カルガモ(軽鴨、"Anas zonorhyncha")は、鳥綱カモ目カモ科マガモ属に分類される鳥類。全長53-63センチメートル。翼開長83-91センチメートル。全身の羽衣は黒褐色。本種の学名は、日本産鳥類目録改訂第7版で "Anas poecilorhyncha から Anas zonorhyncha に"変更された。以前の分類では3亜種に分けられる。その場合、それぞれの特徴は下記を参照のこと。また、マミジロカルガモを本種に含める説もあった。湖沼、河川などに生息し、冬季になると海洋にも生息する。渡りは行わないが、北部個体群は冬季になると南下する。食性は植物食傾向の強い雑食で、種子、水生植物、昆虫などを食べる。狩猟で撃ち落とされた本種で、3.2-6.6センチメートルのオイカワを30尾食べていた例もある。水面でも陸上でも採食を行う。繁殖形態は卵生。亜種カルガモでは集団繁殖地(コロニー)を形成することもある。水辺に巣を作る。基亜種は7-9個、亜種カルガモは10-12個の卵を産む。亜種カルガモの抱卵期間は26-28日。少なくとも基亜種においてはオスも育雛を行った例がある。雛は孵化してから2か月で飛翔できるようになる。繁殖地が高密度になると、雌が同種他個体の子を殺す(子殺し)ことが報告されている。このときには、他種(オカヨシガモ)の雛も殺している。親が自分の子を殺す場合もある。繁殖期前期(交尾から営巣地の探索程度まで)はつがいで行動するが、メスが抱卵・育雛を行っている間、オスは概ねオスだけの群れを形成する。繁殖期が終わると、まずメス親とヒナとの関係が消失する。その後は不透明であるが、越冬期前には、雌雄で構成される大群を形成する。イネなどを食害する害鳥とみなされることもある。本種は雑食性の性質が強く、植物質のエサ以外にタニシなども好んで食べ肉に臭みが出るので日本ではマガモのように賞味される機会は少ないものの、マガモより食味が極端に落ちるようなことはなく、植物食の傾向が強い時期の肉は、マガモと並んでうまいとされる。日本では1984年以降、数年間に渡って東京都千代田区大手町にある三井物産ビルのプラザ池から皇居和田倉堀へ引っ越す本種の親子をメディアが取り上げ、ブームとなったことがある。2013年現在においても、同社では同池に営巣する本種を観察し、それを記録するためのカルガモレディなる女性を雇用している。また、一列に並んで歩く親子の様子から、複数の車両が同様に走行することやそれを悪用した反則行為を「カルガモ走行」(カルガモそうこう)と称するようになった。日本のカルガモはアヒルとの種間雑種が存在しているとされる。アヒルの原種はマガモであり、3代も野生で放置されると飛翔するほどになるが、日本のカルガモもアヒルと交雑することで、元々は狩猟の対象であり、ヒトを恐れていたはずのカルガモも前述のようなヒトを恐れない行動をとるようになっていったと考えられ、都市部のカルガモの多くがアヒルとの雑種であり、遺伝子汚染が進行している。照明の多い都市部では夜間に飛翔する個体もある。外形に関する遺伝形質はカルガモの方が強いため、見た目はカルガモでも性格はアヒルに近いものが現れたと分析される。1994年(平成6年)1月13日から2014年(平成26年)3月31日まで販売された90円普通切手の意匠になった。
出典:wikipedia
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