バーコードバトラー(Barcode Battler)は、1991年にエポック社から発売された電子ゲーム機。または、そのシリーズ。本体に備わったスリットにバーコードの付いたカードを読みとらせ、その数値情報からキャラクターやアイテムのデータを生成し、1vs1(バーコードバトラーII C0では最大4人)で遊ぶゲーム。専用のカードが同梱されてはいるが、一般商品などについているバーコードを使ってオリジナルキャラクターを作ることができるというのが肝である。読ませるバーコードによって能力が異なるため、ユーザーはより“強いバーコード”を探す楽しみがあった。初期型である白色のバーコードバトラーの他、システムを一新した黒色のバーコードバトラーII(-ツー)がある。IIおよび後述のバーコードイレブンには通信用の端子が存在し、専用の拡張機器であるバーコードバトラーII C0(-ツーダブルシーゼロ)およびバーコードバトラーII C2(-ツーダブルシーツー)や、後述のテレビゲーム機と接続することが出来る。2005年8月にはiアプリとして復刻した(開発はエクシング)。自作のカードを作る場合は商品のバーコードを切り取り(バーコードを直接扱うよりは、コントラストや反射などの面から一度コピーした上での利用が推奨された)、カード状のものに貼り付ける(専用の「ホワイトカード」が発売されていた)。基本的にはJANコード(日本国内でのバーコード。当時は先頭が49に限られていたためユーザー間では「49バーコード」と呼ばれた)をターゲットにしているが、8桁または13桁のWorld Product Codeに属していれば海外のバーコード(UPCやEANなど)やISBNでも読み取ることができた。ゲーム画面は最低限の文字の他は全て7セグメントのデジタル英数字のみで構成され、キャラクターの姿や舞台設定などはカードのイラストや漫画版などで補われる。同時期の他のコンピュータゲームと比較しても非常に単純であるが、それだけプレイヤーにとって想像の余地が大きい。子供達の間に熱狂的に迎えられ、小学館の『月刊コロコロコミック』に「バーコードファイター」や学習雑誌の小学1 - 3年生にバーコードバトラーを題材とした作品が連載されるに及び、全国の玩具店では対戦のイベントが行われた。イベントでは限定カードが配布されバーコードバトラー本体には付属されていなかったチャーハン帝、チャーシューファンやデンターラ等が配布された。(後にチャーシューファンとデンターラは小学館の雑誌で騎士フラッペのカードと一緒に再配布された。)また、エポック社から定期的にバーコードバトラー新聞を購入することもできた。しかし、悪意ある大人が“強いバーコード”を生成し、無知な子供に販売する、店の商品からバーコードのみが切り取られるなどの問題も発生した。また、攻略本によっては複数のバーコードを継ぎ合わせたり、さらにパソコンソフトを使うことで思い通りのバーコードを作る方法を紹介していた。ゲームモード選択後、カードを本体にスライドさせることでデータを読み取らせ、液晶に生命力(HP)、攻撃力(ST)、守備力(DF)などのデータを持つキャラクターを表示させる。対戦モードの場合、二人がそれぞれ持ち寄ったバーコードを読み取らせた後、ランダムあるいは潜在能力(液晶に表示されない隠しパラメータ)により先攻・後攻が決められる。その後、戦闘が開始される。ゲーム自体は非常にシンプルであり、プレイヤーの操作はゲームモードを選択すること、バーコードを読み込ませることと、交互に訪れる各自のターンに「攻撃」か「回復」を選択することのみである(バーコードバトラーII以降は魔法の使用も可能となった)。キャラクタとキャラクタを「合体」させることができるというシステムがある。合体には相性もあり、その良し悪しによって数値以上の効果が出たり、見かけ倒しに終わることもあった。攻撃の際液晶の表示や攻撃音に合わせて攻撃(BATTLE)ボタンをタイミングよく押すことで攻撃力が増す裏技も存在した。これはもともと初期製品には無く、その普及過程で生じた都市伝説だったが、IIで正式に実装された。バーコードの数字によりパラメータが決まる。キャラクターの場合は目に見える生命力(HP)、攻撃力(ST)、守備力(DF)の他に、特殊能力(第4能力)が存在する。これには規則性があるため、たとえば店頭で商品のバーコードを見ただけで「生命力、攻撃力、守備力いくつ」とそのキャラのステータスのみならず、特殊能力までも読み取る者も珍しくなかった。特に初代バーコードバトラーは比較的単純だったためデータを読むことは簡単だった。バトラーIではJANコード(先頭が49のバーコード)はキャラクターしか存在せず、アイテムは付属のカードかJANコード以外のバーコードでしか存在しなかったが、IIおよびIIについては、JANコードの約半数がアイテムとなり、JANコードの最後の桁が0 - 4だとキャラクター、5 - 9はアイテムという設定となった。後述のコンピュータ戦専用であるボス探索や薬草補充という特殊なアイテムも存在し、これらは専用カードにのみ存在して一般商品のバーコードからは出現しないとされる。「回復」はバトラーIでは回数の制限が無かったが、IIでは薬草(回復アイテム)を所持している場合のみ回復できる(IIの魔法使い、IIの魔法使いおよび僧侶は魔法でも回復可能)。IIおよびIIでは初期状態で5個持っている薬草を3個まで同時に使うこともできる。(ただし、公式大会ではバトラーI、IIおよびIIいずれについても薬草および魔法の使用による回復は禁止となっていた。)特殊能力は戦闘開始時にパラメータを変化させるといった目に見えるものの他にも、画面では確認できない先攻が取りやすくなるものや、命中率100%化、会心の一撃が出やすくなるもの、相手から受けるダメージを軽減するものなどがある。II以降では相手の能力値を減少させるような新特殊能力も追加された。バーコードイレブンにおいても、バトラーI - IIと同様にバーコードの数字によりキャラの能力値が決定される。特殊能力も存在した。(必殺シュートが打てたり、移動速度が能力値以上に早くなる等)この他、画面に「B3モード」なる表示も存在しており、攻略本でもその存在に触れられてはいるが、実際は選択することができず、どのようなモードであるのかも謎となっている。通常はCC・C0の2モードしか選択できないが、同じIIC0をもう一台接続することで、さらに3つのモードが追加される。バトラーI・IIのストーリーモード、およびカードソフト「正伝」シリーズは、同一の世界を舞台とした連続ものストーリーとなっている。Iは「バーコード星雲」という所にある「コンビニエンス星」という惑星が舞台。IIは星雲内にある5つの惑星―コンビニエンス星、メトロマーケット星、老孫星(ろうそんせい)、サンマート星、聖ユウ星(せいゆうせい)全てが舞台となる。登場キャラクターの大半は二頭身のロボットの様な姿をしており、設定なども明らかに機械であるかのような記述がなされることが多い(エネルギー源が電池であるなど)が、年をとったり子孫を残したりもする。またIIからは人間に近い姿をしたキャラ(主に女性キャラ。皆耳が尖っている)も多く登場するようになった。しかしいずれのキャラクターも、人間とも機械生命体とも単なるロボットとも明言されていない(IIの人間型敵キャラクター「グリーンチャーミング」のみ、サイボーグだと明言されている)。星雲の住民達は、そのモチーフとなった商品によって、火焔・雑貨・洗剤・食品・華麗(カレー)・めん・スナック・ジュース・ドリンク・酒乱(酒・つまみ類)の10部族のどれかに属している。星雲の歴史は、過去から順に「スーパー紀」「マーケット紀」「コンビニ紀」「コンビニ大戦紀」という4つの時代からなっている。Iの主人公の1人であるラーメン大帝はマーケット紀では少年であり、コンビニ紀では老人になっていることから、Iの舞台であるコンビニ暦20XX年とはこの二つの時代の間と思われる。バーコード星雲・コンビニエンス星。雑貨王国、食品王国、冷蔵王国などが存在するこの惑星の住民達は、マスターコンピューター「マザー」によってバーコードで管理され、平和な日々を送っていた。しかしコンビニ暦20XX年、冷蔵王国の王「チューハイカーン」が突如反乱を起こしマザーを占拠、住民達を次々に洗脳し始めた。洗脳されて悪の手下となった人々によって、恐怖の「ブラックワールド」と化したコンビニエンス星。しかし、辛くも洗脳を逃れた3人の戦士がいた。彼らはチューハイカーンから故郷を救うべく、決死の戦いを挑む。その戦いから10年(?)後。チューハイカーンは倒れ、平和を取り戻したコンビニエンス星。しかし、倒されたチューハイカーンは偽者だった。隣のメトロマーケット星へと逃げ延びていた本物のチューハイカーンは、倒された親衛隊達を妖術で蘇らせ、再び侵略を開始する。3人の戦士達は平和に浸りきり、かつてのパワーを失っていたが、ラーメン大帝が開発していた新兵器を身に付け、新たな戦いに挑む。本物のチューハイカーンが倒れた数日後、コンビニエンス星に住む10部族の族長達が次々に姿を消した。やがて宇宙から謎の巨大宇宙船が飛来、その中から行方不明となっていた族長達が現れた。彼等は何者かに洗脳され「魔強軍団ゴッドマーズ」を名乗り、母星に攻撃を開始する。3人の戦士達は、宇宙船から脱出してきた謎の戦士「肉マン皇帝」の口から、衝撃の真相を知ることとなる…。肉マン皇帝を仲間に加えた戦士達は魔強軍団に勝利、そのボスの口から宇宙船に侵入するためのパスコードを聞き出し、ついに船内に突入する。そこには4体のゴッドと、ゴッドを守る「超最強護衛隊」が待ち構えていた。死闘を繰り広げる戦士たちの前に、突然姿を現すコンビニエンス星のマスターコンピューター・マザー。そしてゴッドとの最終決戦が始まる…。なおこのIの戦いは、漫画「バトラー英雄伝説」では「第一次コンビニウォーズ」と呼ばれていた。ラーメン大帝らによってゴッドは倒され、バーコード星雲に平和が訪れた。それから時は流れ、今ではタイムマシンが実用化され、タイムトラベルが可能な時代となっていた。時間旅行者による歴史への悪影響を防ぐため、4つの時代は歴史を固定する力を持つ宝石「レジスタストーン」で作られた鍵によって管理されていた。しかしゴッドは悪魔的天才科学者「リサイクル博士」の手によって復活。ゴッドと博士は鍵を強奪し、歴史を自分達の支配するものへと書き換えるべく過去へとタイムスリップしていった。各時代の住人達は次々に洗脳され悪の手下と化し、バーコード星雲はゴッドの支配するブラック星雲へと変貌しようとしていた。マスターコンピュータ「マザー」によって星雲全土から呼び集められた6人の戦士たちは、ゴッドらの魔の手から星雲を救うため、予備のレジスタストーンをタイムマシンに装着、彼らを追って過去へと向かった。ゴッドを倒した戦士達は、コンビニ暦20XX年においてリサイクル博士を追い詰め、彼の率いる「モンスター軍団」に勝利、元の時代へと帰還した。しかし戻ってきた彼らが見たものは、異次元からの侵略者「ダークバーコード星人」によって征服された星雲だった。博士がレジスタストーンの禁断のパワーを使いすぎた結果、彼らをこちらの世界へと招いてしまったのだ。バーコード星雲の存続を賭け、戦士達の新たな死闘が始まった。ダークバーコード星人に勝利した戦士たち。だが、リサイクル博士は再び逃亡してしまう。宇宙へと追撃に出た戦士たちが見たものは、バーコード星雲へと突き進む巨大彗星の姿だった。このままでは星雲は消滅してしまう…。バトラーII専用カードソフトとして1992年夏に各780円で発売されたシリーズで、全3巻(各カード31枚セット)。同じカードソフトの「正伝」シリーズより先に世に出た。本体付属カードのストーリーとは異なる世界を舞台としている。主人公達は正伝とは「同名の別人」という扱い。敵キャラクターは、ボスキャラ以外は本体のC1モードの敵キャラからの流用で、一部名前が変更されている者もいる。物語の舞台は、「平和を司る守護神レジータによってバーコードで管理される世界」とされており、特に世界名は設定されていない。コンビニ国・サンマート国・聖ユウ国という3つの国の存在が確認されている。なお外伝1・2のカードは、後にそれぞれホワイトカードを加えた上で11枚ずつ分割されて、コンビニエンスストアなどで販売された。太古の昔、守護神レジータによってバーコードで管理される世界があった。人々は平和に暮らしていたが、ある時「コンビニ国」で、黒魔術師の王パノラマンダーが反乱を起こした。パノラマンダーはレジータに死睡の魔法をかけて深い眠りにつかせ、3つの「魔封の秘宝」を強奪したのだ。彼は「大重神コピーダ」を復活させ、その力を利用して世界を支配するつもりだ。「サンマート国」の王・ファラオは、世界各地から6人の勇者を呼び集め、パノラマンダー打倒を命じた。かくして勇者達とパノラマンダー一味との戦いの火蓋は切られた。1992年7月 - 9月上旬までの2ヶ月半に小田急電鉄のスタンプラリーとして実施。当時69駅のスタンプを集め、カード収集要素に加え限定カードソフトが作れるというのが売りで全部のカードを収集し終えるとプリペイドカードがもらえた。カードソフトはバーコードバトラー・バーコードバトラーⅡ両用で一般販売されていない。カードデザインは鉄道に関する道具や小田急の車両・駅名のモジりである。ダークワールドに捕らわれたオダクイーンを救出するためにステーション戦士や魔法使いを集めて悪の帝王を討伐し、正義を取り戻すのが目的。西暦1992年夏。愛と平和の守護神であるオダQueenが、悪の帝王ダークスターによって捕らわれの身となり、世界は嘘・偽善・恐怖が支配するブラックワールドに…。オダQueenを救い出し、再び世界に平和を取り戻すには、キミの勇気が最後の望み。小田急全線(小田原線・江ノ島線・多摩線)69駅にいるステーション戦士や魔法使いと力を合わせ、悪の帝王ダークスターを倒せ!IIおよびイレブンは出力端子を使うことでテレビゲーム機に接続することができる。その場合、本機は周辺機器として扱われ、読み込ませたデータをゲームに反映させることができる。バーコードバトラーと同様の遊び方を有したコンピューターゲームは他社からも発売された。単独で遊べる製品の他に、ビデオゲーム機に接続して対応ソフトウェア用の周辺機器として使用する製品があった。いずれもエポック社のバーコードバトラーとは無関係である。ここでは、バーコード以外の同様の遊び方をするゲームおよび玩具について解説する。
出典:wikipedia
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