海老沼 匡(えびぬま まさし、1990年2月15日 - )は、日本の柔道家(66kg級)。栃木県小山市出身。血液型はO型。組み手は左組み。段位は五段。得意技は背負投。パーク24所属。ロンドンオリンピックの柔道66キロ級銅メダリスト。柔道は5歳の時に兄二人の影響で、後に60kg級世界チャンピオンの高藤直寿も所属することになる野木町柔道クラブで始めた。講道学舎出身。長兄に個人インカレを制覇した海老沼聖(現パーク24)、次兄に流通経済大学所属の海老沼毅がいる。中学からは上京して講道学舎に所属することになった。弦巻中学3年の全国中学校柔道大会66kg級で優勝した。世田谷学園高校2年の時にはアジアジュニアで優勝した。なお、この大会で知り合ったことがきっかけで東北高校3年の阿部香菜と交際するようになり、後に結婚した。3年の時にはジュニア体重別の73kg級で3位となった。2008年に明治大学へ進学すると66kg級に階級を戻した。1年の時にはジュニア体重別で2位になると、世界ジュニアでは3位となった。嘉納杯でも3位に入った。2年の時にはユニバーシアードと講道館杯で優勝すると、グランプリ・アブダビではIJFワールド柔道ツアー初優勝を飾った。続くグランドスラム・東京2009でも優勝を成し遂げた。しかしワールドマスターズ2010では5位だった。3年の時は体重別で優勝するも、東京で開催された世界選手権では3回戦でブラジルのレアンドロ・クーニャに肩車で敗れた。4年の時には体重別で2連覇を果たすと、パリで開催された世界選手権では決勝で前年敗れたクーニャに内股で一本勝ちして優勝を飾った。2012年4月には講道学舎の先輩である吉田秀彦が柔道部監督を務めるパーク24に就職した。5月の体重別では決勝でロンドンオリンピック代表争いを演じてきた2010年の世界チャンピオンである筑波大学の森下純平を支釣込足で破って大会3連覇を飾り、オリンピック代表に選出された。2012年7月のロンドンオリンピックでは、準々決勝で韓国の曺準好と対戦すると反則技である立ち姿勢から一挙に体を捨てる腕挫腋固を仕掛けられるも見過ごされ、GSに入ってから小内刈で有効ポイントを取りながら取り消しとなった。結果として判定にもつれ込み、一旦は相手に旗が上がるもののビデオ判定を担当するジュリーからの指摘で判定がやり直されて今度は海老沼の方に旗が上がったことにより勝利を得た。しかし準決勝ではグルジアのラシャ・シャフダトゥアシビリの前に隅返で敗れはしたものの、3位決定戦でポーランドのパベウ・ザグロドニクに大腰で破って銅メダルを獲得した。2012年8月16日に出身地の栃木県及び小山市に凱旋報告を行い、その際には栃木県から栃木県スポーツ功労賞が授与され、また県の広報大使たる『とちぎ未来大使』に委嘱された。2013年2月のグランプリ・デュッセルドルフ準決勝ではロンドンオリンピックで敗れたグルジアのシャフダトゥアシビリを横四方固で破ると、決勝でも綜合警備保障の福岡政章を指導2で優勢勝ちして優勝を果たした。しかし、5月の体重別では決勝で福岡に有効で敗れて2位にとどまった。8月の世界選手権では決勝でカザフスタンのアザマト・ムカノフと対戦したが指導1を受けた後に、本来反則負けの対象となる立ち姿勢から体を捨てての脇固めを何度も仕掛けられながら反則が適用されず、左腕を負傷して苦しい展開となるが終盤に大内刈で逆転の一本勝ちを果たして、今大会6試合オール一本勝ちで2連覇を飾った。相手のムカノフも試合後のインタビューで、「骨が折れたと思ったが攻めてきた。サムライだよ」と海老沼の戦いぶりを称えた。なお、斉藤仁全柔連強化委員長はこの試合においてムカノフが繰り出した脇固めは反則負けの対象となる立ち姿勢から一挙に体を捨てる脇固めに該当するとして、IJFに試合内容の検証を要請することになった。斉藤強化委員長は「10月にIJFが新ルールの検証を行うので、それに対して送る要望の一つに含める。映像でしっかり確認してほしい。選手に危険なことは柔道にプラスにならない。IJFには再発防止を徹底させてもらいたい」と語った。また海老沼も「あんな技が認められてしまったら、この先ケガをする人もたくさん出てくると思いますし、何ていうか、怒りがこみ上げてきます」とコメントしている。2014年2月のグランプリ・デュッセルドルフでは、昨年に続いて2連覇を達成した。4月の体重別では準決勝で東海大学3年の高市賢悟に合技で敗れるが、世界選手権代表に選出された。8月の世界選手権では決勝で地元ロシアのミハイル・プリャエフを内股で破って日本男子としては2003年の井上康生以来、史上5人目の世界選手権3連覇を達成した。世界団体決勝では地元ロシアの選手と対戦して敗れたものの、チームは3-2で優勝を飾った。12月のグランドスラム・東京では、準決勝で神港学園高校2年の阿部一二三と対戦すると、有効を先取しながら終盤に技ありを取られて逆転負けを喫すると、3位決定戦でも高市に一本負けして5位に終わった。12月22日には女子63kg級で世界選手権の5位になったことのある三井住友海上の阿部香菜と結婚した。リムジンを用意して東京タワーなどを回りながら、車内でプロポーズをしたという。阿部は柔道を一番に考える自分をきちんと理解してくれて、一緒にいても気を使わないところが良いと語っている。2015年4月の選抜体重別では決勝で高市を技ありで破って3年ぶり4度目の優勝を飾り、世界選手権代表に選ばれた。7月にはJOCからシンボルアスリートに選ばれた。8月の世界選手権では3回戦で60kg級の元世界チャンピオンであるウズベキスタンのリショド・ソビロフに大内返で一本負けを喫して大会4連覇を逃した。世界団体では決勝で勝利するなどしてチームの優勝に貢献した。12月のグランドスラム・東京では決勝で高上智史に肩車で技ありと有効、さらに背負投でも有効を取られて完敗を喫した。2016年2月のグランドスラム・パリでは準々決勝で世界チャンピオンのアン・バウルを内股で破るなどして決勝まで進むと、モンゴルのダワードルジ・トゥムルフレグを内股で破って優勝を飾った。4月の選抜体重別では準決勝で日体大1年の阿部に技ありと有効を取られた挙句、背負落で投げられて完敗した。試合後の強化委員会では「海老沼の今日の負け方はあまりにひどい」との声が上がると、強化委員長の山下泰裕も「今日のあの試合で戦えるのか」と疑問を呈する有様だった。海老沼に圧勝した阿部は去年の講道館杯で3位に終わった時点でオリンピック代表争いから外されていたが、今後の伸びしろを考慮して、チャンスを与えるためにアジア選手権やワールドマスターズなど残りの国際大会に出場させて、様子を見た上で代表を改めて決定すべきだとの声も出た。海老沼のように過去の実績で代表にほぼ内定していたような選手でも、今大会であまりにも酷い負け方をした場合は事実上の内定を取り消すことを提案した強化委員もいた。しかしながら、結果として実績が物を言って、ロンドンオリンピックに続きリオデジャネイロオリンピック代表にも選出された。代表決定後の会見では、「五輪の借りは五輪でしか返せない。4年間が無駄でなかったことを証明したい」とコメントした。6月には所属先のパーク24主催の壮行会において、「どんな形でも勝ちは勝ち。とにかく勝ちにこだわりたい」とオリンピックへの決意を語った。8月のリオデジャネイロオリンピックでは初戦となる2回戦で地元ブラジルのチャールズ・チバナを横四方固で破ると、3回戦で中国の馬端斌から有効と技ありを取った後に袖釣込腰で一本勝ち、準々決勝でもドミニカのワンダー・マテオから有効と技ありを取った後に背負投で破った、準決勝ではアンと対戦して指導1を先取しながら終盤に追いつかれると、GSに入ってから有効を取られて金メダルの夢は破れた。3位決定戦ではカナダのアントワーヌ・ブシャールを背負投で破って2大会連続となる銅メダルを獲得した。IJF世界ランキングは1358ポイント獲得で7位(16/8/1現在)。(出典、JudoInside.com)。肩車、掬い投げ、朽木倒といったタックル系が得意技である。しかし2009年、国際柔道連盟はこれらの技を反則としたため9月の全日本ジュニアでは敗者復活戦敗退に終わった。しかし講道館杯では内股、背負投、腰車で全試合一本勝ち、決勝でも内柴正人を退け金メダルを獲得した。(出典、JudoInside.com)。(参考資料:ベースボールマガジン社発行の近代柔道バックナンバー、JudoInside.com等)。
出典:wikipedia
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