昇亭 北寿（しょうてい ほくじゅ、生没年不詳）とは、江戸時代の浮世絵師。葛飾北斎の門人。姓は不明、名は一政。昇亭、北寿、保久寿と号す。両国薬研堀に住んでいたと伝わる。作画期は寛政末期から文政頃にかけてとされ、作の大半は風景画だが風俗画や狂歌本の挿絵、摺物、肉筆画も残している。『武江年表』の享和年間の記事に「北寿浮絵上手」と記されていることから、当時相当評価され人気を得ていた絵師だったと知られる。北寿の風景画は師の洋風画を受け継ぎ、陰影法や遠近法を用いた表現主義的な作品となっている。『浮世絵師伝』は北寿の作で「文政七年に画きしと思はるゝ肉筆画の掛物」に「行年六十二歳」とあることから、北寿の生年は宝暦13年（1763年）であると述べている。

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