QYシリーズ(キューワイ・シリーズ)とは、1990年(平成2年)にヤマハから発売されたQY10をはじめとする音源内蔵型シーケンサー専用機(ハードシーケンサー)の型番・商品名である。25年間に渡って商品展開された。「QY」の名称の由来は「Q」が「Sequencer」の「Q」、「Y」は前身であるヤマハのシーケンサーシリーズが「QX」だったことから(「X」の次だから「Y」。「YAMAHA」の頭文字というのは俗説。またQXシリーズ発売当時のシンセサイザーがDXシリーズであり、SYシリーズに移行したため、それに合わせてXからYにしたという説もある)。同シリーズには通常含まれないが、派生モデルとして作成された経緯を持っているため、便宜上QR10も合わせて紹介する。QYシリーズの特徴は、持ち運びが自由であることと、スタイルシーケンサーの機能にある。スタイルシーケンサーとは、当時からヤマハが自社製のエレクトーンやポータトーンに採用していたABC(オートベースコード)機能とシーケンス機能を融合したもので、プリセットされたスタイル(例えばラテン、ジャズ、ロックなど)とその中に用意されたパターン(通常の演奏、フィルインなど)を組み合わせ、あとはコードネームを指定するだけで容易に伴奏部分を作成できる機能のことをいう(パート数はQY22までは4パートであったが、QY70よりデスクトップ型と同等の8パートとなっている)。従来のシーケンサーであれば外部接続が必要とされていたMIDI音源(AWM音源)を内蔵し、消しゴムサイズのミニ鍵盤を持ち、DTM初心者でも1台で伴奏作成・作曲・アレンジをすることができる。第1弾のQY10からQY100まではハンディータイプで、単3乾電池による稼動が可能である。また、QY10以降数年に渡りVHSビデオテープサイズにこだわって設計されていたが、仕様の都合上QY70・QY100で若干サイズアップしている。デスクトップ型のQY300、QY700はすでにDTMがPCのソフトシーケンサーに移行している中、あえてプロユース志向のQYとして発売され、以前のQX3などの後継機種となった。その後ヤマハは'90年代末からの景気低迷のためか、またはPCベースのデジタルオーディオワークステーション(DAW)に移行したためか、名実ともにQY700を「ハイエンドモデル」に位置付けし、それ以降QYファンに上位機種を熱望されながらもデスクトップ型QYは発売していない。また、この機種のシーケンサー部分はQS300(QS300=QY300 プログラムコンパチブル)やヤマハ・EOSシリーズ(B900=QY300 B2000=QY700 プログラムコンパチブル)にも応用され、ヤマハのシーケンサーソフトXG Worksにもその影響が見られる。また、ラックを除くシンセサイザーのMOTIF~MOTIF ESには、内蔵シーケンサーとしてQY700の機能とQY300の表示能力が流用されている。
出典:wikipedia
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