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クラマス郡 (オレゴン州)

クラマス郡()は、アメリカ合衆国オレゴン州にある郡の一つ。郡名は、白人の探検隊が初めて訪れたときに、この地で生活を営んでいた先住民族「クラマス族」に因む。2000年の時点における人口は63,775人だった。郡庁所在地はクラマスフォールズである。郡名の由来にもなった先住民族のクラマス族は、白人が入植する1万年前からこの土地に住んでいた。1846年にアップルゲート街道を辿って入植者たちがやって来ると、異なる二文化の間で衝突が生まれ、1872年のモードック戦争につながった。立法議会は1882年10月17日、レイク郡の西部を分離して、クラマス郡を設置した。郡庁はリンクビル(後のクラマスフォールズ)に置かれた。1864年10月14日、クラマス族との条約が締結し「クラマス保留地」が設立した。その後の40年間で複数回、モードック族がクラマス保留地に住居を構えることがあった。保留地内には広大な森林地帯が広がっていたことから、クラマス族は富を築き、1954年にアメリカ合衆国政府によりクラマス保留地が解体されるまで繁栄が続いた。この解体でクラマス族は買収金を受け取ったが、この多くは浪費や窃盗、詐欺などにより失われ、貧困の増大や部族のアイデンティティの喪失に繋がった。エジソン・チロキン(1924-2003)に代表されるクラマス族の一部の人々は、買収金を受け取ることを拒んだ。その代わりに、彼らが主張したものはかつて彼らが生活を営んでいた、スプレイグ川流域に広がるクラマス族父祖の地であった。1980年12月5日、チロキン法が成立し、彼が望んだ土地の所有権が認められた。アメリカ合衆国国勢調査局によると、郡の総面積は6,136 miで、その内5,944 mi(15,892 km)が陸地、192 mi(496 km、水面率3.12%)が水面である。歴史的にクラマス郡の経済は材木業と農業を基礎としていた。今日では現地経済における自然資源産業の重要性は小さいものになったが、地域の政治やアイデンティティ、景観などにその名残を垣間見ることができる。ヨーロッパ系アメリカ人の共同体は、鉄道が敷設されて連邦が開拓促進事業に乗り出した1900年代初頭になると急激な成長を遂げた。クラマス灌漑事業により331 km(128 mi)の面積をもつロウアー・クラマス湖とトゥール湖から水が抜かれると、湖底や湿地帯だった土地が灌漑農地へと生まれ変わった。スカイ・レイクス医療センターはこの地域最大の雇用人口を構える組織である。それに続いて、クラマス郡公立学区、ドア・窓メーカー「ジェルド・ウェン」が多くの従業員数を構える。地理的にカリフォルニア州に近いことから、現在は住宅建設が盛んに行われて居り、南部に定年を迎えた人々が多く集まっている。また、ハイキング、狩猟、鱒釣り、クレイターレイク国立公園などの屋外レクリエーションも地域経済に寄与している。6つの国立野生生物保護区の集合体(クラマス盆地国立野生生物保護区群)は、季節になると水鳥が多く集まる北米有数のスポットになる。野鳥観察に適した地域として世界的に有名である。自然の地熱による温泉があり、多くの住宅や企業、オレゴン工科大学キャンパスのエネルギー源として用いられている。このエネルギー源がどの程度のポテンシャルを持っているのかについては現在も調査が続いている。以下は2000年の国勢調査による人口統計データである。人種別人口構成祖先構成第一言語年齢別人口構成世帯と家族(対世帯数)収入と家計クラマス郡は、オレゴン州下院では共和党のビル・ガラードとジョージ・ギルマンが代表を務め、オレゴン州上院では共和党のダッグ・ウィトセットが代表を務めている。連邦レベルでは共和党のグレッグ・ウォルデンがアメリカ合衆国下院におけるクラマス郡の代表を務めている。クラマス郡は長年に渡って共和党が優勢である。クラマス郡で民主党が共和党を最後に上回ったのは1964年アメリカ合衆国大統領選挙で、この時にはリンドン・ジョンソンがバリー・ゴールドウォーターに3ポイント差で優位に立った。

出典:wikipedia

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