、オーガスト・ダーレスが作り上げた神話体系は「クトゥルー」と表記している。クトゥルフの登場する神話作品は数多いが、初出はハワード・フィリップス・ラヴクラフトの小説『クトゥルフの呼び声』(The Call of Cthulhu、1926年)である。オーガスト・ダーレスの体系付けたクトゥルフ神話においては旧支配者の一柱で、「水」を象徴している。「風」の象徴であるハスター(一説にはクトゥルフの兄弟とも言われる)とは対立するものとされた。一般には、タコに似た頭部、イカのような触腕を無数に生やした顔、巨大な鉤爪のある手足、ぬらぬらした鱗に覆われた山のように大きなゴム状の身体、背にはコウモリのような細い翼を持った姿をしているとされる。海底に沈んだ古代の石造都市ルルイエ(ル・リエー)に封印されている(周囲に島の全く無い海域)。この「幾何学的に狂った角度と、暗緑色の巨石で構築された都市」は、星辰が適切な位置に近づいたごくわずかの期間や地殻変動によって、海面に浮上することがある。ルルイエ(とそこに眠るクトゥルフ)の浮上する時期には、クトゥルフの夢がテレパシーによって外界へ漏れ、ある種の精神的なショックを世界的に及ぼすことが知られている。但しいつも夢を見ている訳ではないらしく、ルルイエに紛れ込んでクトゥルーの顔の前でタップダンスを踊った男は、テレパシーによる精神的ショックを受けていない。なお、ルルイエ(R'lyeh)は、ニュージーランドと南米大陸と南極大陸の中間付近、南緯47度9分、西経126度43分に沈んでいる。1925年(大正14年)2月28日に海底火山の活動に伴ってルルイエが浮上した際には、子供や芸術家など感受性の強いものの間に、同時多発的な激しい悪夢、精神異常、自殺の頻出などが見られたとされている(『クトゥルフの呼び声』より)。南太平洋のポナペ諸島や、アメリカ合衆国マサチューセッツ州の港町インスマス(Innsmouth)、ペルー山岳地帯の深部などがクトゥルフ崇拝の拠点となっており、その祭祀については、ミスカトニック大学図書館に所蔵されているラバン・シュリュズベリイ博士による学術論文『ネクロノミコンにおけるクトゥルフ』(Cthulhu in the Necronomicon、1915)が詳しい。過去においては、ムー大陸で崇拝されていた。このうち『クトゥルフの呼び声』で姿を見せた信者たちは、その後も彼等の神の復活のために暗躍を続け、ジョン・レイモンド・ルグラース及びアントン・ザーナク博士等と幾度も戦い、最終的にはヒマラヤ山中で壊滅している。旧支配者たちを祭る司祭の役割を果たしていたという記述もある。なお、水神と解釈されることがあるが、ラヴクラフトによる元来の設定では、自らの墓所を含むルルイエが水没したために活動を制限されているのであり、水棲種族深きものどもから信奉されている描写こそあれ、水や水棲の者を統べるといった要素は見られない。クトゥルフ自身の持つテレパシー能力も、大量の海水によってほとんどが遮られている。また『ダニッチの怪』で語られているところでは旧支配者ですらなく、あくまで旧支配者の匂いを感知することすらできない存在に過ぎないといい、『狂気の山脈にて』では、クトゥルフの一族は同じく宇宙から飛来してきた古のものやイースの大いなる種族らと、当時の地球の覇権をめぐって争っていたという。眷属には、「右腕」のムナガラー、“父なる”ダゴン、“母なる”ハイドラ、水棲種族「深きものども」(deep ones)などがいる。ゾスの星から飛来した時に同行したイダー=ヤアーとの間に生まれたゾス三神と呼ばれる三柱の息子ガタノトーア、イソグサ、ゾス=オムモグがいる他、クティーラという娘がいる。また、二番目の妻スクタイ(Sk'tai)はクトゥルフ自身に依って殺されており、三番目の妻はクトゥルフの姉妹であるカソグサであるとオーベッド・マーシュの子孫の一部に伝え続けられている。クトゥルヒと呼ばれる、クトゥルフと共に地球に来訪した落とし子達がいる。タコに良く似た落とし子達は、本物のタコ同様に煮えたオリーブオイルで調理が可能。
出典:wikipedia
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