『ナイト&デイ』(原題: )は、2010年公開のアメリカ映画。2001年の『バニラ・スカイ』以来となるトム・クルーズとキャメロン・ディアスの共演作である。「ナイト」は「夜」ではなく、「騎士」の意味で老夫婦の姓である。昏睡状態が多いのは前の共演『バニラ・スカイ』をなぞっている。理想の男性を追い求める平凡な女性ジューン・ヘイヴンスは、ある日、妹の結婚式に向かうためのウィチタ・ミッド・コンティエント空港でハンサムな男性、ロイ・ミラーと運命的な出会いを果たす。機内で乗務員や乗客たちに襲われたロイは、パイロットまで殺してしまい、飛行機は不時着してしまう。ロイに一目ぼれしたジューンだったが、ロイの正体はジューンが夢に見た理想の男性どころかCIA所属の超一流のスパイであり、そのCIAから追われているのであったのだ。カーチェイスと銃撃戦の末に、ロイはジューンをCIAから救出するが、怖くなったジューンはロイから逃げ出し、ロドニーという昔の恋人に助けをもとめるが、ロイはロドニーに発砲して、手錠でジューンを拘束して強盗紛いのように車で連れ去る。敵の狙いは、革命的な電池『ゼファー』。街全体や大型潜水艦の電力を補うほどの膨大な永久エネルギーを生むその電池は、無限の可能性を持っていた。ゼファーを発明したのは、高校を出たばかりのサイモンだったが、ロイの到着が遅れたために暗号を残して逃亡していた。サイモンの倉庫で特殊部隊に襲われた二人だが、飛行機で逃亡する。薬により眠らされたジューンが目覚めると、ロイの隠れ家の無人島にいた。電話を逆探知されて、戦闘機によりミサイルの爆撃を受けた二人は、またしてもロイに気絶させられて小型ヘリで逃亡する。目覚めるとカパール山中の列車で、凄腕の暗殺者を撃退した二人は、ゼファーの開発者であるサイモンと合流する。ザルツブルグについた一向はホテルに宿泊するが、ジューンはロイをつけて武器商人アントニオの女との密談を聴く。ロイを信じられなくなったジューンは、FBIにロイがジューンを利用していた事実を告げられ、FBIに協力することになる。またしても特殊部隊に襲撃され、サイモンはCIAに拘束され、ロイは銃撃により川に落ちて行方不明になってしまう。妹の結婚式に出席したジューンは、結婚祝のプレゼントにする予定だったポンティアック・GTOで、謎の場所「アマポーラ」に向かう。そこには二度も高額懸賞に当たったという裕福な老夫婦がいて、その家にはロイの写真があったが、その写真の主である老夫妻の息子マシューはクウェートで亡くなったという。武器商人アントニオと「偽の電池」で取引しようとしたジューンだったが、拘束されセビリアに移され、自白剤を打たれる。危ないところにロイが現れ、バイクでカーチェイスをしながら銃撃戦をして、サイモンの乗った車を追跡する。サイモンとも合流するが、撃たれて電池を奪われる。サイモンはあの電池は失敗だったと告白し、その直後に電池を持ち去った飛行機もろとも爆発してしまう。その後、ロイが目覚めるとなんと短パン姿で、ジューンと一緒にホーン岬に行くことになる。そして、老夫婦に南アフリカ行の航空券が届き、ハッピーエンドで終わる。監督がジェームズ・マンゴールドに決定する以前は、トム・デイが候補に挙がっていた。脚本執筆には西部全米脚本家組合所属の脚本家12人以上が係わったが、最終的にクレジットされたのはパトリック・オニールのみとなった。主演キャスト選びが難航したために製作が中々進まず、本作は「」の状態に陥っていた。トム・クルーズとキャメロン・ディアスに決定する以前は、アダム・サンドラーに声が掛かり、『ウィチタ』()の題で製作する計画があったが、サンドラーがオファーを断った。『ウィチタ』の企画はレボリューション・スタジオで進行し、その後ソニー・ピクチャーズに移った。ソニーはクリス・タッカーとエヴァ・メンデスのダブル主演とし、タイトルを『トラブル・マン』()とする計画を立てた。タッカーとメンデスが降板した後、ディアスがソニーと契約し、次いでジェラルド・バトラーが候補に挙がったが、最終的にバトラーは同社製作の映画『バウンティー・ハンター』でジェニファー・アニストンと共演することとなった。その後、当時、『ソルト』や『ツーリスト』を含む5作品のオーディションを受けていたトム・クルーズが抜擢される。製作スタジオのレジェンシー・エンタープライズとデューン・エンターテインメントは、トム・クルーズの出演料を通常のそれより低くすることで製作費を抑えた。『ロサンゼルス・タイムズ』によると、クルーズには通常2000万ドル以上の出演料が支払われているが、『ナイト&デイ』では1100万ドルしか受け取らなかったという。映画の総製作費は1億1700万ドル以上である。主要撮影は2009年9月中旬にマサチューセッツ州ボストン及びブリッジウォーターで始まった。空港ターミナルの場面はウースター地域空港で撮影された。他に、スペインのセビリアやカディス、オーストリアのザルツブルク等でも行われた。ブラック・アイド・ピーズの「サムデイ」が主題歌である。サウンドトラック盤は2010年7月9日に発売された。予告編にはミューズのザ・レジスタンスに収録されている「アップライジング」が使われている。20世紀フォックスは当初、2010年6月23日公開を予定していたが、他の競合作を避けるために二日遅れとなる25日に変更した。北米向けの宣伝ポスターは「大人の映画というイメージを前面に出して『北北西に進路を取れ』のような感じにする」ために、トム・クルーズとキャメロン・ディアスの顔が写っていないシルエットのみのデザインとなった。世界向けのものは両者の顔が写ったオーソドックスなものが採用された。フォックスは6月19日に試写会を行い、口コミによる宣伝効果を狙った。だが、『ロサンゼルス・タイムズ』は同日行ったプレリリース調査から、本作が商業的に失敗する可能性が高いと報じ、また、「クルーズとディアスでは若年層の観客を動員することが難しい」という趣旨の指摘をした。アメリカとカナダの公開日である2010年6月23日(水曜日)の興行収入は約380万ドルで、同日に約1300万ドルを稼いだ『トイ・ストーリー3』を下回って2位となった。公開週末3日間での興行収入は2013万9985ドルであり、『トイ・ストーリー3』(公開2週目)、"に次いで第3位となった。これは、トム・クルーズ主演のアクション映画としては過去20年間で最低の初動成績である。本作は複数のメディアが、興行的に失敗とする。この失敗の原因はトム・クルーズの人気が落ちてきたせいであると一部メディアや評論家に分析されたが、それに対し20世紀フォックスのマーケティング責任者は「ポスターのデザインに問題があったせいであり、トム・クルーズには何ら責任はない」という趣旨のコメントをした。Rotten Tomatoesでの評論家支持率は53%(198名中105名)に留まり、平均点は10点満点で5.6点となった。また、での平均スコアは、38のレビューで100点満点中46点だった。『シカゴ・サンタイムズ』のロジャー・エバートは4つ星満点で3つ星を与えた。
出典:wikipedia
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