輪廻戦記ゼノスケープ (りんねせんきゼノスケープ)は転生をテーマにしたテーブルトークRPG。システムデザインは藤浪智之により行われ、エンターブレインから出版されている。『輪廻戦記ゼノスケープ』の舞台となる地球は、超古代文明の転生者たちが作った秘密結社により歴史を支配されている。彼ら「光の使徒」は人類全体の精神を次のステージに覚醒させて、かつての超古代文明のような高度な精神文明を地球に取り戻すことを目的としている。一方、PCたちは太古の記憶を覚醒させつつも現世の存在を肯定し、今という時代を守るために「光の使徒」らの人類覚醒の陰謀に立ち向かう「夜明けの戦士」たちだ。光の使徒の結社は複数存在し、全人類覚醒後の理想世界のヴィジョンや、人類覚醒のための手段は結社ごとに異なる。そのため、結社ごとの対立は激しく、PCたちは場合によっては複数の結社を相手にしたり、ある結社の陰謀を崩すため別の結社と共闘することもあるだろう(多数の勢力が陰謀剣術を繰り広げるスパイゲームめいた展開は、このゲームの魅力の一つとなっている)。『輪廻戦記ゼノスケープ』のゲームシステムは「前世の記憶」という曖昧模糊なものを扱うがゆえに、その曖昧さをあえて強調する形で表現しており、他に類を見ない独特なものとなっている。これらのルールごとに独自のカードを使えることも特徴である。専用のカードはルールブックに付属。もちろん、表から選んでも良い。それ以外の小道具とはしてはトランプが必要。従来のポーンも仕えるが、その代わりに、チェスの駒やチェス板を使うこともできるテーブルトークRPGである。また、「ルールに使用される独自用語が多すぎる」という批判もある。新しい試みをふんだんに盛り込んだ意欲作ではあったが、まとまりが悪く煩雑なルール群であることは否定できず、「何をするゲームか理解できない」という声も多くあがった(ただし、これはディベロップ不足というよりも、夢や記憶という曖昧なものの雰囲気を強調するために、システマチックになりすぎるのを避けた結果だと思われる。同じような評価を受けているゲームにローズ・トゥ・ロードがある)。また、公式サイトのデザインが悪かったことも要因の一つとされる。「光の使徒」「アイズ」の概念はどちらも乗っ取られるものであり、混乱を招いた他、PCの身分が転生の力を得ただけの一般人なのに対して、敵組織がサヴェッジ・サイエンス(2005年に発売されたTRPG)のごとく強大で、組織のものがナイトウィザードの魔王のごときタフネスさを誇ることも、シナリオ作成の障害となっている。特にこのゲームの中核である『前世の自分』をあらわす「アイズ」の概念が困難で、「漫画や小説の架空のキャラクターをアイズにする」「他人のアイズを自分のアイズとして習得する」「過去ではなく未来の人物をアイズにする」「複数のアイズを合成させて新しい前世を“作り出す”」・・・などが可能になる独特のルールは、自由度を高めはしたが、ユーザーが思い浮かべる「前世」という言葉の意味からは遠く離れるものとなり、解釈が紛糾した。実はこのゲームでのアイズというのはキャラクターの「もう一つの姿」をあらわしたものにすぎず、前世の姿以外もアイズにすることができる。ウルトラマンの変身後の姿もアイズと解釈できるし、ジキル博士にとってのハイド氏はアイズであると解釈しても良いものである。しかし、この部分がうまくユーザーに伝わっていなかったのが問題の一つにあるようだ。前世ものという側面からは理解されづらかった本作ではあるが、いわゆるロー・ファンタジーものとしては屈指の出来であり、情報収集をビジョンやドリーミング・トゥルーで“情景”と絡めて行うことができる仕組みは、「現代の町を舞台にしたすこし・ふしぎな物語」をテーマにすることが至極やりやすいゲームでもある。発売前に公開されていた公式サイトは前世ものということで電波系を意識したデザインがされていた。そのせいなのかCyberPatrolおよびisao.netで有害指定され、閲覧できない時期があった。『ゼノスケープ』の製作スタッフの多くはBEAST BIND 魔獣の絆 R.P.G共通しており、ゲームの雰囲気やコンセプトも通ずるものがある(特にアイズは前世というよりもBEAST BINDでの「魔獣の姿」と解釈した方が理解しやすい)。ただし井上純弌は参加していない。
出典:wikipedia
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