『閃光のナイトレイド』(せんこうのナイトレイド、"SENKO NO NIGHT RAID")は、A-1 Pictures制作の日本のテレビアニメ。テレビ東京とアニプレックスによるオリジナルアニメ・プロジェクト「アニメノチカラ」の第2弾作品である。2009年8月28日、オリジナルアニメ・プロジェクト「アニメノチカラ」の作品として制作が発表され、同年12月に公式サイトが開設された。『ソ・ラ・ノ・ヲ・ト』に続く第2弾作品。2010年4月から同年6月までテレビ東京系列基幹3局で放送。「アニメノチカラ」枠作品では本作のみ、BSジャパンでも放送された。また、『ソ・ラ・ノ・ヲ・ト』と同様にびわ湖放送(独立UHF局)が遅れネットとなった。作品はテレビ放映された本編全12話と特別編(総集編)の「預言」を含む計13話。Blu-rayおよびDVDでは、テレビ放映分に未放映のエピソード(第0話、第7話、第14話、特別編「阿片窟の悪魔」)を含めた計16話から構成される(後述)。本作は超能力(作中では「特殊能力」)を持ったスパイたちの活躍(暗躍)を描いたサスペンス・アクションとなっている。タイトルの『ナイトレイド』 ("NIGHT RAID") は、スパイをイメージした造語で「夜襲」の意味であり、『閃光』は「超能力」をイメージして冠されたという。ちなみに「夜襲」は本作第12話のエピソードタイトルとしても使用された。世界観は実際の歴史をモチーフとしており、作中では第二次世界大戦前の大日本帝国、中華民国の上海、東北部(後の満州国)などを舞台として描かれている。この他、テレビ未放映エピソードでは二・二六事件前夜の東京府東京市(現在の東京都)が舞台として登場する。なお、エンディング後は毎回、「本作が歴史上の出来事をモチーフにしたフィクションであること」「登場人物がこの作品のために創作したキャラクターであること」「時代の歴史的事実またはその出来事に対する新しい解釈への試みではないこと」といった旨のことわりのテロップが挿入される。先述の世界観や舞台描写により、セリフは多言語設定となっており、該当部分には日本語字幕が挿入されている。なお、それらのシーンに関して、Blu-rayやDVDでは視聴設定により日本語吹き替え版の選択が可能となっている。そのため、キャスト陣はそれぞれの言語の指導を受けた上でアフレコを(複数パターン)行う。そのため、アフレコ時は台詞での苦労は絶えず、三好葵役の吉野裕行、苑樹雪菜役の生田善子、伊波葛役の浪川大輔によれば、中国語の繊細な発音に特に苦戦したという。また、風蘭役の藤田咲は「レコーディング後、(母語である)日本語の発音があやふやになった」ともいう。公式ウェブサイト上では、金谷俊一郎による実際の歴史に関する解説コラム「歴史のトビラ」が掲載された。2010年5月10日、第7話「事変」(満州事変前夜のエピソード)のテレビ(地上波・BS)放映は行わず、代わって特別編「預言」を放送することを発表。第7話はバンダイチャンネルの協力の元、公式ウェブサイト上でストリーミング配信となった。なお制作はされたが、諸事情により放映を見送ったとのこと。放送終了前よりテレビ未放映エピソードがBlu-ray・DVDに収録されることが発表され、放送終了後には第14話の制作進行が明かされた。当該エピソードはBlu-ray・DVDの第7巻に収録された。なお、プロジェクト発表当時は第3弾作品であったが、諸般の事情により『世紀末オカルト学院』と順番が入れ替わった。そのため、『ソ・ラ・ノ・ヲ・ト』の放送終了時、次回作として本作品が紹介されながらも第1話は未完成という状況であった。そのため、『ソ・ラ・ノ・ヲ・ト』との合同特別番組『アニメノチカラの舞台裏』(2010年3月29日放送)の放送中も制作が行われていた。そうした制作事情から『ソ・ラ・ノ・ヲ・ト』放送終了後から放送された「アニメノチカラ」の予告CMに回せるアニメのカットが足りず、第1話の放送まで代替として急ピッチで製作を進めるスタッフの会議や作業の模様(ドキュメンタリー映像)が使用された。制作スケジュールの変更を経て、放送開始予定日まで1週間を切ったところで第1話の完成にこぎ着けて放送開始に至った。他の「アニメノチカラ」2作品と同様、音楽やラジオなどとのメディアミックスが試みられたが、3作品の中では唯一漫画化が行われていない作品となっている。1931年(昭和6年)の中国・上海および上海租界では日本陸軍の特務機関・桜井機関が特殊能力者を擁して暗躍し、数々の事件の裏で糸を引いていた。そんな中、関東軍から離脱した部隊の指揮官が桜井機関と接触し、その指揮官が行方不明になっていた雪菜の兄・高千穂勲であることが発覚する。高千穂はアジア諸国の独立運動家と連携し、列強諸国に対して不穏な動きを見せていた。高千穂は部下の久世を使い雪菜や葵を仲間に引き込もうとするが拒否され、桜井機関は高千穂たちの行動を調査するようになる。1932年(昭和7年)に満州国が建国されると、桜井機関は満州に活動拠点を移し、引き続き高千穂たちの監視を行う。高千穂は拉致したリットン調査団や雪菜に特殊能力を使い新型爆弾の幻影を見せて自身の目論見を披露する。同じ頃、葵と葛は傀儡執政の愛新覚羅溥儀と日本の預言者の警護を命じられるが、葵はその預言者が死んだはずの婚約者・遊佐静音だと知り、命令を放棄して静音と共に脱走するが、静音は葵に迷惑をかけることを避けるため一人その場を立ち去る。さらに、高千穂の逮捕を試みた際に、高千穂の理想に賛同した葛が桜井機関を離脱する。高千穂は市ノ瀬と共に新型爆弾の製造を急ぎ、アジア諸国の独立のために新型爆弾を上海租界に投下することを葛に告げる。そこに葵たちが強襲するが、内通者の桜井信一郎から情報を得ていた高千穂は逃亡する。関東軍は不満を募らせる溥儀をなだめるために皇帝即位の前倒しを決定し、大規模な即位式典を挙行する。そこに高千穂の部隊が現れ、アジア諸国の独立を要求し、上海租界に新型爆弾を投下することを宣言する。高千穂は未来を知るために静音を連れて地下に向かい、葵たちは離脱した葛を引き戻して高千穂を止めようとするが、高千穂の部隊との戦闘で棗が命を落とす。高千穂は新型爆弾を日本陸軍の管轄に置こうとする桜井の裏切りによって射殺される。葵と葛は新型爆弾の投下を阻止するため爆撃機に乗り込み、雪菜は静音と協力して式典出席者に新型爆弾の幻影を見せて戦争の阻止を訴える。雪菜の行動を知った桜井はそれを止めようとするが、部下の壱師に裏切られ記憶を消され、静音も預言者の宿命を終わらせるため壱師に依頼して記憶を消す。葵と葛は爆撃機の新型爆弾を特殊能力で地球圏外に飛ばし投下を阻止するが、爆撃機は防空隊の攻撃を受けて墜落する。葛は無事に助かるが、葵は行方不明となる。1936年(昭和11年)、桜井機関の解体に伴い日本に帰国した葛の元に、過去の素性を知る憲兵隊の平塚が接触し、「士官学校の同期たちが反乱を計画している」と告げられ、証拠を探すように強要される。葛はかつての同期・村沢と接触し、彼らが日本の将来を憂慮し反乱を計画していることを確信する。葛は偽の情報を平塚に伝えて反乱を手助けしたため殺されそうになるが、事情を知って駆け付けた葵と雪菜に助けられる。葛は葵たちと別れ反乱部隊に合流して二・二六事件に加わるが、事件後の消息は不明となった。葵も雪菜と別れ、桜井機関のメンバーはそれぞれ別の道を歩んでいく。桜井信一郎によって集められた、諜報や工作を任務としたスパイ集団。メンバーは以下(葵・葛・雪菜・棗)の4人で、それぞれが特殊な能力を持つ。ちなみに4人の名前は職務上の偽名であり、それぞれ「花の名」が冠されている。メンバーの4人は桜井の手引きにより上海への渡航中、紆余曲折の末知り合い、桜井の指示のもと1つのチームとなった。以降、任務が無い限りの彼らは上海で正体を隠しながら日常的な生活を送っている。満州国建国後は活動を同国内に移す。第1巻では、テレビ未放映エピソード第0話「船上のクランクアップ」や第1話「救出行」のディレクターズカット版、第4巻では未放映エピソード「阿片窟の悪魔」、第7巻では未放映の第14話「雪上の豹」をそれぞれ収録。発売元はアニプレックス。『アニチカラジオ 閃光のナイトレディオ』と題し、『ANI-COM RADIO 〜フジワラでいいカナ〜』内の箱番組枠「アニチカラジオ」にて配信(全3回)。本作キャストも同番組のゲストパーソナリティとして出演した。
出典:wikipedia
LINEスタンプ制作に興味がある場合は、
下記よりスタンプファクトリーのホームページをご覧ください。