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バル=サゴスの神々

バル=サゴスの神々 (バル=サゴスのかみがみ、The Gods of Bal Sagoth) は、ロバート・E・ハワードの短編小説のタイトルであり、また本編中に登場する古王国バル=サゴスで崇められる神々のことを指す。「バル=サゴスの神々」はロバート・E・ハワードの短編小説であり、『ウィアード・テイルズ』の1931年10月号を初出とする。ブラック・ターロックことターロック・オブライエンを主役とする作品のうち最初に発表されたものだが、作中の時系列で見れば"The Dark Man"の続編に当たる。ターロックの乗っていた船がヴァイキングに襲撃され、彼はとらわれの身となる。ヴァイキングの客人として行動を共にしていたサクソン人アゼルスタンは数年前ターロックに見逃してもらったことがあり、その恩に報いるために彼を助命するが、折からの嵐で船は難破した。かろうじて生き延びたターロックとアゼルスタンが漂着した島は、褐色の肌の人々が住まう王国バル=サゴスの残滓だった。美女ブリュンヒルドが怪鳥グロス=ゴルカに襲われているのを目撃したターロックとアゼルスタンはグロス=ゴルカを殺し、彼女を救う。白い肌の自分は女神を装い、褐色の民の女王として君臨していたが、大神官ゴタンに謀られて放逐されたとブリュンヒルドは身の上を語った。海から来た鉄の男たちがバル=サゴスを滅ぼすという予言があり、鉄の鎧と兜で身を固めたターロックとアゼルスタンを見ればバル=サゴスの民は恐れおののいてブリュンヒルドに権力を返すだろうといわれた彼らは加勢することを決める。グロス=ゴルカの首を持ったターロックとアゼルスタンはブリュンヒルドに同行して王都に乗りこみ、ゴタンがブリュンヒルドの後釜として君主の地位に据えたスカーとアゼルスタンが一騎討ちを行うことになる。アゼルスタンがスカーを討ち取り、バル=サゴスの王権の象徴である翡翠の彫刻を奪還したブリュンヒルドは復位することになった。その晩、ゴタンが放った怪物がブリュンヒルドを襲ったが、ターロックとアゼルスタンが駆けつけて退ける。秘密のトンネルの中に逃げこんだ怪物をターロックらが追っていくと、その先にあったのは暗黒神ゴル=ゴロスの巨像が祀られた祭儀の場だった。ゴタンは怪物に殺され、怪物もアゼルスタンに倒された。そして、突如として倒れこんできたゴル=ゴロスの像がブリュンヒルドを押しつぶす。ターロックとアゼルスタンが血路を切り開いて脱出すると、赤い肌の蛮族が近隣の島から侵攻してきており、都には火が放たれていた。炎上する都を後にしたターロックとアゼルスタンは浜辺で蛮族の船を奪って漕ぎ出し、たまたま通りかかったスペインの軍艦に沖合で救助される。混乱の最中に鎖がちぎれてターロックの鎧の袖に引っかかったらしく、彼は翡翠の彫刻を知らぬ間に持ってきていた。「あんたがバル=サゴスの王様だ」とアゼルスタンはターロックにいうが、ターロックは苦い笑みを浮かべて「死者の王国、幽鬼と灰燼の帝国だ」と述べるばかりだった。ロバート・M・プライスは、彼の編集したロバート・E・ハワードのクトゥルー神話短編集『NAMELESS CULTS』の中でサゴス (Sagoth) が『ペルシダー・シリーズ』に登場するサゴス (Sagoth) という類人猿から取られたものと想定しうるとし、またウィリアム・フルワイラーがバル (Bal) がバビロニアのバール (Baal) から取られたものだと主張している事を挙げている。本作の名に因んだバルサゴスというバンドが存在する。

出典:wikipedia

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